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6月23日 雨

しおりさん

いざ書こうと思うと、何から書けばいいのか迷ってしまうけれど、とりあえずお久しぶりだね。九州は梅雨に入ってジメジメしていますが、大好きな紫陽花の季節です。

2月に久しぶりに再会して、仕事の話をしたり、大笑いしたりして、あぁ、こういう関係性を幸せっていうんだなぁ、なんて言葉にすると薄っぺらいんだけど、すごく尊いことだなと感じました。

最近はあまり自分の気持ちを文章にすることが少なくなってきたなと思って、ふとこの往復書簡のことを思い出したのでした。二つ返事で再開をOKしてくれてありがとう。何も聞かず受け入れてくれる存在というのはとても頼もしいものです。

やると決めてから、以前の往復書簡を見直してみました。4年前だって。びっくりです。

前の私は、大事な人にこそ言葉できちんと輪郭をつくって伝えきるのが誠実さだと思っていたのだけど、今はもっと曖昧な感じ。事実よりも、「伝われ!」という気持ちだけが伝わればいいかな、くらい。

自分で発した言葉にがんじがらめになってしまうことが私はたまにあるので、もっと軽やかになりたいと思っています。

前回のしおりさんの言葉を見て、当時の私は「伝われ!」という気持ちが伝わればいい、と思っていたのに、最近はうまく伝えようだったり、正確に伝えようだったり、軽やかさが無くなってきているな、と少し寂しい気持ちになりつつも、これが変化ならそれはそれでいいのかも、そ受け入れる気持ちもあります。

そして、何年経とうと相も変わらず私の人生はジェットコースターで、こんなこと起こっちゃうの!?ということがいいことも悪いことも起き続けています。前だったら、悪いことが起きても「負けてたまるかー!」なんて頑張れてたのだけど、最近は「私はまだ強くならなきゃいけないの…?」なんて弱気になったりもしています。人生って本当に大変ね。

一緒に行った銭湯、駅で食べた王将、一緒に塗った黒板の壁、南部鉄器で沸かしたお白湯、雨の日に開けっぱなしだった窓。ふとした瞬間にあの下町での日々が蘇ることがあります。意図して思い出すんじゃなくて、ふわっと記憶が蘇る、そんな感じ。

そんな時にね、もしかしたら私の #東京下町暮らし は実はまだ続いているのかもしれないな、なんて思ったりもします。あの日々が私の記憶の中でかけがえのないものだったんだな、と思えるだけで大変な人生も悪くないかもって少し誇らしくなったりするよ。

往復書簡を再開しようと思ったのはもう一つ理由があって、どうやら私はしおりさんの健やかな文章がとても好きなようです。辛いことが起こらないことを願っていた私に幸せになることを願っていいことを教えてくれたしおりさんとまた言葉を交わせたら嬉しいな、そんな気分です。そして、私自身どうやら言葉を紡ぐことがやめられないくらいに好きなようです。しおりさんは最近元気してますか?

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