【通勤電車の詩】思わず笑ってしまうあの人
電車に乗り込むと目の前には壁に貼られたポスター。
そこに写っているのは松岡修造。
ぼくだけだろうか、彼の顔を見るとなぜか笑ってしまう。
決してバカにしているとか、そんな卑下するような感情ではない。
自然と笑いが込み上げてくる。
漫才とか吉本新喜劇を見たときの笑いとは明らかに異なる。
何と言うかうまく説明できないけど、クスッと笑ってしまうようなイメージかな。
彼が現役のプロテニスプレーヤーの頃から、彼のことは知っている。
彼の弾丸サーブが当時のウィンブルドンの大会で最速記録をマークしたことを覚えている。
ベスト8が決まる試合に勝ったあと、コート中を駆け回って喜んでいた。
そして惜しくも怪我で挫折してしまった。
引退後のスポーツレポーターとしての彼の活躍もご存じの通りだが、あの熱血感は彼の体のどこから湧いてくるのか。
彼に応援されたら、どのスポーツ選手も負ける気がしなくなるだろうな。
あの過剰なまでのスポーツ選手を応援する滑稽な姿が、ぼくの頭の中に根付いてしまっている。
それが大袈裟なのにわざとらしくなくて、こっちまでいっしょに応援したくなるくらいに、テレビを見ている人たちを引き込んでしまう。
すごい才能だ。
彼を見てクスッと笑ってしまうのは、彼のオーバーアクションに邪念がないって安心感からなのかもしれない。
▼「通勤電車の詩」はこんなふうに生まれました▼
「通勤電車の詩」を読んでいただきありがとうございます。 サラリーマンの作家活動を応援していただけたらうれしいです。夢に一歩でも近づけるように頑張りたいです。よろしくお願いします。