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能動的写真

写真って既にあるものを写すだけだから受動的なもののように思いがちだけど、実はきわめて能動的な行為なんだね。
撮りに行く、被写体を選ぶ、シャッターを押す、写真を選ぶ、現像する。すべてを能動的にやらなければ写真は生まれない。向こうから飛び込んできてくれるのを待っていても何もやってこないし、親切な写真の神様なんていないんだと思っておいたほうがいい。
野球のキャッチャーだって捕球できるのは次にどのコースにどんな球種で投げるのか想定しているからキャッチできるんだよ。写真も同じで、何を撮るか想定していないと目の前にあっても見逃してしまう。
量子力学では、観察者の意識が世界の在り様に影響を与えるという話があるんだけど、それは写真にも当てはまることだと思っている。
だから写真を撮るということは、能動的に世界の在り様を創造するということでもあるんだ。
つまり君が「世界はつまらない」と思っている限り、つまらない世界しか君には見えなくなる。逆に「世界はすごい」と思っていたらすごい世界が見え始めるというわけね。

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