【その4】キャラクターの作り方
について、お嬢様口調で解説しますわ。
前回はト書きとセリフについて話しましたわ。
今回はキャラクターについて話しましょう。人気のキャラは3パターンに分類できますわ。
・共感型
・憧れ型
・変人型
キャラを作る際はこれらの型を意識しましょう。
①共感型(ウソップ型)
共感を集めるキャラクターは視聴者に好かれますわ。自分と似た部分を持つキャラには親しみを覚えますもの。そうした共感キャラを作る方法は二つありますわ。
視聴者に同情させる
失敗する、裏切られる、除け者にされる、不幸な過去がある
視聴者に弱みを見せる
嫌なことから逃げる、自信がない、人の目が気になる
ポイントは、キャラにとってマイナスの要素を持たせること。ハンデや欠点は誰にでもありますわ。そのため、それらをさらけ出すキャラクターに視聴者は自分を重ねます。そして、逆境に立ち向かう姿を応援せずにはいられません。共感型は応援型とも言えますわ。
②憧れ型(ルフィ型)
視聴者が憧れるキャラクターは不動の人気を誇りますわ。そうしたキャラは下記のような属性を持っています。
カリスマ、華麗な職業、勇気がある、容姿が優れている、賢い、アウトロー
ポイントは、視聴者の理想を込めること。共感型が視聴者の分身であるのに対し、憧れ型は視聴者のヒーローですわ。視聴者にできないことをやるのが憧れ型です。「こうなりたい」と思わせるキャラを作りましょう。
③変人型(デンジ型)
共感型や憧れ型に該当しない人気キャラも存在しますわ。それが変人型のキャラクターです。例えば「チェンソーマン」のデンジ。彼が危険な悪魔と戦うのは、同僚の胸を揉むためですわ。この動機に共感できる人は少ないでしょう。そしてカッコ良くないので憧れもしません。ですが、視聴者は彼から目が離せない。それは、行動が読めないワクワク感があるからですわ。視聴者の予想を超えてくるのが、変人型の特徴です。
キャラを立たせる方法
人気キャラを作る方法とは別に、キャラを立たせる方法もありますわ。特に悪役を作る際は意識しましょう。悪役は人気でなくても構いませんが、キャラは立たせるべきです。そうした立ったキャラを作る方法は二つありますわ。
①価値観を極端にする
例えば「娘を溺愛するあまり娘のストーカーになる父」など。ポイントは、行動も極端にすること。価値観は目に見えないので、行動として見える化しましょう。
②能力を極端にする
例えば「他人に命令を強制できる能力を持っている」(コードギアス)など。極端な能力を持っていれば、おのずとキャラは立ちますわ。
▼出典
とはいえ、能力によるキャラ立ては差別化が難しいですわ。能力のアイデアは出尽くしていますから。新しいと思えたアイデアも、検索すると前例が見つかります。そのような場合は、能力を組み合わせましょう。例えば下記のように。
柔道×バレエ
酔拳×ブレイクダンス
どちらも格闘ゲーム(ストリートファイター6)のキャラクターですわ。柔道や酔拳というありふれた能力に、バレエやブレイクダンスという別の能力を組み合わせています。柔道技で戦うキャラは一般的ですが、柔道にバレエを混ぜた技で戦うキャラは斬新です。このように、能力を組み合わせることで差別化を図る方法もありますわ。
以上!
これにて「アニメのシナリオ術」シリーズを終えますわ。全4回の記事はこちらにまとめてます。
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