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Amazon WorkSpacesで堅牢な配信を実現する

Amazon Web Services Japanでユーザーコミュニティプログラムを担当している沼口です。先日、Fin-JAWS (https://fin-jaws.connpass.com/) が、視聴参加者はもとより、登壇者もスタッフもすべて自宅から参加する「フルリモート勉強会」を開催し、配信のお手伝いをさせていただきました。

勉強会 第四形態としてのフルリモート ライブ配信

フルリモートによるライブ配信は、JAWS DAYS 2020に続いて2回目で、その構成は以下のように登壇者やスタッフはAmazon Chimeでオンライン状態となり、Chimeの画面(共有画面、ビデオ、音声)をOBS Studioで構成しなおしYouTube Liveに出力、一般参加者はYouTube Liveを視聴する、という形態です。

勉強会第4形態

JAWS DAYS 2020では自分のビジネスノートPC(!!!)で朝の9時~18時の配信を敢行し、最後の最後にこのノートPCがハングアップし、札幌でバックアップとして待機していたセカンダリ配信サーバーに切り替わって継続した、という経験をしました。

オンライン/ライブ配信は、配信側でトラブルがあった場合のリカバリーは難しく、初めからバックアップ配信サーバーを設置したほうが良いことは理解できますが、バックアップを担当してくれる人がいない、などはよくある話で、勉強会の度に配信担当を複数名にお願いするのも大変です。できれば配信担当一人でやってしまいたいと思っていました。

仮想デスクトップを使ってクラウドからすべて配信する

現在利用しているOBS Studioはとても容易にプライマリとセカンダリのサーバーを設定することができます。切り替えは「フェールオーバー」と呼ばれる方法で配信スタッフによる操作することなしに、障害があったプライマリから待機していたセカンダリに切り替わります。

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多くはハードウェアを別途用意、前回のJAWS DAYSのように別々の場所から配信しますが、設定が簡単とはいえ、前述のようにヒト・モノ・カネを準備するのは容易ではありません。これをAmazon WorkSpacesを使って解決しようと考えました。

Amazon WorkSpaces はAWSが提供するマネージド型のセキュアな仮想デスクトップサービスです。課金は月額料金のみならず時間単位での時間料金もあります。LinuxまたはWindowsのいずれかのOS、さらにWindowsの場合はバリューからグラフィックスプロまでの7つのバンドルから選ぶことができます。

テスト結果から、OBS Studioを使ったライブ配信を行うには、最低でもパワープロのバンドルが必要、メインで使うのであればグラフィックスのバンドルの利用が良いことがわかりました。(*1) 以下がその構成図になります。

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なお、プライマリとセカンダリそれぞれの画面はちょっとだけデザイン上の変更を行い、簡単にどちらが動いているかの確認ができるようにしました。

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グラフィックスタイプのバンドルの利用はサポートに利用申請をする必要があるのでご注意ください。

配信の成否は登壇者の操作に依存する

このような準備をしたうえでも、大事なのは配信中の進行の流れです。
共有画面や音声、ビデオといった入力ソースとして利用するAmazon Chimeは登壇者やスタッフだけが入ることができる楽屋裏もしくはステージの扱いとなります。ただし、どうしても画面共有の切り替えは登壇者/プレゼンターによる操作になり、マイクのアンミュートもおまかせになります。この部分をスムーズに行うために登壇者全員に事前リハーサルをしてもらうようにしましょう。事前リハーサルのチェックポイントは以下になると思います。

・マイクの使用確認、オン/オフ(ミュート、アンミュート)の操作方法
・ビデオカメラの使用確認、オン/オフの操作方法
・画面共有方法の確認、どの画面を共有するかを「実際のプレゼン資料とプレゼンテーションソフトウェア」を使って確認すること
・前の人から画面をTake overするタイミングを確認する

画面共有は経験がないと結構難しいです。共有されている画面、ウィンドウがどれなのか、どうやって共有を期待する画面/ウィンドウの指定をするのかは事前にチェックすることを強くお勧めします。数百人が見ているのですから。。。

ライブ配信のための機器は魅力的だが

Blackmagic DesignのATEM Mini  Pro や AWS Elemental Linkなどのハードウェアエンコーディング機能やスイッチャーの機能をもったライブ配信機器がリーズナブルな価格で発表されています。これらのハードウェアを利用するシーンは当然ありますが、現在の登壇者(=カメラや画面の入力ソース)を含めて「フルリモート」を実施する状況だと、これらハードウェア機器がもっている機能をSaaSのような形でクラウドサービスとして提供されるとさらにフルリモートライブ配信がしやすくなると感じています。上述のように登壇者の操作スキルに依存する部分は極力なくしたいものです。入力ソースのチェック、スイッチ、エフェクト、そして配信機能すべてがクラウドで実現されるといいですよね。そのようなサービスがでることに期待したいです。もしくは作るのもありかもしれませんね。

以上、なんらかで皆様の参考になれば幸いです。

ちなみに、上述で出てきた勉強会の「第四形態」は以下のような勉強会の形態進化の認識から出ました。

第一形態:セミナールームでの勉強会
第二形態:セミナールーム+電話会議
第三形態:セミナールーム+ライブ配信
第四形態:フルリモートによるライブ配信(+フィードバック/QA)
第五形態:フルリモート n-way コミュニケーション

第三形態までは昨年すでに多くの目黒AWSセミナールーム開催の勉強会にて経験済みでした。

(*1) 追記 その後数回の配信実績から、Power Pro バンドル タイプでもCPU使用率が60-70%で安定しているので大丈夫でした。Graphicsは余裕ですがコストからみるとPower Proのほうが現実解と考えます。

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2017年よりアマゾン ウェブ サービス ジャパンでコミュニティプログラムマネージャーとしてAWSユーザーコミュニティのJAWS-UG(Japan AWS User Group)の活動をサポートしています。noteはその経験から得た知見を「言語化する」ため試験的に使い始めました。
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