
売れるM-1チャンピオンの要因を分析してみた
M-1ドリームとは
優勝すれば人生が変わる。一夜にしてスターになれる。
フットボールアワー、アンタッチャブル、チュートリアル、サンドウィッチマン・・・
それまで全国区で知名度のなかった芸人が、M-1優勝をきっかけに一躍売れっ子になったケースは枚挙にいとまがない
しかし、M-1通ならこうも思うだろう
意外と売れなかったコンビもいる、と
この記事では
・歴代M-1チャンピオンと現在の活躍
・M-1翌年の番組出演本数の比較
・どんな要因が番組出演本数を決めるか
・今年のマヂカルラブリーの活躍を大胆予測
を実際のデータを見ながら考察・分析していく
歴代M-1チャンピオンと現在の活躍
まずは2001年から2020年にかけてのチャンピオンと
現在の活躍を振り返ってみたい
*1 レギュラー本数はWiki情報
*2 コンビでのレギュラー、個人でのレギュラーを合算
*3 特番、不定期出演は除く
M-1 第一期(2001~2010)
優勝年 :2001
コンビ名 :中川家
コンビ歴(当時) :9年
現在レギュラー本数:11本
優勝年 :2002
コンビ名 :ますだおかだ
コンビ歴(当時) :9年
現在レギュラー本数:13本
優勝年 :2003
コンビ名 :フットボールアワー
コンビ歴(当時) :4年
現在レギュラー本数:7本
優勝年 :2004
コンビ名 :アンタッチャブル
コンビ歴(当時) :10年
現在レギュラー本数:7本
優勝年 :2005
コンビ名 :ブラックマヨネーズ
コンビ歴(当時) :7年
現在レギュラー本数:12本
優勝年 :2006
コンビ名 :チュートリアル
コンビ歴(当時) :8年
現在レギュラー本数:5本
優勝年 :2007
コンビ名 :サンドウィッチマン
コンビ歴(当時) :9年
現在レギュラー本数:13本
優勝年 :2008
コンビ名 :NON STYLE
コンビ歴(当時) :8年
現在レギュラー本数:2本
優勝年 :2009
コンビ名 :パンクブーブー
コンビ歴(当時) :8年
現在レギュラー本数:2本
優勝年 :2010
コンビ名 :笑い飯
コンビ歴(当時) :10年
現在レギュラー本数:3本
M-1 第二期(2015~)
優勝年 :2015
コンビ名 :トレンディエンジェル
コンビ歴(当時) :7年
現在レギュラー本数:4本
優勝年 :2016
コンビ名 :銀シャリ
コンビ歴(当時) :11年
現在レギュラー本数:7本
優勝年 :2017
コンビ名 :とろサーモン
コンビ歴(当時) :15年
現在レギュラー本数:1本
優勝年 :2018
コンビ名 :霜降り明星
コンビ歴(当時) :5年
現在レギュラー本数:15本
優勝年 :2019
コンビ名 :ミルクボーイ
コンビ歴(当時) :12年
現在レギュラー本数:4本
優勝年 :2020
コンビ名 :マヂカルラブリー
コンビ歴(当時) :13年
現在レギュラー本数:-
これを見てみると
・2007年までのチャンピオンは、特に活躍している
・M-1第二期のチャンピオンでは、霜降り明星が飛び抜けている
ことがわかる
M-1翌年の番組出演本数の比較
より定量的に、どれだけ売れたのかを見てみたい
昨年と比べて何本テレビ出演が増えたか、をニホンモニターが2010年より公表している
そこでM-1第二期(2015~)決勝進出者が、翌年にどれくらいテレビ出演を増やしたかを見てみよう
*各年のランキングTOP10に入ったコンビのみが対象
2015年 1位 トレンディエンジェル → +248本
2015年 7位 メイプル超合金 → +280本
2016年 1位 銀シャリ → +177本
2016年 7位 カミナリ → +230本
2017年 1位 とろサーモン → ランク外(107本以下)
2018年 1位 霜降り明星 → +248本
2018年 4位 ミキ → +111本
2019年 1位 ミルクボーイ → +154本
2019年 3位 ぺこぱ → +297本
ここからわかること、気になることは
・最も出演本数を伸ばしたのは、2019年 3位のぺこぱ
・最も出演本数が伸びなかったのは、2017年チャンピオンのとろサーモン
・仮説①→優勝したかどうかはあまり関係ない?
・仮説②→大阪を主軸に活動していると、あまりテレビ出演が増えない?
・仮説③→キャラが強いと売れる?
どんな要因が番組出演本数を決めるか
上の仮説を確かめるために、全チャンピオンを下の要素で分類した
・優勝か、それ以外か
・キャラ芸人か
・関東芸人か、関西芸人か
・トークがうまいか
・若手か(芸歴10年以下を若手とカウント)
*1 キャラが強いか、トークがうまいかは完全なる主観です
*2 関東、関西は言葉で分類。住んでいるところだとややこしい
重回帰分析という方法を使って、上の要素がどれくらい番組出演本数の増加につながっているかを確かめた
この結果から言えることは
①売れる要素 第一位は、トークの上手さ(+129本)
②売れる要素 第二位は、関東芸人であること(+119本)
③チャンピオンかどうかは、大きな影響がない(-21本)
④キャラ芸人は、むしろマイナスの影響(-51本)
⑤若手は不利(-89本)
*③はTOP10に入ったコンビのみを対象にしているからで、優勝効果がないというわけではない。M-1でブレイクした芸人だけを集めてみると、優勝したかどうかは売れ方に影響がなかった、という話
*この分析はサンプルが少なくばらつきは多いので、あくまで参考です
今年のマヂカルラブリーの活躍を大胆予測
上のモデルを元に、マヂカルラブリーの活躍(今年何本番組出演本数を増やすか)を大胆予測してみる
計算方法は、
200+129 x (トークが上手いか) + 119 x (関東芸人か) - 20 x (優勝しているか) - 50 x (キャラ芸人か) - 89 x (コンビ歴10年以内か)
となる。
マヂカルラブリーはキャラ芸人ではない(ですよね?)という条件で、トークがうまかった場合、うまくなかった場合で計算してみると
トークがうまかった場合 → +427本 大ブレイク!
トークがうまくなかった場合 → +298本 これでも大ブレイク!
マヂラブは関東芸人、芸歴もあるということで、ブレイクの条件は揃っていると言えるかもしれません。
まとめ
・トークが上手いM-1チャンピオンは売れる
・関東芸人のM-1チャンピオンは売れる
・芸歴のあるM-1チャンピオンは売れる
・マヂラブはかなり売れそう!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今後もデータ×好きなことで、発信していきたいと思っていますのでぜひ見に来てください!