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間取りの考え方~キッチンから考える間取り(キッチンの種類編)

アラフォー女性建築士の『さわ』です。
主に関西で住宅を設計しています。

先週の間取りの考え方ではキッチンから考える間取り(施工編)を書きました。

今週はキッチンから考える間取り(間取り編)です。
キッチンに関する寸法や間取りの一部をご紹介します。

キッチンの形とサイズと寸法

既製品のキッチンの形とサイズとレイアウトする時の寸法を何パターンがご紹介します。


I型キッチン

I型キッチンが一番オーソドックスな形かなと思います。
シンクとコンロが横並びのキッチンです。
私は標準で幅2,550mmのキッチンをよく使います。

I型キッチンは主に壁につけて配置する、腰壁につけてカウンターキッチンやアイランドキッチン風にするの2パターンです。

壁付けにしたレイアウト

I型キッチン 壁付けにしたレイアウト

メリット
・空間が狭い時に広く見せる事が出来る。
・ダイニングまでの動線がスムーズ
デメリット
・ダイニングやリビングから丸見え
・家電や食器棚の収納場所が難しい。

壁付けにしたレイアウトの変化版

センターにカウンター収納

収納と作業スペースをUPするためにセンターにカウンター収納を配置。
奥行きを深くして両面から収納できるとさらに収納力UP。

間口が狭い場合のレイアウト。

間口が狭い場合のレイアウト

冷蔵庫を壁でかくして、カウンター収納を配置。

腰壁付けにしたレイアウト
I型のデメリットを解決したのが、腰壁につけたレイアウトだと思います。

腰壁付けにしたレイアウト

メリット
・背面を収納として活用できます。
・腰壁の高さを調整するとアイランド風にしてもキッチンの手元を隠せます。
デメリット
・壁付けより動線のスペースが必要
・レイアウトによっては狭く感じる事も。

アイランドキッチン

腰壁にI型キッチンを配置してアイランド風にする事もありますが、こちらではフルフラットキッチンをセンターに配置した場合のアイランドキッチンと呼びます。

アイランドキッチン

メリット
・キッチンの奥行きが広いので作業がしやすい
・キッチンの全面に配膳しやすい。
・対面側からも作業できる。
・回遊動線で快適
・キッチンがかっこいい(これは個人的偏見(笑))

デメリット
・I型キッチンと同じく、キッチンが丸見え
・レイアウトするためにスペースが必要

Ⅱ型キッチン

文字通りシンクとコンロが分かれた二列のキッチンです。
最近、私の間取りではⅡ型キッチンをよく採用します。

Ⅱ型キッチン

シンク側とダイニングキッチンを一直線に並べるレイアウトが人気です。

メリット
・調理動線がスムーズ(ワークトライアングル)
・コンパクト空間にも配置可能
・調理スペースが広くとれる
・I型とアイランドのいいとこどりができる。

デメリット
・アイランドになる方が丸見え
・物を持っての移動が多くなる
・シンク側とコンロ側のスペースの寸法が重要(狭すぎず、広すぎず)

シンク側をアイランドにしたⅡ型キッチン

シンク側をアイランドにしたレイアウト

L型キッチン

こちらも文字通りL型のキッチンです。
コンロ側を壁付けにして、シンク側を壁付けや腰壁付け、フルフラット仕様にするなど多彩なレイアウトが可能です。

L型キッチン

メリット
・コンパクト空間にも配置可能
・家事動線がコンパクト
・収納量が多い
・調理スペースが広くとれる

デメリット
・コーナー部分の収納がむずかしい
・間取りのレイアウトが難しい(冷蔵庫や食器棚の位置など)

U型キッチン

U型キッチンやコの字型キッチンという事もあります。
こちらも文字通り『U』『コ』の形のキッチンです。

U型キッチン

主にL型キッチンと組み合わせてつくる事が多いです。
その分色々とアイデアが広がりますね。

メリット
・L型よりはレイアウトしやすい
・家事動線がコンパクト
・収納量が多い
・調理スペースが広くとれる

デメリット
・レイアウトするためにスペースが必要
・コーナー部分の収納がむずかしい
・取り扱っているメーカーが少ない

まとめ

既製品のなかではサイズ・形も限られていますがセミオーダーやオーダーでつくるキッチンですと細かい寸法調整も可能です。
LDKの間取りを考えるなかでキッチンを造る選択肢も考えてみませんか?

今回は別の記事でキッチンを中心に考えた間取りの一部を5パターン有料で公開致します。

興味のある方は是非ご購入よろしくお願い致します。

今週もありがとうございました。
来週もよろしくお願い致します。
左巴建築設計事務所 さわ。

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