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ベクトルの矢印表記と太字表記

こんにちは。明松です。すいません、ちょっと数学でふっと気になったことがあったんでnoteを書いてます。

疑問

今回の疑問は、ベクトルの表記法の、矢印表記と太字表記って結局なんか使い分けのルールがあるもんなんでしょうか?ということです。

経緯

とある事情で、高専の線形代数の教科書をパラパラと眺めていたのです。そのとき、あることに気づいたんですが、教科書の前半〜中盤にかけてはベクトルが矢印表記($${\vec{v}}$$ )で統一されており、後半になるとベクトルが太字表記($${\boldsymbol{v}}$$)に変わっていたんです。

最初「あれ?」と思ったんですが、きっと矢印表記から太字表記に変わるタイミングで、「こうこうこういう理由で、ここからは太字でベクトルを表しますからね」と説明してくれているはずだと思って該当ページを探してみたのですが、説明書きは以下の内容でした。

この章からはベクトルを太字$${\boldsymbol{p}, \boldsymbol{q}, \cdots }$$で表す。また、ベクトルの成分表示は列ベクトルを用いることにする。

新線形代数 改訂版(大日本図書)より引用

つまり、説明は特になかったんですね(ちなみにこの説明書きは、線形変換の章の最初に突然出てきました)。

ここで、「ていうかこれらの使い分けのルールってなんかあるんだろうか?」と疑問に思ったのがこの記事を書いているきっかけです。

調べてみると…

だいたい出てくる意見としては、以下のようなものばかりかなという感じがします。

  • そういう慣習

  • 太字のほうが書くのが楽だから学術界では太字が定番

  • 高校数学までは矢印、大学からは太字

あと、ChatGPTだったら何ていうのだろうと調べてみたら、以下のような意見が出てきました。

う〜ん。

教科書の途中で表記が変わる、ということの合理性とは。

僕が眺めていた高専の線形代数の教科書は、教科書の途中で矢印表記が突然理由を述べられることもなく太字に変わる、という流れが採用されていて、そこに合理性はあるのだろうかというのが気になったわけです。

たとえば、「線形代数の序盤の、平面図形の一分野としてのベクトル」を表現するときや、「力や速度などの物理学的な意味を持つベクトル」を表現するときに矢印表記を使うってんなら「まだわからんでもない」と思う(まぁでも、なんか曖昧だし、そもそもどっちかに統一しちゃえばいいのにと心の底では思う)んだけど、この教科書では拡大係数行列の解ベクトルも矢印表記で書いてるし、行列の列ベクトルも矢印表記で書いてるんですよ。

世の中にある物理学やベクトル解析の本を読んでも、ベクトルが太字で書かれているなんてことはよくある話だし、ここの使い分けの意図がまるでわからんのです。「高校数学までは矢印表記」なんてのもマジで意味不明。

結局どれだけ調べてもあんまピンとこなかった

いや、何かって言うと、僕は「ベクトルは太字で」ってずっと最初から言っちゃってたので、あれ、なんかマズいのか?もしかして…と思い、疑問をつらつらと書き連ねてみたというわけです。

なんか知ってる方、怒らずやさしく教えてくれると嬉しいです。あと、noteってTeXの数式かけるんだね。めっちゃ優秀だな。

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