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YouTubeでプレミア配信⁉ コロナ禍で生まれた「いま、届けたい」支援コンサート

いま、コロナ禍でさまざまな業界が困難な状況に陥っています。今回取り上げる音楽業界も同様です。

とくに、若手の音楽家・演奏家のみなさんにとっては苦労の連続でした。コンサートのような披露の場はおろか、練習すらままならない。コンクールの開催も減り、実力が正当に評価されない場合も多かったといいます。

そんななか、去る2月24日・25日に、感染対策を万全にとった個性的なコンサート=“「いま、届けたい」支援コンサート”が開催されました。そのポイントは、

・コンサートを開催したい大学生が、コンサートに出たい演奏家を募集した
・感染症対策のため、打ち合わせはほぼすべてオンラインで実施した
・クラウドファンディングやSNS、公式HPなど、広報も学生たちで行った
・出演者募集は先着順で、楽器・曲目もすべて自由

以上に挙げた特徴は、(誤解を恐れずに申し上げると、)音楽コンサートとしては異例中の異例です。

しかしながら、“「いま、届けたい」支援コンサート”は、観客の方々や出演者の方々からの満足度が非常に高いコンサートになったといいます。

楽器も自由、曲も自由。全く飽きずに楽しめる、面白いコンサート。そんな、“「いま、届けたい」支援コンサート”の様子が、なんと3月13日(土)の13:00からYouTubeでプレミア配信されるのです!

この記事では、YouTubeプレミア配信される“「いま、届けたい」支援コンサート”の魅力や見どころを、運営団体「スターマイン」のみなさんに徹底取材しました。

※感染拡大防止の観点から、取材はオンラインで実施しています。

自由が生んだニューノーマルなコンサート

今回zoom上にお集まりいただいたのは、“「いま、届けたい」支援コンサート”を企画・運営した学生団体「スターマイン」のみなさんです。


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取材に応じていただけたメンバー

飯沼さん…「スターマイン」代表
徳永さん…進行・舞台監督
間宮さん…広報・クラウドファンディング
元橋さん…広報・後援依頼
久保田さん…出演者・招待客管理
近藤さん…撮影・録音
石田さん…プログラム制作
稲垣さん…映像編集


なぜコロナ禍でコンサートを開催するのか?

――「そもそも、どうしてコンサートを開催しようと考えたのでしょうか? 実は一番そこが気になっています」

飯沼さん「いまのコロナ禍で、若手の演奏家さんたちは発表の場がない、練習すら満足にできない状態が続いています。“その現状をどうにかできないか”、と思ったのがきっかけで、2020年の12月に『スターマイン』を結成し、コンサートの開催を企画しました」

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(オンラインでの打ち合わせ風景)

――「自分が出るために、ではなく、“誰かのために”、ですか」

飯沼さん「それと、私自身、もともとコンサートなどの企画運営にずっと興味を抱いており、大学でも勉強しています。でも、コロナ禍でそういった企画運営を実際に学ぶ機会も失われてしまって。それで、まずはコンサートの大枠を決め、自分と同じ想いをもった仲間を探しました。そしたら、運営メンバーも出演者も想像以上に集まってくれたんです」

――「“演奏したい”って方と、“演奏の場を作ってみたい”気持ちがうまくマッチングしたんですね」


多種多様な演奏家が集合!? 個性的なコンサートへ

久保田さん「出演者の募集は年末から1月18日まで実施しました。開催予定日が2月24日・25日だったのを考えると、かなりギリギリまで募集した形です。1組25分、楽器やその編成はもちろん、曲目も自由、との要項で募集したところ、たくさんの応募をいただけてうれしかったです」

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――「自由!?」

飯沼さん「はい、自由です(笑)。それだけ多くの演奏家さんに参加してもらいたかったので、募集も先着順でした」

――「そうなると、本当にいろいろな音楽が集まったんじゃないですか?」

徳永さん「その通りです。ステージの順番を考えるのもすごく悩みました。最終的には、アドバイザーの音楽家・依田さん※の協力も仰ぎながら、曲目や楽器の編成をみて、“音量的にこの順番だと聞こえやすいだろうな”とか、“この順番には意外性があって面白いな”とか考えながら組んでいます」

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※依田さん=企画アドバイザー:依田晃宣(Akinobu Yoda)©A.SHINDO
東京藝術大学音楽学部卒業。サイトウキネンフェスティバル、宮崎国際音楽祭を始めとする国内の主要音楽祭や、『台湾コネクション』へのゲスト演奏家としての招聘等、国内外で多くの演奏会に出演を重ねる。藝大フィルハーモニア管弦楽団ファゴット奏者。横浜シンフォニエッタ、アンサンブル東風、ファゴットアンサンブル『メイプルズ』メンバー。オーケストラ、室内楽奏者として幅広く活動している。

元橋さん「ネタバレになっちゃうんですけど、お箏とエレクトロニクスとか、打楽器のソロとか……全く違うジャンルの音楽の形が一度に味わえる、いい意味で飽きないコンサートでした」

――「多種多様な音楽が集った、刺激的で個性的なコンサートってことでしょうか……?」

久保田さん「本当にそうです! 言い方は微妙ですけど、商業コンサートでは、統一的なコンセプトがあるのが普通です。例えば“バッハだけ~”とか、ゆるくても“クラシックだけ~”とか。クラシックから現代音楽の最先端まで多彩なジャンルを1つのコンサートで楽しめる機会は貴重だと思います!」

間宮さん「実は、今回が初披露になる曲もあります。作曲家さんにとっても披露の場が確保できない1年でしたから、初演の舞台として“「いま、届けたい」支援コンサート”を選んでくださったんです。それと、みなさん“自由だから”といって自分の得意な曲を披露するのではなく、いろんなアレンジとか難しい音楽に挑戦してくれていたのもすごかったです」

―――「例えばどんな挑戦があったんでしょうか?」

間宮さん「“制限された世の中だから”ってことで、メロディーラインに『ド』『ソ』だけしか使わない曲だとか、日本のうたを西欧発祥の楽器で演奏した曲だとか、逆に西洋音楽のワルツを和楽器で弾いたりとか、あとは……私が無理にお願いした曲だとか(笑)。みなさんのこだわりが感じられました」


「参加してよかった」の声

――「ホントに多彩なコンサート、周囲の感想はいかがでしたか?」

間宮さん「私は演奏者のなかに知り合いが何人かいて、その方々から直接感想をうかがっています。圧倒的に多かったのが“開催してくれてありがとう”の声です。コンサートでの披露がモチベーションになったみたいで、運営のこちらとしても“開催してよかったな”と思いました」

飯沼さん「会場に足を運んでくれた音楽関係者の方々も、細かく1ステージごとに感想をくださったり、“○○さんの演奏のファンになった!”と言ってくださったり……」

――「めちゃくちゃ評判いいじゃないですか!」

飯沼さん「アドバイザーの依田さんを含めて、“こんなに面白いコンサートで、録画・録音もしてくれるなら自分も出たかった”“次の募集があったら絶対に応募する!”との声もたくさんいただいています!」

――「正直、いまめちゃくちゃ見たいです……」

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飯沼さん「出演者の方も本当に上手な方ばかりでした。YouTubeのプレミア配信を楽しみにしていただければ! そういった未来のスターにあたる若手演奏家のみなさんに舞台を用意できて本当に良かったです」

どうして「プレミア配信」を選んだの!?

観客・出演者・スタッフなど、携わった多くの人の間で話題を呼んだ“「いま、届けたい」支援コンサート”。3月13日(土)の13:00から行われるYouTubeでのプレミア配信にも多くの人の期待がかかっています。

でも、どうして生配信じゃないの?
どうして録画・録音と編集を経た映像を流すの?

失礼ながら、そんな疑問も浮かびます。その答えを聞いてみると……「生」ではできない、こだわりのポイントが判明しました。

生配信よりもプレミア配信が良い?

――「なぜ、今回はプレミア配信を選択したのでしょうか」

飯沼さん「YouTubeのプレミア配信を選んだ理由は2つあります。まず1つは、プレミア配信だといろいろな工夫ができるからです」

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――「工夫、ですか」

飯沼さん「当たり前ですが、生配信だとコンサートの様子をそのまま流すことになります。曲間のセッティングや換気休憩※の時間まで全部を見せてしまうわけです。それよりも、適切な編集を行うことでテンポを上げ、楽器や曲目ごとに音量を調整したほうが、みなさんにより楽しんでいただけるかなと考えました」

※換気休憩=感染症拡大防止のため、気密性の高いホールなどでの講演の場合、一定時間で空気の入れ替えを行うことが推奨されている。

――「なるほど、単純な生配信よりも“見やすく”なるんですね。もう1つの理由も気になります」

飯沼さん「もう1つは、チャット機能が使えるところです。YouTubeのプレミア配信では、配信中の映像に合わせて視聴者が感想を投げかけられます。見ている人も、場合によっては出演された方も、その音楽に対する思いを共有できる。おしゃべりNGな普段のコンサートとは違ったメリットです!」


コンサートならではの撮影・録音へのこだわり

――「たしかに、音楽コンサートの配信にはプレミア配信がピッタリですね。すると、録音や撮影には相当気を遣ったのではないですか?」

近藤さん(録音)「正直、録音は大変でした。観客の方々や楽器編成の違いによって、マイクの本数やマイク配置の転換にどうしても限界が出てくるからです。そのなかで、ホールの3点吊りマイクとステージ上のステレオマイクをそれぞれの楽器に合わせて調節しながら、ホールの響きを残しつつ芯のある厚いサウンドを作れるよう意識しました。配信では楽器ごとに様々な音色にも注目してほしいです」

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(マイクの設置風景)

石田さん(撮影)「撮影では、画角の調整に苦労しました。カメラの角度やズーム率が同じだと、演奏者や楽器がうまく映らない場合が出てきます。だけど、曲中にカメラを調節すると映像がブレてしまう。曲間の短い時間で、ササッと直さなきゃいけなかったんです。でも、リハ中に撮影した画像を見ながら、演奏者がうまく映像の中心に来るよう、曲ごとに適切な調整ができたと思います」

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(カメラの調整)

――「みなさん、本当にプロさながらのこだわりをもって撮影・録音をされたんですね。そんな音声・映像を編集する側にもプレッシャーがかかりそうです」

稲垣さん(編集)「編集で意識しているのは、なるべく会場の熱気を届けることです。3台のカメラで撮影した映像を編集しているので、普段のコンサートとは違って、いろいろな角度から演奏者の姿を見ることができるかと思います。また、テロップや全体の構成は、音楽番組とライブ配信の中間になるよう意識して編集しているところです。出演者の皆様の演奏はもちろん、映像配信ならではの演出等にもご注目いただけたら幸いです」

――「“音楽番組とライブ配信の中間”、素敵な表現だと感じました。コンサートの内容がとても好評なぶん、プレミア配信もすごく楽しみです」

間宮さん「出演者の方もすごくプレミア配信を楽しみにしているんです。映像を通して自身の演奏のよかったところや改善点を分析できて、なおかつ多くの人に見てもらえるから、とのことでした。お役に立ててよかったなぁと思います」

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徳永さん「当日はバタバタしていて、スタッフのみんなもゆっくりコンサートを楽しむことはできませんでした。だから、身近なYouTubeで後から見られて本当によかったです」

飯沼さん「本当に多彩な演奏が楽しめるので、できれば最初から最後までじっくり見ていただいて、新たに自分の好きな曲・楽器・演奏家を見つけてほしいな、というのが私たちの願いです。コロナ禍でなかなかコンサートを楽しむことが難しい世の中ですが、“「いま、届けたい」支援コンサート”が新たな時代の音楽の入り口になれば幸いです」

プレミア配信は3月13日(土)の13:00から!

以上、スターマインのみなさんに“「いま、届けたい」支援コンサート”の見どころを熱く熱く紹介していただきました。

記事中でなんども触れた通り、そんなコンサートの模様は、丁寧な撮影・録音と徹底的な編集を経て3月13日(土)の13:00からYouTubeでプレミア配信されます。もちろん無料です。

YouTubeチャンネルはこちら↓

また、3月末まではアーカイブが残ります。当日お忙しい方はもちろん、繰り返し鑑賞したい方も3月末までなら何度もコンサートを楽しめるのです!

そして、運営団体「スターマイン」では、“「いま、届けたい」支援コンサート”の開催・公開に向けたクラウドファンディングを実施中です(現在、目標額を達成済)。

クラウドファンディングはこちら↓

クラウドファンディング支援者の方だけが見られる特典映像も。そのなかにはYouTubeではみられない、演奏直後の出演者の様子が納められています。

コロナ禍で生まれた、オンラインでコンサートを楽しむことができる新たな音楽の形。Withコロナ、ポストコロナ時代のニューノーマルを、“「いま、届けたい」支援コンサート”で披露された多種多様な音楽を通していち早く体感してはいかがでしょうか!

YouTubeチャンネルはこちら↓

スターマイン“「いま、届けたい」支援コンサート”HP

スターマインのSNSアカウント



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