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外のモノサシ

コミュニティに参加する理由は人それぞれで、その理由をいろいろな観点から説明できます。その中でも「外のモノサシを知る」はコミュニティ参加の価値を説明するうえで好きな理由・目的のひとつです。

CMC_Meetup主催の小島さんや武闘派CIOの友岡さんが外のモノサシについて書かれているので、すでにご存じの方も多いと思います。

外のモノサシで自分の価値を客観的に理解する、というのがコミュニティの文脈でいう「外のモノサシ」の意味するところです。働いている組織・会社の中での評価はあくまでその会社の中のみですが、この当たり前と思えることを理解・体験するには外にでるしかありません。

転職・退職せずに、手っ取り早く外の世界を体験できるのがユーザーコミュニティです。幸い IT 業界の場合は、IT勉強会を中心としたユーザーコミュニティが数多くあります。これらのコミュニティに参加することで、自分のスキルレベルや、自分の相対的な価値、自分の置かれている状況を客観的に理解できます。

日本ではJAWS-UGの各支部を含めて、ITコミュニティの多くは Doorkeeper か connpass で検索することができます。

海外のユーザーコミュニティはmeetupを使っているところが多いです。

一方、外のモノサシに対して経営者・管理職の立場の方からネガティブな意見をいただくこともあります。その代表が「それでは社員が外に出て行ってしまう(辞めてしまう)じゃないか」です。これ、冗談じゃなくて本当にそういう経営者・管理職がいるんです。そして面白いのは、これとは全く逆の考えをもっている経営者・管理職もいるんです。情報がオープンかつフラットになった時、技術者や社員が外のモノサシで評価されるということは、所属している組織も外のモノサシで評価されます。

結果、良い技術者は良い会社にいくことができ、良い会社は良い技術者を受け入れることができます。

転職を繰り返すことなく、外のモノサシを得て、自分の価値や環境の評価ができる、このことをコミュニティへの参加で得ることができます。

JAWS-UGへの参加も多いKDDIさんのTech-onという試みはとても興味深いです。会社で、それも自社以外のエンジニアも参加可能なコミュニティを立ち上げています。外のモノサシを自社社員に持たせるひとつの方法だと思います。

このように組織レベルでも「外のモノサシ」の理解が進んでいます。

外のモノサシ以外でもコミュニティを理解するための概念は先人により言語化されているので、すこしづつ取り上げていきたいと思います。

871文字 60分

Arek Socha による Pixabay からの画像をお借りしました

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