【眩惑】マギロギの蔵書について考える会4

本noteは「著:河嶋陶一朗/冒険企画局、新紀元社」が権利を有する『魔道書大戦RPG マギカロギア』の蔵書に触れるnoteです。

事の起こりは初回のnoteを参照ください。

とりあえず乱数用表の中に汎用装備魔法の入力までは終わりましたが、今回も汎用呪文です。汎用呪文だけでとんでもない数ありますからね、仕方ない。
というか汎用装備って思ったより少ないですね。汎用呪文入力でひいひい言ってたのが嘘みたいに終わってしまった。
あれ……見逃してる……? と思ったのですが、多分強い装備は経歴魔法とか機関魔法に多いんでしょうね。聞いてますかそこの〈学院〉に〈阿房宮〉。

今回の蔵書は【交代】ほど腐りやすいわけではないですが、対抗蔵書が多めかな、というイメージです。もちろん、完全上位互換とか完全下位互換とかではないはずですが……。



【眩惑】について

【眩惑】
分類:汎用・呪文魔法
効果:シーン中、代用での判定に-1の修正。

メリット

固定値は正義。マイナス側であっても。
・シーン中持続するので長期戦に強い。
・何故か累積不可じゃない。

デメリット

・対抗蔵書が多い。【動揺】【悪臭】など。
・この魔法自体の抵抗判定に成功されては意味がなくなる。
・代用での判定にしか効果がない。


詳細な話

これも効果自体は書いてある通りのことです。詳細な効果も何もないくらい書いてある通りです。
後期の蔵書のほうがややこしくなっていくのはデータゲームの常ですね。

なので今回は本当に単純なお話くらいしかできません……なんてことはなく。
メリットもあればデメリットもそこそこにある。そんな感じな蔵書です。

メリットはなんといっても「シーン中持続する効果」ということでしょう。
代表的な「-1修正を与える蔵書」というと【動揺】が真っ先に出てくると思いますが、【動揺】はその判定の時のみ。蒐集日記で追加された【悪臭】なんかもそうですね。
「セッション中持続する効果」として【魅了】なんかもありますが、あれは経歴魔法ということで、汎用魔法のこちらとは棲み分けができていると思います。【魅了】は歌領域だしね(歌領域の魔素って需要高くありません?)。

シーン中持続する効果の何が強いって、「禁書戦に強く出られる」のが真っ先にあげられると思います。
もちろんそれ以外の魔法戦、例えば書籍卿戦なんかもなんですが、一番長引くのが禁書戦だと思うので。
禁書戦以外でわかりやすく長引く魔法戦は【謳歌】と防御強化とその他色々持った〈理想郷〉戦とかですかね。

「シーン中持続」するということは、「自分が代表じゃなくなっても効果が発揮される」ということ。つまり1ラウンド目に自分が出て、【眩惑】をかけて、あとは他の強力なアタッカーの呪文をサポートする。
……というのが主な【眩惑】の使い方でしょうか。禁書戦じゃなくてもちょうど前回話した【交代】があれば書籍卿戦でも似たようなことができると思います。ただ1ラウンドで完結させるならキャストなり【速読】なりが必要になってきますが。
当然自分が攻撃呪文なり変調呪文なりを持ってきて圧をかけるのもあり。

あと何故か「累積不可」の文言がない。
【魅了】にはあるのにこちらにはないということはそういうことなのでしょう。えっなんでないの???
いやさすがにそれは……いくらなんでもあんまりでは……と思いますが、この累積不可の文字がないことを踏まえると累積できてしまう気がします。
現実的ではないのですが、つまり時間をかければ-3をかけることも夢ではないのでしょう。本当に現実的ではありませんしそんだけしてなにするんだって話ですが……。

デメリットについてですが、いくらかありますがまず論ずるべきは「代用判定でないと効果を発揮しない」ことでしょうか。
これは他の蔵書にないデメリット、というか特徴です。
他の「-修正をかける蔵書」はあまりこういった制限がありません(そこ代わり累積不可だったり、別の何かが違ったりします)が、【眩惑】にはあります。
このデメリットをどう取るか、というのがこの蔵書の採用の可否に関わってくるでしょう。

「代用判定で行う判定」といえばまっさきに浮かぶのが抵抗判定。
そして次に【緊急召喚】などの特技指定が可変の蔵書。
最後に稀に……というかたまにある「蔵書と特技が一致していない」断章や魔法使い。
最後のものはレアケースですが、やはり一番有り得るのは抵抗判定でしょう。

ただし、抵抗判定も「相手がその特技を持っていなければ」の話です。
この蔵書、こちらの能動的蔵書の指定特技を相手が持っている場合には力を十全に発揮できません。
多人数卓だとアタッカー、サブアタッカーが複数人いることも珍しくないので、そういう場合は「指定特技の違う能動蔵書」を持つことも多く、【眩惑】が活躍する場も多いでしょう。
しかし例えば少人数卓であれば、アタッカーの能動的蔵書と相手の持つ特技が被ってしまうことはありえることです。《死》とかは特に被りやすいイメージありますね。
抵抗判定関連でこの問題を解決しようとすると、コンボ先としてあがってくるのは【批評】とかでしょうか。……また禁書魔法じゃないか。

相手が【緊急召喚】など可変特技の蔵書を持っている場合は考えなしに打ってもいいと思います。
たかが-1、されど-1。-1を笑うものは-1に泣きます。ただそういう時に限って採用していないこともよくあります。悲しいですね。
相手に書籍卿がいることがほのめかされているシナリオなら採用も視野に入るかと思います。とはいえ書籍卿が【緊急召喚】を持っているかどうかも運みたいなところはありますが……。
まあそれを言い出すとどの蔵書も相手との相性ガチャみたいなものにはなるので程々にしておきましょう。

またこの魔法は「目標を持ち特技のある呪文」なのでこの魔法自体にも特技判定が発生します。
この判定自体が代用判定だったとしてもこの魔法の効果自体は発動していませんので、普通に判定を行わせることになります。
この呪文の抵抗に成功すればこの効果は発動しません。なんかややこしいこと言ってますがただの二重構文なだけなので頑張って読み解いてくださいです。

そして一番の壁が「対抗蔵書が多い」ことでしょう。
上述した【動揺】【悪臭】【魅了】以外にも【海声】などがあります。
どの蔵書も違う使い方ができるので、一概にどれが一番強いとは言えません……が、汎用性が高いのは【動揺】でしょう。基本中の基本は強いのです。
どの蔵書も基本的に一長一短。コストが重かったり、使い道が他にあったり、使い道が限定されていたり。
代用特技判定にしか使えないというとんでもなく重い制約があるのは【眩惑】のみですが、そのかわりシーン持続なのでやはり一長一短。

ではどうするか、という話になってきますが、
もういっそ数個持って相手にひたすら妨害する型を作ればいいのでは?

具体的には「外典で【眩惑】【魅了】【動揺】【速読】(階梯があがれば+【悪臭】とか)のサポート型」を作る、など。乙女を召喚するすべがあるなら速読は【交代】とかでもいいですね。
禁書戦想定の動きとしては1ラウンド目で代表に立ち、【眩惑】を使った後に【魅了】をかけ、2ラウンド目以降は適宜【動揺】を使(いつつ階梯が上がった上で狙えそうなら【悪臭】)って相手の失敗を誘発していく形になります。GMから「勘弁して」って言われそう。私なら言います。

流石にこれはやりすぎかもしれませんが、やっぱり「累積不可ではない」「シーン継続効果」を活かす方法がいいかもしれません。
とはいえどういう風に活かすんだ、と問われれば、やはり自分はサポートに徹して味方に任せちゃうのが安牌かなあ、と安直な答えにたどり着いてしまいます。

あ、でもタイマン卓(いわゆるGMと1対1でやるセッション、公式シナリオだと「カレーライス」なんかがそうですね)なら輝く場面が増えそうです。
ほかからのフォローが期待できない分、抵抗判定なら良く活躍してくれるマイナス修正というのは大きいと思います。
発動に1ラウンド要してしまいますが、その後継続的に効いていくというのは塵も積もれば……というものかな、と。タイマン卓だと自分の呪文で与えられるダメージも大事になってきますので。
【速読】や「キャスト」→【動揺】で十分と言えば十分かもしれませんが前者は外典でしかできず、後者はキャストのために火力を削らなきゃならなくなる上にややコストが嵩みます。
特にコストの面は大きく、シーン継続効果の強みが出てるんじゃないかな、と書いていて思いました。


終わりに

同じ「マイナス修正をかける蔵書」でも色々差別化が図られていて面白かったです。
特に【魅了】との差ですね。あちらはセッション中持続、こちらはシーン中持続。【魅了】には付随効果がありますが、そちらも使いたいために魔素が悩ましい……という問題があったり。
そういう意味で、絶妙なバランスをしている蔵書だと思いました。

ここまで4回このnoteを書いてきましたが、【緊急召喚】以外一切そもそも採用しようとしたことすらない蔵書ばかりで使用方法などに頭を悩ませながらその場のノリで書き上げています。
おかげで文章がとっ散らかっているなあと気がついた(プロット等も建てずに書いているからです)のですが、修正するのも難しいですね。こういう説明とかコラムとか書ける人尊敬します。

そろそろ使ったことのある蔵書を語る回も来てほしいなぁと思いますが、視点が凝り固まってるのも抜けきってない気がしますのでもうちょっとこの感じで行くほうが良かったりするかもしれません。
文章はとっちらかりますが。

では本日はこのあたりで。
よきセッションの一助となれば幸いです。

ライセンス表記

(C)冒険企画局/新紀元社/河嶋陶一朗 「魔道書大戦RPGマギカロギア」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?