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【ポケモンSV】ただの孵化厳選好きがランクマダブルのマスボ級に到達した話

 2022年のポケモン最新作『ポケモンSV』は老若男女問わず大人気のゲームです。そんなゲームの中で、一部限られた狂人が死力を尽くし戦い続ける本編外のコンテンツ、それが「ランクマッチ」。
 そんな危険領域に「なんとなく」で挑み始めてしまった私の小話です。

まえがき

・対戦向けの用語(VとかHABCDSとか)が出てきます。
・「マスボ級に到達した!」という話ではありますが、あまりに手探りで作ったパーティなので構築の参考にするのはやめた方がいいと思います。


パーティ紹介


・ブリムオン(NN:オテテメイジ)

【厳選ポイント:S0】
性格補正:れいせい(C↑S↓)
努力値配分:H220、C252、B36
特性:マジックミラー
わざ構成:マジカルシャイン/マジカルフレイム/シャドーボール/トリックルーム
持ち物:おんみつマント
テラスタイプ:ほのお

 パーティの軸。
 
流行っているヤミカラスによるおいかぜ展開に抗うためのトリックルーム要因として採用しました。挑発・胞子が効かないこと、またトリル後もそのままアタッカーになれることが特徴です。
 ほのおテラスは先発に誘いやすいサーフゴーへの対策、おんみつマントはねこだましで止まらないため、と「絶対に1ターン目にトリル展開してやるぞ」という構成になっています。
 A種族値が90もあるうえに性格での下降補正がないので、今思うとA0厳選してないのは甘かった気がします。


・キョジオーン(NN:シオロック)

【厳選ポイント:S0】
性格補正:ゆうかん(A↑S↓)
努力値配分:H252、A252、B4
特性:がんじょう
わざ構成:いわなだれ/ストーンエッジ/かわらわり/ワイドガード
持ち物:かたいいし
テラスタイプ:いわ

 本挑戦のきっかけその1。きっかけの話は後述します。
 トリックルーム運用の岩アタッカーという視点ではバンギラスがライバルなのかな?と思ったので差別化点としてワイドガードを採用しました。でも火力が足りないので「かたいいわ」を持たせて無理やり補助しています。
 特性はどう考えても「きよめのしお」でいいんですが、どうせ変化わざもゴーストわざも打たれないので「がんじょう」を選択。


・モロバレル(NN:キノコモーフ)

【厳選ポイント:S0】
性格補正:のんき(B↑S↓)
努力値配分:H244、B156、D108
特性:さいせいりょく
わざ構成:クリアスモッグ/きのこのほうし/いかりのこな/まもる
持ち物:オボンのみ
テラスタイプ:どく

 本挑戦のきっかけその2。
 
トリルの補助役兼きのこのほうしによる詰ませ役を担当しています。耐久指数最大調整をしている上に貧弱なワンウェポン型なので、抜群であろうと火力に期待はできません。
 トリルは「展開時間内に倒しきる」ことの方が目的になりがちなので補助技中心の彼はできればあまり出したくないところ。基本はメタ対象のヘイラッシャ&シャリタツあたりを見ての選出とします。


・ハリテヤマ(NN:オスモウマン)

【厳選ポイント:S0】
性格補正:ゆうかん(A↑S↓)
努力値配分:A252、B100、D156
特性:こんじょう
わざ構成:インファイト/はたきおとす/ねこだまし/みきり
持ち物:かえんだま
テラスタイプ:あく

 トリルサポート兼トリルアタッカー。
 
ねこだましの強さはいわずもがなで、はたきおとすも弱点持ちに当てれば一撃で持っていく火力を誇ります。また、やけどを負ってからは特性で火力が上昇し、インファイトが等倍で入るポケモンを大体持っていけます。
 あくテラスは流行っていたグレンアルマのワイドフォースを避けること、一致はたきおとすで盤面を制することを目的にしています。


・コータス(NN:カメヴォルケ)

【厳選ポイント:A0、S0】
性格補正:れいせい(C↑S↓)
努力値配分:H252、B4、C252
特性:ひでり
わざ構成:かえんほうしゃ/ねっぷう/ソーラービーム/クリアスモッグ
持ち物:もくたん
テラスタイプ:ほのお

 天候と範囲技で焼き尽くす過激派。
 
しかし、トリル下でないと上から倒されてしまうだけなのでブリムオンにすべてを託しています。
 火力自慢ではありますが、テラスタイプによる受け、環境に竜が多いとかのせいでねっぷうでは落としきれない相手もいるので過信は禁物。


・サーフゴー(NN:カネパワー)

【厳選ポイント:A2or3】
性格補正:ひかえめ(C↑A↓)
努力値配分:H244、C252、D12
特性:おうごんのからだ
わざ構成:シャドーボール/てっていこうせん/パワージェム/まもる
持ち物:ルームサービス
テラスタイプ:はがね

 補完枠という名の適当に採用されたポケモン。
 
こいつが強すぎてどの対戦でも見るので「じゃあ使うか」と短絡的な思考でパーティ入りしました。なのでAの厳選を妥協しているという雑さがあるのですが、普通に強い。
 今回のパーティの中で唯一S0ではないのですが、これはトリルミラーになった時にトリル展開を放棄して上から殴れるかな、と思ってのこと。普通にトリルが展開されていた場合はルームサービスでSを下げて対応します。


ランクマダブルへの挑戦経緯

 私が真剣にポケモンを遊ぶようになったのは『USUM』から。友人の誘いで「1つのRPG作品」として楽しむ予定で購入したのですが、次第にポケモンの深淵に引きずり込まれました。

 しかし、第7世代当時で対戦を真剣にやる場合は必ず「孵化厳選作業」が付きまといます。特に「めざパ」が現役だった時代のため、とても敷居の高い環境でした。

 でも、孵化厳選がすっごく体になじむし、楽しい!

 孵化厳選は低確率で欲しい個体が手に入るガチャのようなものと考えており、その目当ての個体が生まれてきたときに出る脳汁がとにかく異常で虜になってしまいました。果ては色違い探しの孵化厳選にまで手を出し、どんどんと沼へと沈んでいくことに。この欲求は次作『剣盾』でも同様でした。

当時厳選したA0めざ氷メラルバ
こんな個体を用意するのは完全に趣味の領域です


 そんな流れで購入した『SV』ですが、今作ではレベル50で「すごいとっくん」を受けられますし、性格補正変更のミントもとくせいカプセルも購入可能と対戦用ポケモンの育成に必要な手間が激減しました。

 また、色違いポケモンに関しても「サンドウィッチ」のかがやきパワーを用いた自然遭遇で出会うことができ、ちょっと背伸びすれば手に入るくらいの塩梅になっています。

 じゃあ孵化厳選の必要なくね?

 そう、これは孵化厳選狂と化していた私のアイデンティティ崩壊を招く大問題。便利になったことに対する喜びはあります。ですが、せっかく5Vの個体を生み出しても「ぎんのおうかん5個=10万円節約できるね!」くらいのメリットしかないのはちょっと悲しいです。

 そんな時、『USUM』からの付き合いの友人にある依頼を受けました。
 「最遅コジオとか、最遅タマゲタケとか用意できる?」

 まだ本作にも「V以外のステータスを作る」という厳選の余地があるじゃないか、と気づいた瞬間でした。やる気が出てきたのですぐに厳選を始め、野生ポケモンをいくつも使って、複数のタマゴグループを経由しながらSがダメかもの2匹を生み出しました。

 やっぱり厳選は楽しいなぁと感慨にふける中、過程で生まれた孵化余りを見ながら思ったのです。「どうせならこいつらで戦ってみたい」と。キョジオーンとモロバレル。トリックルームに向いたこの2体で戦うにはシングルバトルではフィールドが狭すぎます。

 自分の厳選した個体の有用性をこの目で見るために、まだ一度も触ったことのない「ランクマダブル」へと駆け出しました。


ダブルバトルを触った所感

 ダブルバトル初心者なので最初は対戦数を稼いで「今の環境で強いムーブ」について学びました。強そうなポケモン、それらができる行動、ギミックなどを観察して、自分のパーティに解決方法があるかを探る感じですね。

 そして、シングルバトルと比較して思ったのは「用意した対策が機能する確率が高い」ことです。ポケモンを1ターンに2体動かせるため、例え強いポケモンが1匹いるだけなら割と簡単に対処できます。ただし、相手も同じ条件なので行動順の調整がカギに感じました。そういう意味で「トリル」を軸にしている私のパーティは分かりやすくて助かります。

 ただ、慣れない序盤は良く下記の3つの理由で負けていました。

  1. トリルが成功せず、常に後手で負け

  2. トリルが成功したが、トリルを返されて負け

  3. トリルが成功したが、ターンをしのがれて負け

 こういった敗北を繰り替えしながら一般的な「トリル対策」を学んでいき、少しずつ「トリル対策への対策」を積んでいきます。トリル起動役のブリムオンにおんみつマントを持たせたり、キョジオーンに壁破壊用のかわらわりを搭載したりと少しずつ変化していったのです。そしてこういった対策が機能する瞬間が一番面白みを感じました。

 そして、2022年12月23日になんとかダブルバトルのマスターランクに到達。ランクマに本腰を入れて遊ぶこと自体が初めてだったのですが、かなり楽しめたように思います。

到達直後の勝率は約60.4%
ぎりぎり6割超えていました


楽に感じた相手

 一応、このパーティを使っていて楽に戦えた相手ポケモンをいくつか挙げておきます。ただ、特筆ほどの相手は数少ないです。

・ヤミカラス
 カラスなのにカモ。おいかぜ要因ですがトリル化では意味がありません。それを解決するためにトリル起動役へ先制ちょうはつを投げる動きが強いのですが、ブリムオンのマジックミラーで反射できます。何回か反射に成功したのでブリムオンの特性の認知度が低すぎる気がします。置物になったヤミカラスはマジカルシャインの余波で大抵倒れていました。

・バンギラス+ルガルガン(まひるのすがた)
 輝かしい岩のタッグ。すなあらし+すなかきでの初動の強さが光る組み合わせですが、ハリテヤマのねこだましがあれば大抵トリルが決まるので問題ありません。また、キョジオーンのワイドガードでいわなだれを封じるとかなり楽でした。

・ガブリアス
 600族の王。じめんテラスを加えたじしんで全てを吹き飛ばそうとして来たりしましたが、キョジオーンがなんとかしてくれます。ガブリアスに限らず、ボーマンダなどのじしん習得ポケの横にふゆうかひこうタイプがいたら大抵ワイドガードが正解ということを学びました。でも、「ひこうテラスで相方が急に浮く+じしん」とかもあるので油断は禁物です。


厳しかった相手

 正直、楽に感じた相手よりも厳しい相手の方が数が多かったです。ただし、パーティの完成度の低さのせいで困っている可能性も高いのでもっと煮詰めれば良かっただけなのかなとか。

・グレンアルマ+イエッサン♀
 めちゃくちゃランクマで見た組み合わせ。サイコフィールドによる先制技無効とワイドフォースの破壊力が脅威的。また、グレンアルマがトリル返しする危険もあります。見せ合いで見かけたらグレンアルマと相性のいいキョジオーンを先発に選んでいました。どちらも範囲攻撃が多いのでワイドガードが便利ですが、読まれて殴られる可能性も高いのが欠点。

・ヘイラッシャ+シャリタツ
 デザイナーズコンボ。ヘイラッシャに「しれいとう」のシャリタツが搭乗して全ステータスを2段階上昇させる凶悪なギミックで対策必須ですが、使用者全員が対策への対策をしています。クリアスモッグははがねテラスで、きのこのほうしはぼうじんゴーグルで、といった具合で複数の解決法を用意しないとバリエーションに対応できません。

・コノヨザル
 型が読めないしすごく固い。
ふんどのこぶしの火力のために被弾回数を稼ごうと耐久に振っているのが大半なのでトリルアタッカーの同時攻撃で攻め切らないといけないのに、それをまもるで防がれて詰むというパターンが多かったです。一方で先発でトリルしようとしたブリムオンにいのちがけで特攻してきた型もいて軽くトラウマになりました。なんだあいつ。

・マスカーニャ
 型が読めないしやたら早い。トリル下では脅威にならないのですが、先発で出るのが困ります。基本はハリテヤマのねこだましで止めればいいんですが、たすき温存ムーブとして交代を選ぶ場合もあり、かといって交代読みで無視するには危険すぎるので考えるのが嫌でした。個人的に一番つらかったムーブが私の初手トリル読みトリル返し。本当になんでもできるな!

・リキキリン
 初見の警戒対象外。先制技を特性「テイルアーマー」で防がれる上に「トリル+ふういん」のコンボでブリムオンを置物にされます。ハリテヤマのはたきおとすで撃破したいのですが、高耐久のせいでまず一撃では落とせません。というかナモのみの所持率も高いので「あくわざは解決にならない」まである気がします。


おわりに

 マスボ級に上がれたことが嬉しすぎて、ポケモンの構築記事とか書いたこともないのに急遽作成してしまいました。読み辛かったら申し訳ないです。

 また、まえがきにもありますように参考になる内容ではないので単純に読み物として楽しんで貰えていれば幸いです。記事書きながら「コータスのクリアスモッグは流石に要らなくないか?」とか問題点も多いので。

 今後も時々ランクマッダブル中心を中心としてポケモンSVを遊んでいこうかなと思います。もし、今度記事を出すことがあればもっと真剣に組んだパーティをご紹介したいものです。

 それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。


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