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《告知》展覧会「東北の画人たちⅠ」

こんにちは、よろずです。
今月15日から私たち東北大学の学生も関わった、杉本監修の展覧会「東北の画人たちⅠ~秋田・山形・福島編~」が開催されます!今回はこの展覧会のご紹介です。

展覧会情報

展覧会チラシ

東北の画人たちⅠ~秋田・山形・福島編~

開催期間:2022 年 6 月 15 日(水)~8 月 31 日(水)
開催時間:8:30~17:00(ただし瑞巌寺入山は 16:30 まで)
会場:瑞巌寺宝物館(宮城県宮城郡松島町松島字町内 91)
拝観料:大人 700 円 小学生・中学生 300 円

【講演会】
2022 年 7 月 31 日(土)会場:瑞巌寺大書院 定員:50 名
▷10:30~11:20 大野真実(福島県須賀川市文化振興課 学芸員)
広瀬蒙斎と白川藩の画人たち
▷13:00~13:50 菅沼楓(新潟市美術館 学芸員)
秋田藩の御絵師たち
▷14:00~14:50 杉本欣久(東北大学文学研究科准教授・本展覧会監修者)
東北の画人たち~山形諸藩を中心に~
▷15:00~15:30 座談会 「東北画人研究の今後

※講演会の聴講は、
下記瑞巌寺ホームページのGoogle forms
(「お申込はこちら」にリンクがあります)

または

 電話(瑞巌寺:022-354-2023)にてお申し込みください。

主催:東北大学文学研究科 東洋・日本美術史研究室
   (監修・指導 准教授 杉本欣久)
後援:宮城県教育委員会 秋田県教育委員会
   山形県教育委員会 福島県教育委員会 (敬称略)


関連サイト

↓展覧会特設サイト

↓瑞巌寺さまHP

↓東洋・日本美術史研究室HP


概要

 江戸時代に活躍した東北6県の画家については、主に絵画制作を本業として一定の扶持や所領を拝領して大名家に仕える「御用絵師」、藩に所属して俸禄を賜いながら職務を遂行し、一方で余技として絵筆をふるった「武士」、さらに藩領の城下町や宿場町で生まれて画家となった「町人絵師」の3つに大別することができます。
 このような画家にスポットをあてた展覧会として、これまで公立の博物館や美術館などで個別に行われてきたものの、地域を広げて俯瞰的にみる機会はほとんどなかったといっても良いでしょう。そこで、東北6県の藩領に生まれ育った画家を広範囲に取り上げて「東北の画人たち」と銘打ち、2度にわたる展覧会を開催することとなりました。2022年には前編として「秋田・山形・福島編」、2023年には後編として「青森・岩手・宮城編」をご覧いただきます。
 これらの画家は「身分階層」と「出身地域」という2つの環境要因により、さまざまな感性や嗜好を育みます。ただし、決して一所にとどまるわけではなく、江戸や京都に出て修行を重ね、時には海外との窓口であった長崎にまで足を伸ばし、自らの殻を破るべく、より高みを目指す生き方を選びました。それゆえ、その絵画表現は決してローカルにとどまるものではなく、当時としては最先端かつ個性的な作品を残した画家も少なくありません。そこで本展覧会は、彼らの持つ地域性と進取の精神がどのように化学反応を起こし、絵画作品に結実したのかを紹介する機会といたします。

展覧会チラシ紹介文より引用

この展覧会で扱うのは東北六県のうち、秋田県・山形県・福島県に関連する画家たちです。タイトルに「東北の画人たち“Ⅰ”」とあるように、残り3県、青森県・岩手県・宮城県については来年2023年度に開催される「~青森・岩手・宮城~」でご覧いただきます。

 そもそも東北地方は歴史的に中央から離れていたがゆえに、「不遇」「恵まれない」「ハンディ」といったマイナス面が存在してきたが、先人たちはそれを「克服」したうえで、それぞれの 「道を求め」 て極めようとした。

杉本欣久 江戸時代における東北の「御用絵師」「町人絵師」 『東北画人基礎資料集』2022

今も昔も「田舎」というイメージを持たれる東北地方ですが、かつてここには外の世界へ飛び出して研鑽を積み、最先端の技術を持ち帰った画家たちがいました。

私は東北生まれ・東北育ちで現在も東北に住んでいますが、杉本のもとで美術史を学ぶまで、この展覧会で取り上げられるような画家たちについて一切何も知りませんでした。

東北在住でない方はもちろんですが、特に東北在住の方・出身の方に「地元に高みを目指して生きた画家たちがいた」ということを知っていただけたらとてもうれしく思います。

展覧会にいたるまで

歴史的に中央から離れていた東北地方で、画家たちのアイデンティティはどのように形成されたのか?

杉本は東北大学に着任してから、東北大学の教員・研究者として東北地方の画家に目を向け、調査を進めてまいりました。その成果がこの展覧会と『東北画人基礎資料集』です。

↓『東北画人基礎資料集』についてはこちら

また、私たち学生も用語解説の執筆やポスター制作をはじめとして、この展覧会に関わってきました。画家略伝や展覧会でお配りする用語解説などの学生が関わったものについてはすべて担当者の名前が掲示されています。この展覧会は、学生たちのこれまでの学びの成果を初めて外部の方々にご覧いただく機会でもあります。

↓展覧会に関する学生の活動についてはこちら

ありがとうございました

ご覧いただきありがとうございました。
少しでも多くの方に会場へ足を運んでいただけたら幸いです。

【参考】

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