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走ること

子供の頃 マラソン大会なるものが 大嫌いだった。水泳と球技以外、体育は苦手。陸上はハードル以外は苦手。短距離はもちろん長距離走など考えられないくらい嫌いだった。そうなるとマラソン大会、という響きさえも、ちょっと…と思う。私が子供の頃の学校は なんでも優劣をつける時代であった。大きく分けたら 足の速い子、勉強できる子の2択くらいか。。私など どちらにも当てはまらない 平凡な子どもだった。

ところで、人はなぜ いい大人になると箱根駅伝を見るようになるんだろう?? そんな遺伝子がインプットされているのか。 いつしか私も世間の大人と同様に 箱根駅伝が毎年の楽しみになった。山の神が どんどん山を登って行くところを食い入るように見つめていた。いつのお正月かは忘れたけど やっぱり駅伝を見ていて なんだかとても走ってみたくなった。子供の頃 走るのは苦手だったが、大人になるといろいろ考える事ができるので 短距離の足は速くなり、きらいだった鉄棒なども うまくできるようになっていた。ランニングはした事ないけど 少しは走れるのではないか、と思った。幸いウチの横には小さな川があって土手が遊歩道になっている。ジョギングやウォーキングする方がたくさん見える。初めてでも走りやすい環境があった。仕事が休みの朝、試しに走ってみた。途中歩いてもいいから、とりあえず土手を一周しようと思った。すると意外と走れてしまった。次の休みも走る。だんだん余裕も出て桜並木の景色など、季節の移り変わりや、まわりも見れるようになった。徐々に距離も伸ばし繋がっている大きな川の土手まで行けるようになった。気づくと私はいつのまにか走る事が好きになっていた。

まあこの話には おまけもあり、ある夜、走っていると 土手に見慣れた特徴のある夫の自転車があった。なんで?盗まれた?など色々思って見てみると土手の下の遊歩道に見慣れた影が。ベッドライトで照らしてみた。なんと夫が誰かと電話してるところだった。。さあ、誰と電話しているのか??笑 その後の修羅場は ご想像におまかせする事にする。


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