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3.31
長いこと使い込んで極上の柔らかさを手にした羽毛布団に包まれている。カーテンから溢れる暖かい光を感じて、ゆっくりと目を覚ます。まだ眠い。枕元にある携帯電話を徐に見る。思ったより早い時間だった。LINEが何件か来ているのを無視して、また布団にくるまる。一緒に住んでいるモモンガがガサガサっと物音を立てた。彼女は夜行性で普段なら寝ている時間だけど、お腹が空いて起きていたのだろう。モモンガの様子が気になって、ようやくベッドから出た。ケージの中から愛くるしい顔をこちらに向けている。おやつのチーズを一粒だけ、彼女に与えた。プクプクとすぐに食べ干すと、もう一度こちらを見て新しいチーズを欲していたが、頭を撫でてケージの扉を閉めた。それからシャワーを浴びて、昨夜からテーブルに置きっぱなしになっていたコップに水を注いで一気に飲み干す。テーブルには、もう熟れて黒ずんだバナナが一本。あんまり気分じゃなかったけど、それしか食べ物がなかったからそれを食べた。いつものパンツにTシャツ、その上に一枚だけジージャンを羽織って、外に出た。たまに来るファミレスで、ようやくこのブログを書き始めた。
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