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BRTは都市にこそ相応しい交通システム

"東京BRT"に乗ってみました。BRT( バス ラピッド トランジット)とは、バスを基盤とした大量輸送システム。虎ノ門から晴海2丁目までは定員77名の水素燃料電池バスに、折り返しの晴海2丁目から新橋駅までは定員113名の軽油ハイブリッドの"連節バス"に乗ることに。東京オリンピック関連の開発が進む臨海地域と都心とを結び、従来からの鉄道空白地域を補うものとして導入されました。

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BRTは1974年に世界で初めてブラジルのクリチバに導入。現在では世界各国に広がり、最近では国内でもよく見かけるようになりました。ただ、呼称はBRTでも形態は様々。バス専用レーンを走行するものもあれば、一般道の優先レーンを走るもの、信号の優先システムが使われているもの等々。

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国内でのBRTは、これまで鉄道の廃線を補う形で導入する例が多かったものの、最近では東京以外にも新潟や福岡、北九州等のように都市機能を高める目的で活用する例も生まれてきています。

https://project.nikkeibp.co.jp/mirakoto/atcl/city/012900012/

また、気仙沼線・大船渡線や日田彦山線等のように、被災地での鉄軌道からの転換としても利用されてきました。元来赤字路線であり、被災後の復旧を検討する際、採算面を考えて導入に踏み切った例です。

https://www.jreast.co.jp/railway/train/brt/

東京BRTに乗りながら、私はあらためて、BRTはその機能面での柔軟性から都市にこそ相応しいシステムではと考えました。ひと昔前の右肩上がりの時代とは異なり、都市は放っておいても発展する時代ではありません。将来的な人口減少の交通量に与える影響、郊外部での新たな開発と新たな交通渋滞の発生、中心部の空洞化や過疎的な地域の広がり、自動運転等の技術革新の進展など、問題が複雑化し、将来の見通しが立てにくい時代です。だからこそ、都市の現況や将来予測に基づいて、スピード感を持って柔軟に対応できる交通システムを構築していく必要があるのでしょう。都市にとっての持続可能性にも合致するのかもしれませんね。

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あなたは持続可能な都市交通について、どのように思われますか?



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