【はじめてのIT勉強会】 教師生活16年!ほんの少しだけ見えた学生向けIT教育のあれやこれや。
この記事ははじめてのIT勉強会 アドベントカレンダーの参加記事です。
みなさんこんにちは。明松 真司と申します。
今年もまた、はじめてのIT勉強会 アドベントカレンダーへとやって参りました。今年はまたメイントークなんかも担当させていただいたり、いつも大変お世話になっております。
年の瀬...ですね..。
ところで、今年は随分と節目となった年でした。
さて、私は「高専向け学習塾」というのを2016年くらいに創業し、ずーっとそこで右往左往、四苦八苦しながら塾の運営を行ってきたのですが、実は去年の10月にその塾を事業譲渡し、晴れて一人社長という名の実質フリーランスIT教育人間として第二の人生を踏み出しました。
なので、今年2021年ってのは、「高専塾とは無関係」という状態でまるまる過ごした、ものすごく久々の年だったのです。
で、じゃあ僕は一体ここ1年何をやっていたのか?というと、もっぱらIT系の教育に全身全霊を打ち込みまくる日々を過ごしていました。IT系の教育といっても、
・プログラミング言語(C, Java, Go, Python)
・人工知能、データ分析
・数学(人工知能の入門として)
・ノーコードアプリ開発(.bubble)
・書籍執筆(G検定、Python)
なんて具合に、えらく多種多様なことをやらせていただいてました。
おかげさまで、塾から離れても、幸いにして僕ひとりが生きていくことくらいは十分できています。いつもいつも色々なお仕事を頂いて、本当に嬉しく思っております。みなさん、ありがとうございます。
嫌でも見えてくる、教育業界の構造
今まで僕は、個別指導塾、家庭教師会社からはじまり、高専塾、専門学校、社会人研修と、さまざまな教育業界を渡り歩いてきました。そして、それぞれの教育機関に属する中で、やっぱり嫌でも「教育機関の中身が一体どうなっているのか」ということがわかり始めてくるものです。
そして(今までもずっと続けてはきましたが)、はじめて「1年間IT教育ほぼ全賭け」で突っ走ってきたこの1年。IT教育って一体どんな世界なのか、ということもなんとなく、ほんの0.0001mmくらいは見えてきた気がします。今日はこの記事で、「プログラミング教育」を今までやってみて、僕がどんなことを考えたのか、ということを徒然なるままに書き留めてみます。
ITは「ドル箱」。
まずもって、これほどまでに情報化社会がさけばれ、そして人材不足がさけばれる中で、間違いなく言えることは、誰からどう見てもIT業界はドル箱だと思っているということです。
そして、そんなIT業界に飛び込んでいく人材、あるいはIT業界の中にいる人を一人でも多く育てる「IT教育業界」もまたドル箱だと誰もが思っています。
世の中には、教育に対する熱意を語る人は少なくありませんが、それが本心からくる熱意なのか、それとも金儲けの言い訳なのかというのは実際のところ真っ二つに分かれるのだろうなというのが率直な気持ちです。
本当に熱意を持っている講師と受講生が、悪意を持った誰かによって適当に結び付けられ、ただただお金だけが生まれながら、講師と受講生が延々としわ寄せを被るなんてことは、世の中からとにかく無くなってほしい、と心から思います。
はい、この話はここでオシマイ。笑
専門学校の講師
僕は今までずっと、宮城県からの委託案件で企業の新人研修案件を継続してやらせていただいていて、このお仕事は本当に圧倒的なやりがいを持ってやり続けることが出来ています。企業の看板を背負ってやってくる、IT業界に飛び込んだばかりのフレッシュな若者を目の当たりにすると、自ずと僕も力が入ってしまうものです。これからもぜひ続けていきたいな。
そして、今年は「専門学校の先生」として、IT教育に1年を通じて関わりました。これはなかなかに印象深いことがたくさんたくさんありましたので、その話をしてみます。
第一に、社会人相手の教育と、学生相手の教育の「凄まじいほどの違い」を実感しました。
社会人相手の教育は、相手が「企業の看板」を背負ってきてくれるので、比較的話が伝わりやすく、また、最初から真摯に学びに向き合ってくれることが多く、講師のストレスは実はそれほどありません。
しかし、学生相手のIT教育を専門学校でやりながら思ったことは、「これはそもそも全く別の仕事だと思ったほうが良いな」ということでした。
まずもって、学生は基本的に「徹底的な受け身」であることが大多数です。最初の一手が「学習意欲をなんとなくでも持ってもらう」ところから始まるあたり、そもそもの入りからして全く別です。ここにまず僕は一発目に思い切り翻弄されました。
さらに、学生にとにかく「体力がない」ことが多いことも感じました。いうて若者だし、ITのことなど「何もわからない」状態で来ている場合が多いわけなので、学生がいざITの勉強をはじめても、「思ったよりも難しい」「思ったよりも泥臭い」内容が現れた途端に、「こんなはずじゃなかった」と一瞬にしてやる気を喪失してしまうことが多々あります。
ITって、なんだかんだいって「流行り言葉」なんですよね。ですから、「いかにIT業界がキラキラしているか」「いかにITは素晴らしいか」という点ばかりをプロモーションして、実際に中に入ってITをやってみると、難しくて泥臭い話が満載で、「あぁー、もっと面白いもんだと思ってた。。。」みたいに感じてしまう学生が多いのでしょう。なんだかなぁ、という反面、ある意味どっちの気持ちも分かるような気もして、複雑です。
僕は「結局はITなんて学問なのだ」と思っています。最初は基礎づくりから始まるものだし、往々にしてそれはしんどくて単調なものだと思っています。しかし、それに耐えること、そこと向き合うこと、そしてそれを乗り越え続けることは、この業界で生きていくためには必要不可欠なスキルだと信じています。
なので、僕は学生に対して容赦なく「愚直な基礎」をひたすらに叩き込みます。それがおそらく、「思っていたのと違う」のでしょう。寝てる学生、スマホゲームしてる学生、学校に来なくなる学生、ばんばん出てきます。しかし、「愚直な基礎」で心が折れるんだったら、ITなんてやめちまえばいいんです。
。。。とか書くと、僕がいかにもこだわりが強くて、熱心で、真摯な先生に見えるのかもしれませんが、こういう講師は学校からするともしかしたら鬱陶しいのかもしれないなぁという葛藤と常に戦ってます。なんたって学校にとって学生は「お客様」だし、お客様が「やりたくない」と言っていることを無理にやらせる講師って、学校としては厄介なもんですよね。。。
正直、学生相手のIT教育は、社会人向けのそれよりも圧倒的に難易度が高く、一筋縄が到底通じないということをまざまざと思い知らされた一年でした。まぁただ、そこにやりがいを感じているのも確かだし、苦労すればするほど、こいつら...なんとかしてやらないと...という気持ちになるのも確かなんですけどね。
書きすぎているので続きを年内に書きます。
アドベントカレンダーでこういうのがOKなのかどうかはわかりませんが、これ長くなりすぎるので続きを後日書こうと思います。まだまだ言いたいことがありすぎます。
とりあえず、この記事は雑にまとめておきますね。
はじめてのIT勉強会、来年もよろしくおねがいします!!(いいのか?こんな感じで?笑)
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