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仮初のバーチャル世界

人間は外界を自身の持つ概念に適応するように脳内補正しながら感受している。
それを何でもない日常と呼び、精神が混乱しないような安全策を講じている。
いわば日常とは、こうであってほしいという願望が生み出した、仮初のバーチャル世界なのだ。

写真については大別して2種類あって、願望を補強し賛美する現存社会に対して肯定的な写真。
一方は願望を破壊して世界は仮初であると主張する否定的な写真。

仮初のバーチャル世界は、人々を定量化しランク付けし記号化する。
それによって社会を単純化して統制しやすくなるので統治者としては好都合である。
先の否定的な写真とは、それらの社会状況にたいしての僅かばかりの異議申し立てなのだ。

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