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文化をつくる

「文化をつくる。」
最近は、この言葉がお気に入りです。

▼文化とは
ある社会の成員が共有している行動様式や物質的側面を含めた生活様式をさすことが多い。
このように定義される文化は,言語,思想,信仰,慣習,タブー,掟,制度,道具,技術,芸術作品,儀礼,儀式などから構成される。
(コトバンクより)

つまり、文化とは「内面的なものであり、特定の集団においてのみ通用する特殊なもの」って感じで、ソフトウェアみたいなものでしょうか。
雰囲気というか、空気感というか…。

障がい者雇用において、大企業は積極的に障がいのある人を雇用しています。
でも、上積みばかり雇用している企業も多く、「できる人しか雇えない」といった文化が根付いているのかもしれません。

障がい福祉では、重度の方への意思決定支援、表出コミュニケーションが注目されています。
でも、本人の意思や些細な意思表出を「スタッフ皆でキャッチする文化」は、福祉現場において本当に根付いているのでしょうか。

福祉事業所や所内の支援チームにおいて、チームワークは大切です。
でも、人手不足や支援の大変さが先行し、「ネガティブな発言が多い組織文化」になっていないでしょうか。ギスギスした雰囲気ではチームワークで仕事をしにくいものです。

就業生活支援センターでは、困難ケースの相談が多いようです。
でも、そもそも困難ってなんなんでしょうか?、スタッフ間で安易に「困難と発言する」ことが多いため、「困難ケースが多い」って文化になっていないでしょうか。

就労定着支援では、トラブルシューティングで定着支援することも少なくない状況です。
でも、トラブルってそもそも本人の障がい特性が原因ではなく、障がいは社会モデルであり、「職場(社会)の理解不足や雰囲気などの職場の文化」が問題なのではないでしょうか。

福祉の現場では、対人援助職のスタッフの質がサービスの質に直結するため、人材育成はとても重要です。
でも、入職後はすぐに現場入りです。OJTに頼った育成が多くなってしまいます。
利用者支援は個別で考えるけど、支援マニュアルやキャリアパス、eラーニングや1on1ミーティングなどスタッフ育成は個別的に考えられず、「育たない」「成長しない」など発言していないでしょうか。育たない文化だから人が育たないのかもしれません。

文化って、きっと一人ひとりの言動や価値観で形成されていくんだと思います。
ネガティブな発言が多くなれば、ネガティブな文化に。
ポジティブな発言が多くなれば、もちろんポジティブな文化に。

そういう意味では、文化って一人ひとりの意識で結構簡単に取り組めることなように思います。

・採用基準を見直そう
・伸びしろに期待して採用しよう
・重度の人も採用できるか検討していこう

・本人の意思をミーティングで確認しよう
・表出の仕方についてアイデアを出し合おう
・意思決定支援会議を開催しよう

・人手不足でも、今の人員でできることを考えよう
・大変だけど「大変」って口に出すのはやめよう
・いつも以上に各スタッフへの感謝の気持ちを伝えよう

・何が困難かをきちんと明確にしよう
・支援は難しいもの、そこから学びは必ずあるって意識しよう
・難しいケースは先輩や専門家を頼ろう

・トラブルはシュートできないこともあるって理解しておこう
・要因のひとつに会社の文化もあることを忘れないようにしよう
・医学モデルで考えないようにしよう

・人材育成は、時間がかかるって理解しよう
・スタッフのできないことも認めよう
・スタッフの言い分も聞いてから、各スタッフに合わせた人材育成をしよう

さて、僕らはどんな文化をつくりたいか。
日々の些細な言動は大事にしたいものです。

文化について、未来思考でもう少し深く考えてみたいと思います。

#文化 #文化をつくる #未来思考 #障がい福祉


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