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臓器移植、この重いテーマ

遺伝子操作された豚の心臓を移植された57歳の男性が2ヶ月で亡くなりました。
2022年1月、アメリカのメリーランド大学で行われた動物からの移植手術でした。

さすがにその時はNOTEに書こうとは思えなくて、スルーしていました。

実際に今、遺伝子操作した動物の臓器をヒトに移植する技術は各国で研究が進んでいるそうです。

日経新聞2022年3月1日

日本では、1997年に臓器移植法が施行。脳死下の臓器提供が可能になりました。
ただ、この時はまだ15歳以上であること、本人の意思表示と家族の承諾が必要でした。
子供の移植が国内で出来なかったため、海外へ行って移植を受けるという子供たちがいました。

2010年7月に改正臓器移植法が全面施行、本人の意志が不明であっても家族の承諾があれば、脳死下の臓器提供ができるようになり、同時に15歳未満であっても臓器の提供が可能となりました。

2021年臓器提供を受けた人は300人、それでも、希望者15000人の2%程度にしかすぎません。

つまり、需要と供給のバランスが取れてないこと、慢性的なドナー不足の問題が上のような事態を引き起こしたとも言えるでしょう。


さて、この臓器移植には4つの権利があるそうです。

1.臓器をあげたい、
2.臓器をあげたくない、
3.臓器をもらいたい、
4.臓器をもらいたくない、

この4つはどれも等しく尊重される、ということになっています。

あげたくない、は表示しづらいという意見もあります。
しかし、自分の死後、最終的な判断は家族が行いますが、あげたくない、という本人の意志は家族の申し出に関わらず尊重され、提供されることはない、ということです。


2000年3月に『私は臓器を提供しない』という本が出ています。
今は新書で、中古本だけになっているようですね。

近藤誠氏ら医師3名
宮崎哲弥らジャーナリスト3名
吉本隆明ら思想家2名
仏教者2名

などが、臓器移植への反対の小論文をまとめた本です。


「命」ということをどう捉えるのか、いろいろな角度から書かれた興味深い本でした。

もちろんこの本が書かれてから、すでに20年以上がたち、医療の技術は想像できないほど進歩(変化?)したわけで、この本をそのまま評価することは難しいでしょう。

しかし、人の思いとか気持ち、宗教的なもの、 人が生きる根本に関わるような部分では、今なお色褪せない考え方が、随所に見られる本だと私は思っています。


延命治療も同じですが、元気な時に家族と話し合っておく必要のある問題であることは確かですね。
アドバンス・ケア・プランニング、ACPと呼ばれている「人生会議」
あなたは体験したことがありますか?

臓器移植は35%くらいの人が家族と話し合ったことがある、のだそうです。

意思表示の仕方は、以下の5つ。

・インターネット

・マイナンバーカード

・運転免許証

・健康保険証(これについては、2024年廃止だという話もありますが・・・・)

・意思表示カード

(日本臓器移植ネットワークからの情報)


あなたは意思表示していますか?

普段、なかなか考えないテーマかもしれませんが、人間の致死率は今のところ100%です。
しかも、いつのことか定かではありません。
元気な人でも、突然の事故ということもあることは、誰しも知っていることです。


臓器移植、そして延命治療について、
一緒に考える時間と場所を持ちませんか?

あなたと話をしてみたい、と思っています。

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