私の気がたしかならば(オルクセン王国史二次創作)
《───私だ》
突如、脳裏にひびきわたる重々しい声。
研究室で開発の指揮をとっていたコボルト族ピンシャー種の男クレメンスは、バネ人形ように直立不動の姿勢をとった。
声の主は、魔術によって彼の意識に直接話しかけてきたのだ。
「偉大なる首都に輝くヴィルトシュヴァイン料理学校の星にして理事長様……!」
《挨拶はいい、ラーメンはいつできる?出来ませんでは良心がない》
「はい、必ずや……必ず次の発表会には……」
《また連絡します、努力しなさい───》
そう告げると、脳裏に居座ってい