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大腸がん・乳がんの家族歴を持つ人のダイエット

Feasibility study to assess the impact of a lifestyle intervention (‘LivingWELL’)in people having an assessment of their family history of colorectal or breast cancer
結腸直腸癌または乳癌の家族歴を評価している人々におけるライフスタイル介入(「LivingWELL」)の影響を
評価するための実現可能性調査
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29391383

この研究は、家族歴のある結腸直腸がんと乳がんの、過体重者に対して体重管理プログラムの提供とその評価方法を検討した研究で、介入群VS通常ケア群のランダム化比較試験で、BMI25以上の人です。

「LivingWELL」というプログラムで行われました。
12週間の介入で、参加者は身体活動を増やし、食事療法を改善し、体重の5%まで減量し、体重増加を回避することを目的としています。ガイドラインが推奨する600 kcal減らす食事摂取量と、12週間で活動を週225〜300分に増やすことを目的とした段階的なアプローチについて、個別のアドバイスが与えられました。
 介入では、カウンセリング、最低4つの電話相談がありました。

 結果を測定するにあたり、調査を完了したすべての参加者は、追跡訪問後に配布された匿名の患者満足度アンケート(プログラムの訪問、測定、介入を評価するため)に記入するように求められました。質的面接(n = 20)は、研究の受容性(募集、評価、介入プログラム)およびアドヒアランスに影響を与える要因に関する介入参加者の見解を調査しました。インタビューは録音され、書き起こされ、テーマ別フレームワークアプローチを使用して分析されました。

結果:
合計で、600名の患者が研究対象に特定され、196人(41%)の人々(乳がん132人、結腸直腸癌64人)リクルートされました。そのうち適性や同意を踏まえて合計78人が無作為化されました。
年齢は18歳~72歳で、88%が女性でほとんどが就職していて就学後の専門や学問的な資格を有していました。
 無作為化された78人のうち59人(75%)が研究を完了し(介入群77%・対照群74%)完了率は、乳がんが72%、結腸直腸がんが81%でした。
 5%の体重減少は介入群32%で、介入群の10%が10%の体重減少をしました。

ディスカッション:
このパイロット研究の結果は、患者を募集、無作為化、および維持し、食事と身体活動のアドバイスと患者が許容できる行動変化のテクニックを組み合わせた体重管理プログラムを実装して評価することが可能であることを示しています。
この研究の主な弱点は、研究参加者が主に白人であり、50%以上がより高い社会経済的地位で、より貧困層に介入が必要です。

さとうのきもち:
質的データ結果がなかったです。12週間の介入で体重減少が可能であったことを示したのは強みと思います。介入の理論的根拠に社会的認知理論等が用いられていましたが、尺度で測定しておらず心理面の介入の評価ができていません。行動変化のテクニックで体重管理できるとはいいきれないのではないでしょうか。

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