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とあるライブII(狂熱のベースライン)

 2年ぶりに東京に雪が積もった、次の日、道端に雪が残る中、遅くに出かけた。
 APIA40という東京学芸大学駅徒歩10分のライブハウスがある。機材の良いところ。配信もやっている。
知り合いが出演するので見に行った。
 今晩のテーマは『劇薬』。すごいタイトルだ。今回はタイバンで4組出演しているようだ。各組30分。総観客数10人。4組が2人ずつ呼んでも8人。出演者の中には、本人しか来ていない組もあった。
 記憶に残ったのは
S.リューシン
パンクっぽい曲を、ベースを弾きながら歌っていた。
ベースはオーバードライブしていて、耳障りな音。
ベースのパターンがどの曲も似ていて、退屈勘萬斎。リズムとしてのベースに歌を載せている感じ。
 僕の感性が正しいかどうかわからないが、ベースはすっごい突っ込んでいて、しかも、歯切れがもう一つ。でも、ものすごいドライブ感はある。ステージパフォーマンスは堂にいったもの。年季が違う感じ。
 MCは短じかい。そこで語ったのは、82年のバンドデビューして、3年でバラバラ、地獄を見て、16年後に蘇生して(組成という言葉に子ドア割があるようだった)、また、3年でバラバラ、いま、もう一回16年経って、今度は一人でやっている。今、61歳だから、もう次はないだろう。
 調べてみると、彼の経歴はネットにこんな風に書かれていた。

1978 音楽活動のため 単身上京
1982 屋根裏《サムライ》デビュー
1986‥…活動停止‥…
フリージャズサックスフォンプレイヤーに転身
単独多重録音「ステ石」シリーズ十年で十作品発表
2000 ソロ活動(Vo&AG)スタート
2004 詩集「問答」発行 / サムライ音源復刻CD発売
-----蘇生-----
2007 メンバー脱退 -----活動凍結-----
ソロ活動(Vo&AG)再スタート
2009 CD「MIDNIGHT EXPRESS」発売
2012 DVD「JAST NOW!!」発売
2013 ----サムライ解 凍-----

http://samurainanode.gozaru.jp/

 MCと大体合っている。
 こんな人がいるんだ。
 人生がロックな感じ。
 この人が一番『劇薬』っぽい。
 この半端ないロック野郎の後、私の知り合いが演奏。
ほとんど誰も知らない、世界の一角で、ロックのエナジーはうごめいてる。


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