見出し画像

脱『シャンシャン総会』

地元紙に掲載されている読者からの疑問に答えるコーナーに、『コロナ禍のPTA』をテーマに「書面総会は一部執行部に権限集中?」という疑問が投げかけられていました。

コロナ以降はPTAに限らず、年度当初の恒例行事であった総会という総会がほとんど開催されなくなりました。総会やその後の懇親会の会場として使われていたホテル等にとっては死活問題です。用心しながらも、そろそろ日常を取り戻す必要がありそうです。

ただ、肝心の総会の内容を見てみると、いわゆる『シャンシャン総会』がほとんど。会長交代等の人事案件や不正経理等の特段の問題でもなければ、資料を執行部側が淡々と読み上げて、特に質問も出ずに「異議なーし」で全議案が通ることに。そして、さっさと懇親会に移る流れです。総会の主目的は、実は懇親会であり、懇親会後に夜の街へ繰り出すことにあるのではないかと思う人も多いでしょう。それはそれで経済が回ると思えば、無意味とまでは思いません。

要は総会の中身であり、やり方です。執行部側が、目的が何であるのかを明確にし、目的に応じたやり方をすればいいのだと思います。書面決議で済ませたとしても、意見表明の機会はしっかりと確保し、出された意見と回答の情報は構成員で必ず共有する。形骸化された総会を漫然と続けるよりも、議論してほしいテーマを絞り、小委員会やワークショップでしっかりと議論する。ときには顔を合わせて懇親を深める場も必要だと思うので、楽しみながら交流できる催し満載の懇親会を用意する。あらためてですが、コロナを契機としてそんな見直しは必要だと思います。

PTAだけでなく、私の身近なところでは、高校の同窓会や地元自治会でも、ここ数年は書面決議が続いています。「コロナだから仕方がない」から、そろそろ卒業しないと、コミュニティーや組織の体力が次第に衰えていくことを危惧しています。

アフターコロナ、ウィズコロナでは、経済や観光面が注目されがちですが、こんな身近なところでも早く日常を取り戻す必要がありそうですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?