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ヴァイオリンのG線からのヒント

2017年10月12日にアメブロ(Welcome to 大人のピアノプラクティス♪)に記載した記事です。読み返してみて、「こちらに移しておきたいな」と思う記事を引越しさせています。

今日、引っ越しさせるのは、当時放映されていたNHK Eテレの番組「ららら♪クラシック」を観ていて、ピアノのヒントになるなと感じた話です。

その番組は、ヴァイオリニストの渡辺玲子さんが、ヴァイオリンの魅力を演奏とともに教えてくださるものでした。詳細は、番組のサイトに、丁寧に記されています。今でもサイトを読むことができます。嬉しいですね!


渡辺さんは、ヴァイオリンを、古い楽器であるにもかかわらず、現代でも感情を自在に表現できる奇跡の楽器というようなことをおっしゃっていました。楽器の古さとは二つのことを指しているようで、私が理解するに、一つは楽器史上に登場した時からほとんど形状が変わっていない点、もう一つは実際に製作された時が今から世紀単位で以前である点、です。それほどの古さの歴史を持ちながらも現代に通じる表現力を持つというところが奇跡、というお言葉でした。

そして、4本ある弦のうち、いちばん太くいちばんの低音域を持つG線。この弦での表現は、奥深く幅の広い魅力があるようです。

そもそもヴァイオリンは、高音域の楽器です。このヴァイオリンの低音域は、ピアノの88鍵の鍵盤上で見るとちょうど真ん中のあたりになります。そのあたりは、ピアノでは中音域にあたります。

ピアノの中音域は、鍵盤の魔術師ことフランツ・リストが、”もっともメロディが歌える音域”として好んだ音域です。

楽器にはそれぞれ固有の音域があります。渡辺さんのお話から、楽器は違えどその楽器の低音域というものはやはり鍵となる音域なんだな、とあらためて感じました。ピアノの演奏でも「(低音域を担当する)左手が大切」です。前述したように、ヴァイオリンのG線の音域はピアノ鍵盤の真ん中あたりになります。この真ん中あたりからさらに低い音域は、ピアノを弾いているとかなめであることがよくわかります。低音がしっかり決まっていないと、高音の美しさを引き立てさせることができないからです。

低音って、魅力ありますよね!

ところで、渡辺さんは、番組内で、ラヴェルの「チガーヌ」という曲を演奏なさっていました。初めて聴く曲でしたが、大変な超絶技巧の曲とのことでした。

なぜ超絶技巧が生まれるのかということに関して、渡辺さんは、超絶技巧は、単なる見せびらかしではなくて、演奏を観ている観客に「次はどんなことをやるんだろう」という驚きを生む大切なテクニック、とお考えでした。

ラヴェルの曲はピアノでも技巧が緻密で難しいですよね。ラヴェルって、ヴァイオリンでも超絶を作っていたんだ、、、と知った瞬間でした。


この「ツィガーヌ」、今をときめく服部百音さんの演奏がYouTubeにありましたのでご紹介しますね!今日もおいでいただき、ありがとうございます♪


最後までお目通しいただき、ありがとうございます。あなたのピアノタイムを彩るひとつに、お役立ていただければ嬉しいです♪