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その数字は良いのか悪いのか

先日の投稿で「効果や現状を説明するには具体的な数値を使う」という話を紹介しました。凄い、多い、少ない、影響がある、という表現を使うのはいいのですが、どう凄いのか、どのくらい多いのか、少ないのか、影響の大きさをどう図ったのか、数値で表現しようということでした。

数字を使った表現についてはビジネス書などでも多く語られる話題ですが、基本的な方法として、数値を提示した上で、その数値を解説する以下の3つの手法を付け加えることが多いです。

一つ目は、その数値は過去と比較して増えているのか、減っているのか、という意味付けです。100という数字を解説するのに、過去のデータと比較します。過去の基準としては前日、前月などのほかにビジネスでは対前年同月や対前年同期を使うことが多いです。実際の増減数を使うか、比率を使うかもポイントです。

二つ目は、ある基準に対する割合です。100という数字は全体の対応数の何パーセントか、マーケットでの占める割合はいくつか、といった表現をすることで、100という数字の重みを理解することができます。

三つ目は、予実です。(予算と実績)ゴールや目標があれば、それに対してどのくらい達成したのか、という意味付けです。絶対数の目標だけではなく、伸び率や削減率などの%をゴールとすることもあります。

レポートなどでデータと解説を入れますが、虚偽の報告は許されるものではありません。しかし、数値の表現方法について指定されたフォーマットでなければ、良く見える表現にするのはありだと思います。上記の1つ目の解説方法で増減数を使うか、比率を使うかを話していますが、増減数としての数が小さい場合は、比率を使うことが効果的の場合もあります。3件処理しました、より高度な案件を100%処理できました(ただし、処理数は3件)としたほうが印象がよくなる場合もあります。

ただ、数字をつかってレビューするほうは当然ながら小手先のテクニックはすぐに見抜くので、基本は真実を、適切に、過不足なく意味付けすることが求められると思います。

この数字の使い方を普段していると、例の発表の100人って多いのか少ないのか突っ込みたくなるんですよね。確かに昨日より増えているけど、検査数全体のうちの何割?とか、ゴールって決めてたっけ?とか。いや、そもそもその数字を使って現状把握するのが適切なのか?などなど。

その他、ノイズとなるデータを取り除くことや、その比較はApple to appleなのか、などを考慮すべきですが、そのあたりはビジネス書などを参考にしてください。

なお、数値での判断はとても重要ですが、これをプライベートな世界でやると喧嘩になるのでほどほどに。

Tobias Rehbein による Pixabay からの画像を使わせていただきました。
1074文字 60分

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