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管理会社と管理組合の関係について②

先のコラムで、管理会社と管理組合の関係について「医者と患者」に例えたが、もう一つ管理会社と管理組合の関係を例えるなら、「リフォーム業者と顧客」の関係だ。もちろんここで言うリフォーム業者とは管理会社、顧客とは管理組合を指す。

このリフォーム業者がまたまた、評判がよろしくない。この業者の工事は、価格も言い値なら、工事時期も「業者の意向」である。そして、最大の不幸は、この業者がマンションの「お抱え業者」であることだ。

顧客は薄々「なんかおかしいな」と感じているが、「面倒だし、任せておけば間違いないかな・・」とリフォーム業者の好きにさせておく。

果たして、高額な工事を時期尚早に発注してくれる「お得意様」の出来上がりだ。  

管理組合によっては相見積もりを取得するところもある。しかし、私の経験では、相見積もりでさえ管理会社経由で取得している組合が多数あった。管理会社にしてみれば、自作自演だ。

理事会ではみんな黙っているが、不信感でいっぱいだ。  

なぜ組合独自で見積を取得し、発注から工事立会までを行わないのか。

自分の家のキッチンを取り換えるときに、業者にすべて丸投げして金額の妥当性も発注した製品が間違いなく設置されているかも確認しないなんてことがあるだろうか。

管理費からの支出は、直接自分の財布から出ているものではないという意識からチェックが甘くなる。税金の使い道に関心のない国民感情と同じ構図だ。

そうこうしている間に、マンション財政の破綻或いは個人財政の破綻のどちらか、もしくは両方を選ぶことになるかもしれない。

私が上司から言われた言葉をご紹介しよう。

わたし:「この工事は時期尚早ですので、管理組合が実施を希望していません」

上司A:「つべこべ言わさずに、(工事)させればいいんだよ」

何ですか、このリフォーム業者は。悪徳リフォーム業界の話ですか?

いいえ、あなたのマンションの話ですよ。


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