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3年と10か月ぶりにマイクラを遊んだ話

 2023年6月ごろ、私はTwitterにて「1年ぶりに『Maincraft』のアップデートが来たぞ」という話題を耳にした。私も昔にマイクラを遊んでいたこともあり少し詳細について気になって調べてみることに。すると、「桜の木が実装された」という件が特に大きく取り上げられていたのだった。

 桜と聞いて往年のマインクラフターなせいか、即座に「竹MOD」を想起した。「竹MOD」はその昔にマイクラの世界に竹や桜を中心とした和風建築の要素を加えることで有名だったMODである。私自身は導入した経験はないのだが、いくつものプレイ動画でその活躍を目にしていた。

 そんな桜が公式に実装されるとなれば俄然興味が湧くというもの。その気持ちは同年代の友人たちも同じだったようで「桜を探すため一緒にマイクラしないか」と誘われたのだ。こうして私と友人を含めた計3人で久々にマイクラの世界へ飛び込んだのである。



マイクラ界の浦島太郎

 誘われたのはいいが、まずはランチャーのアップデートから…などと操作していると「登録していたメールアドレスを忘れた」から始まり、「ダウンロード長いわぁ」など準備段階から様々な障害が立ちはだかる。

 どうにかゲームを開始し、先に入っていた友人と合流。初期リスポーン地点は雪降るタイガのバイオームで見晴らしも悪く、まずは仮拠点を選んでから本格的な活動を開始することとなった。

 で、いざ「新要素に触れる」ための準備として生活基盤を作ろうとしていたところ、今回のアップデートに関連しない未知の要素が多量に襲ってくる。鉄かと思ったら銅だった、友人がアメジストとか取ってきてる、深層岩とか知らない岩が存在する。これらのことを友人に話すと「いや、結構前からあったぞ」と言われてしまった。

 では私の最後に触ったマイクラとは?と思い、昔遊んだソロプレイ用のワールド情報を確認すると、そこに衝撃の答えが記されていた。

 最終プレイ日時、2019年8月24日。つまり3年10か月前が最終プレイだと判明したのだ。バージョンに表記された「19w34a」は「1.15のスナップショット」を指している。つまり「1.15から1.20の世界に急に飛び込んだ」ことになる。なんなら1.15も正式なものは遊んでいないので、未知の要素はもっと多い。

 だが、この浦島太郎めいた状況は「他のプレイヤーより楽しめる余地が大きい」と考えられなくもない。ゲームにおける「初体験」ほどおいしい部分はないのだから。幸い不明点を気軽に質問できる友人もいるのでプレイにそれほど支障もない。そう思うとなんだか楽しくなってきた。

仮拠点:想像以上の長居

 先ほど少し述べたが、このワールドの初期地点は雪に覆われたタイガだった。少し周囲を探索したがバイオームが変わる様子がなく、目当ての桜もすぐには見つからないと判断。ひとまず探索中に見つけた村の近くに仮拠点を築くことになった。

 拠点を築いた後は友人間でそれぞれ分担して好きなことをしていた。友人の1人はダイヤ採掘を中心とした地下探索、もう1人は仮拠点を施設などの建築を担当、私は農業を軸にした食料調達といった具合だ。ただし、私は「仮拠点」と聞いていたので本腰を入れての農作業をやる予定はなかった。

 が、周囲の探索をしているうちに付近の山中に「スケルトンスポナー」を発見してしまった。建築担当がこれを見て経験値トラップの作成に着手し始めたため、思ったより腰を据えての拠点作成を行うこととした。そうと決まれば、作付面積をちょっと欲張るか、と次々と地面を耕していった。

 私がマイクラの農業における主な目標とは「育成可能な作物を可能な限り育ててみる」ことだ。それぞれに一定の区画を設けて育成環境を構築して、それをコレクションしていくのがかなり気に入っている。最後に遊んでいたワールドもそういった趣旨で楽しんでいた。

 こういった作業は特に序盤の扱える作物が増えていく過程が楽しい。小麦をはじめに人参、ジャガイモをまずは回収。近くを探索してサトウキビ、ビートルートを入手。そして、カボチャとスイカが少し遅れて、といった具合で増えていく中で「次はどこに植えようか」と思案していくわけだ。

こんな感じに8×8を基本とした区画割りが好き

 このプレイスタイルはマルチプレイにおいて「友人分の食料を確保する」という協力要素も兼ねている。そして、友人から「ベイクドポテトに困らないので助かる」とか言われてしまうと嬉しくなって収穫作業にもさらに精が出る。そんなこんなで、私の知るマイクラの楽しみは依然変わらないなぁとしみじみ思いながら多量の時間を吸われていった。

新拠点:生活基盤構築

 仮拠点での生活が長引いたところ、探索担当の友人が「流石に新拠点を築きたい」と言い始めた。確かにここでの生活は微妙に厳しいところがある。特にちょっとした暗がりから沸くストレイ(スケルトンの強化版みたいなやつ)が厄介この上ない。

 しかしながら、今以上に定住のメリットのある場所がまだ見つかっていないのも事実ではないか、ということを彼に説明した。すると、彼はたった2個のエンダーアイを用いてエンドポータルを発見してきたのだった。

 エンドポータルが近くを立地にできるというのは流石に魅力的という話になり、晴れてその地を「新拠点」とすることが決定。今までの土地を「旧拠点」と呼ぶようになり、2拠点間はネザー経由での接続が行われた。

マップサイズは3倍拡大くらい

 新拠点に荷物を移動させてからはいろいろ忙しかった。まず、建築担当は新拠点の目印として深層岩を中心としたタワーを建築してくれた。建築途中までは「メモリアルタワー」と言われていたが、完成して以降はその禍々しさに「邪悪の塔」と呼ばれるようになってしまったのはいい思い出だ。

襲撃者が落とす旗を飾って不気味度アップ!

 また、旧拠点のよりもさらに大規模の農業が楽しめるとあって、ますます時間を吸われることとなった。また、旧拠点側にいる村人との交易を本格化するため、特定の作物の面積を意識して増やしたりもした。

サボテンやキノコなども育成し始めたが趣味の領域

 整備を行っている間、探索担当の彼が新拠点周囲を調査中に竹を入手したくれた。マイクラに竹が追加された時期までは遊んでいたが、そういえば今回のアップデートで追加要素があったな…と思い出すと、雪崩のごとき勢いで興味が沸いてきて手当たり次第で新要素に触れていった。

新要素調査:最新から相当前まで

 まずは竹について。とりあえず生育用の区画を準備して植えてみたが、昔の記憶通り成長がバカ早い。最新アップデートではこの竹をブロックに加工でき、ほぼ木材のように扱えるという。全く知らない建材の登場というのはワクワクするものだ。

 だが、竹9個で竹ブロック、竹ブロック1個が板材2個と非常に製造効率が悪い。そこは前述の生育速度で補いつつ、着実に竹を溜めてちょっとした小屋をこさえてみた。農場の収穫物をしまっておく倉庫と自宅を兼ねた建物だが結構気に入っている。

今回は竹素材だけで建てたが
別建材との組み合わせを試すのも良かっただろうか

 次に試してみたかったのが鍾乳石の利用だ。これは旧拠点にいた頃から見かけていて、仕様を調べたら「マグマの無限供給が可能」と知って驚いたアイテムだ。そんなものがちょっと洞窟に入るだけで手に入るとはすごい時代になったものだ。

 拠点を移すにあたって「マグマ製造機」をとりあえず8個作ってみたが、本当に燃料が尽きない。スタートアップのコストとして大釜とバケツといった一定量の鉄資源が必要な点だけ気を付ければ、非常に有用な装置だと感じた。

常に大釜の溶岩回収が追い付いていないレベル

 倉庫完成・燃料事情も安定したところで「最後にプレイしたスナップショット」でも実装されていたが拾い忘れていた要素である「養蜂」を始めてみた。というか、旧拠点は寒すぎてハチの巣が見つからないために準備のしようもなかったのだが。ここは普通の森林バイオームなので問題なくできる。

 ということでちょっと出かけてハチの巣を発見。近くにいたハチを巣に誘導したのち回収し、新拠点での生育を開始した。ハチの仕様を確認しながら個体数を増やしてみたり、蜜を回収できるオブジェクトをいくつも試してみたりと思った以上に遊べて楽しい。

 巣から採取できる2つのアイテムはそれぞれ特徴的だ。その1つ「ハニカム」からは「ろうそく」という存在を知らなかった灯りが作れたのでいろいろ染めて遊んだ。もう1つの「蜂蜜」からはネトネトの「ハチミツブロック」が作れるのが面白く、つい勢いで1スタックもため込んでしまった。

花と戯れる姿がかわいい

 私がこのような新要素で遊んでいたところ、建築担当が遠出して待望の「桜バイオーム」を発見してくれた。彼曰く「めちゃくちゃ小っちゃかった」というバイオームから持ち帰られた桜の苗木は、新拠点の空いた敷地のいたるところに植えられた。しばらくの時が経ち、その木が育った姿を見た第一感想は「映える」。マイクラの世界の彩りがまた1つ増えたんだなと実感させられるようだった。

建築担当の和風建築との雰囲気相性もいい感じだった

ビーコンへの挑戦:既知であり未知

 さて、今回のワールドを作った主目的だった桜については割と満足いくものが見れたので行動目標が消失してしまった。ゲームクリアの目安であるエンダードラゴン討伐はとっくに片付いていたし、古代都市やエンドシティなどへ行くのは正直億劫で探索担当に投げていた。

 そんなとき、探索担当がネザーでのウィザースケルトン狩りをやっていたので「ビーコン作成」という次の予定が立った。当然ながらただの「ビーコン作成」がゴールではなく、土台を鉱石ブロックで準備した「フルパワービーコン作成」を目指す。これは昔の実況動画等で存在を知って憧れてはいたものの、準備が多すぎて諦めた私にとって垂涎の装置である。

 だが、今回は友人2人の力も借りられる。探索担当がウィザースケルトンの頭を回収している間、私は新拠点での農作業に精を出し、旧拠点の村人たちとの取引をより活発化させエメラルドを荒稼ぎしていた。この作業は建築担当も手伝ってくれたので効率よく稼ぐことができた。

コンブ育成用の水槽を急ごしらえしたりもした

 ただ、エメラルドが揃うよりも3つのウィザースケルトンの頭が集まる方が断然早かった。ひとえに探索担当の奮闘のおかげだ。これを使って召喚したウィザーはエンドゲート利用のハメで安全に撃破し、ビーコン本体の作成は完了した。

 そして、大きく遅れながらもビーコン下4段分のエメラルドブロックをどうにか用意することができた。これには164ブロック=1476個のエメラルドが使われているらしいが、ほぼ執念で集めていた気がする。流石に全部そろった時の達成感はすごかった。

 ビーコンはエンドに建設後、付与効果に「採掘速度上昇II」を選択して、固いことで有名な黒曜石の塔の回収に挑戦してみた。すると、あの黒曜石が割と早くアイテム化するようになるではないか!

 …「やっぱ黒曜石って固いんだな」と再認識した。

それでもエメラルドピラミッド制作は貴重な体験だった

おわりに

 かなりの期間を開けてのマイクラプレイで分かったのは「全く知らないゲームとしての楽しさがあった」こと、そして「昔から知っている楽しさも消えていなかったこと」ことだ。

 それにしても、こうやって自分のプレイを振り返ると、本当に探索をしていないなと思い知らされた。鉄などの鉱石資源は探索担当に丸投げしていたので、彼とも「別のゲームやってるのか?」みたいな会話はしょっちゅうしていたが。まぁこういった役割分担ができるのがマルチの醍醐味だろう。

 気が向いたらこのワールドに来てまだ見つけていない新要素で遊ぶかもしれない。そういえば、新モブのスニッファーとやらに会えていないことを思い出した。そもそも、2拠点の近くに海がないので探索すべき海底遺跡を探すために遠出する必要があるのでは…

 なんて考えていると、またマイクラをやりたくなってきた。気が向いたとき、友人との時間が合った時にでも触ってみたいと思う。いつの時代も『Maincraft』には無限の誘因力がある。

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