無感情のロボットではない
すこし間が空いてしまいましたが・・・
災害ボランティアの作業の多くは仕分けと片づけに集約されると言っても過言ではありません。
実際に現場に行くと家財の搬出やまだ使用できる物の洗浄、被災ゴミとして廃棄するものの選別や運搬です。
家主さんや現場リーダーからは”ではこちらの物を廃棄しますのでどんどん外に運んじゃってください”と指示が出れば、それに従い運び出します。
運び出した先にどんどん物が積み重なるにつれ、大きなもの汚れの酷い物が増えるにつれバンバンその山に投げ込まれていきます。
まさに災害ゴミとしての扱いです。
ですが、その家の方にとってほんの少し前では日常であり、自分の思い出であった品々。中には亡くなられたご家族の物だったりすることも。中には災害ボランティアが引き上げたあと、涙を流される方もいらっしゃいます。
それでも駆け付けた人間にはそれの判別は難しく、重機のようにフルパワーで潔くその場から物を消し去る事を要求される場合、指示に従うのみになり、指示通りですので誰にも責任はないわけです。
では全てを家主さんに確認し指示を仰ぐのか?というとそれは、効率的ではないしまた家主さんにとっても負担の大きい事。
どこまで寄り添うか?どのように寄り添うか?は人を思う気持ちと、それでも現場を進める為の効率化を、その場で考え組み上げ、組みなおす経験値が必要になってきます。
例えば写真や手書きで名前の書かれたものが出てきた場合などは、いったん除けておき、休憩に入る時や休憩が終わって再開のタイミングで、家主さんや現場のリーダーに確認されるといいと思います。
時には、すべてを暴力的に無にしてほしいという場合もあるのでその際はそれに従うことにはなりますが、それも復興の形ですので悪い事ではありません。
もし災害や火災現場でのお手伝いをされるのであれば、物を片付ける事と同時に、少し心に寄り添う事、配慮する事を心がけていきたいものです。
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