「ハイウェイ・ホーク」第二章 運命(1/7)【創作大賞2024ミステリー小説部門】
運命の日。その日もいつもと同じように午前八時のラジオ体操から始まった。安井をはじめ社員たちは、硬い体を無理やりくねくねと折り曲げ眠気を覚ます。それから朝礼が始まる。いつもの指差し呼称のセリフが機械的に口から発せられる。安井はいつもラジオ体操までに朝食を済ませておく。社員の中には朝食を食べずに出社ぎりぎりまで寝ている者もいる。安井はいつものように会社の近くにあるコンビニでパンとカフェオレを買って食べた。この仕事は夜勤も多い。夜勤があった翌日は午後からの出社になる。その時は寝不