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芸達者なカナダ人から『キャリア』について学ぶ

こにゃにゃちは。
静香・ランドリーです。

空気中の湿気を吸い取って、髪の毛が爆発中。
X軸、Y軸ともにボワーンと膨らんでおります。
更に凄まじく剛毛なので、何だか鎖帷子(くさりかたびら)のようだわ。刃渡り5cmぐらいなら平気そう。

さて。
先日、カナダ出身の友人とSkypeチャットしまして。
久しぶりだったので、まぁ話に花が咲きました。
今回は、彼を交えた話をば。

異国でFreedomを手に入れた男

彼は絵に描いたような自由人です。10年ほど前に故郷のカナダを離れて来日、某海岸に一目惚れして住み着いた、50歳のサーファー男子。

国内にコネもなく、ゼロの状態からフリーの英会話講師になり、更にオンライン上でYoutuberにBGMを提供したりして、生活の基盤を築き上げた強者です。
完全に『セルフ・エンプロイー』。

英会話スクールの仕事は週に10時間ほどだそうで。音楽制作は思いついた時に集中して取り組む。
とにかく『好きなことに時間を費やす』ことが彼のモットーなのです。

『必要以上に所有せず、必要以上に働かない』。

ストレスを溜め込まない生活スタイルで、いつも陽気に笑っています。

全ては自分のキャリア(スキル)にかかっているらしい

仮にP氏と呼びましょう。

P氏はいつも筆者に「キャリアを作れ」と教えます。
それはどこぞの企業で社員として築き上げられるものではなく、自分が持っているスキルのこと。

「充実したポートフォリオを作るんだ、BABY」
これが彼の口癖です。

ポートフォリオとは。
言わばオンラインで観覧できる履歴書のようなもので、つまりは「ホームページを土俵にして自分のスキルを提示しなさい」と、話すたびにアドバイスしてくれます。

彼自身、これといった特別なライセンスは持っていません。
強いて言えば運転免許だけですね。
サーフィンに明け暮れながら、それでも筆者の3倍近い収入を確保しているのは、彼が『自分のスキル価値を提示している』から。

○作曲をします
何のツールを使ってどんな曲を作っているか。動画編集に関して、どこまで自分で処理できるか。また手直しやディテール等、クライアントの要望にどこまで答えられるか。

○英語を教えます
具体的なコミュニケーション能力の提示、また正しい英語を話せるか。日本語しか話さない生徒を相手に、どのレベルまで教えることができるか。移動できる範囲や時間帯、対応できるクラスの規模はどの程度か。

彼は、仕事をする上でのスキル全てを、明確に他者へ伝えることができるのです。
つまり、P氏に仕事を依頼したときのコストをイメージしやすいわけですね。

筆者には、その『プレゼン力』が足りないとP氏は力説します。

「YOUは自分のスキルをどう提示するかを考えるべきだ。YOUのイラストは素晴らしいよ。あと声のトーンや話し方も聞きやすくて良い。イラストやナレーションの仕事をやるべきだ。スキルをキャリアに変えなきゃ!それが課題さBABY!

だからnote始めたんだけど。
一向に進まない・・・ごめんねPちゃん。
セルフ・マネージメントが下手すぎて泣けます。

「なぜやらないか」の理由を考えてはいけない

『謙遜』を美徳とする社会で育ってきたせいか、筆者は自分を売り込むのが至極苦手です。
いや謙遜ではないな、コンプリートできなかった時のために「だから言ったじゃないのー」と逃げ場を作っているだけです、ぶっちゃけ。

「できます」と答えて、相手のイメージにそぐわない仕事をしてしまったら・・・面と向かってYou failedなんて言われたらどうしよう的な。

だから、謙遜と言う形で「いやいや、ソレほどの腕ではありませんから」と先に釘を刺しておくのですね。

『大したことないんだぜ』って発言をして、「それでも依頼してくれるならやりますけど期待しないでくださいね?」って。
めちゃくちゃ逃げ腰です。

育つ気配なし。

それでも、いやしかし。
声の仕事はさておき、筆者は自分のイラストに自信を持っています。30年以上磨きをかけてきたスキルですから。
素人とはいえ、何度も単発のお仕事をしたこともありますし、クライアント(ほぼ知り合いだがね)の満足度も高かった。

何よりも。
自分の絵で人を笑顔にするのが嬉しい。
「ほんわか癒される」と言われるのが嬉しい。

確かに、できない理由を並べればキリがありません。

○スキャナーやプリンターを持っていないし何より買えない
○フルタイムの仕事を終えた後に空いた時間でコトを進めるのが大変
○両親の面倒を見ながら描く時間を作るのが至難の技
○趣味の域を出ていないから正式に依頼を受けるほどスキルがあるか疑問

全ては不安からくる理由。決して他者から「あなたはこうだからイラストを仕事にするのは難しいのです」と言われたわけではありません。
それでも、誰かに『イラストレーター』の選択を勧められるたびに、上記の言い訳を述べてきました。

しかしね。
底無しにポジティブなP氏と話していて、ふと思ったのです。

筆者も含め日本人は、ライセンスや経歴に固執しすぎだ。
有名なアートスクールを卒業していなくても、今まで大きな仕事を受けたことがなくても、良いイラストを描く人は山のようにいるよね。
オフィシャルで仕事を受けたことがなくても、その人が持つスキル自体は変わらないわけで。
そして何より。楽しみながら身につけたスキルで収入を得ようと考えることは、決して甘ちゃんな考えではないのだと。

ならば「絵を描くのが好きだし得意なんです」がイラストレーターになる理由でも良いではないか。そう思えたのです。

妙に自分を納得させてしまいましたのよ。

危険だね〜。裏付けのない自信ほど危ういものはないね〜。

それでも始めれば良いじゃない、自分よ。
自分が楽しいと思えることを仕事にする努力をしようぜ、自分よ。
最低賃金で雇われ続けて時間を消費するのはやめようぜ、自分よ。

全ては自分次第ですぜ?自分よ。

やるだけやってみれば良いじゃない

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『キャリアは苦労して手に入れるもの』だと思い込んでいる筆者を、気長に説得するP氏の忍耐には頭が下がります。
どう助言しても「いやいや、ワタクシごときが」と否定する姿は、彼から見ればただの臆病者。
それでも、いつも褒めちぎってくれます。とにかく褒めまくります。

AWESOME!!!!と言いまくります。

そんな彼の姿勢を目の当たりにして、筆者は毎回言うのです。

「君は心底アーティストやね」

と。

フィーリングとインスピレーション、そして確かな分析力を武器に、異国でのんびりと暮らすカナディアン男子。
彼のアドバイスを受けて、ものすごくゆっくり腰を上げるジャパニーズ女子。

我らが友情は、筆者のキャリア構築によって更に強固なものとなるでしょう・・・なんちゃって。

まぁボチボチでよかやんね。
それでは、アデュー。

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