間取りの考え方~階段
アラフォー女性建築士の『さわ』です。
主に関西で住宅を設計しています。
今週はお客様付きの注文住宅の間取りを考えていまして、いい感じの間取りがはまったと思います。
お客様にも同じくいい感じと思ってもらえたらいいのですが・・・
でもやっぱり間取りを書くなら家族像が見えてお客様の細かな要望がある方が書きがいがありますね。
さて今週の『間取の考え方』はいよいよネタが尽きそうです。
良い間取りが書けてもお客様付きだと出せないので、ネタにできない。
(ボツになったら容赦なくネタにしますけどね笑)
というわけで間取りを書く中で悩んでいた事。
それは『階段』について書こうと思います。
階段とは
当然ですが、2階建て、3階建てなど上に階層のある建物は階段が必要です。
建築基準法上住宅の階段の最低限の幅、踏面、最大の蹴上寸法は決まっています。
それ以外に3階建てになると避難階段としての規定も出てきます。
狭小住宅の間取りを考えているとたまに思うのが・・・『階段』が邪魔・・・
必要なものですが、時に間取りにかなり影響を与えるのでそう思ってしまうのです。
また3階建ての狭小住宅は階段で間取りが決まると言っても過言ではありません。
色々な階段のタイプ
まずは階段の形のタイプから
他にも螺旋で上がる『螺旋階段』もありますが、私は普段間取りであまり使いません。
結構スペースが必要になるからです。
基本はこの5パターンを寸法や形、組み合わせを変えて間取りを考える事が主です。
あとはどこから階段を上がるかのパターンです。
よく『リビング階段』って聞きませんか?
名前の通りリビング(LDK)を経由してあがる階段の事です。
その他のパターンは玄関ホールや廊下から上がるパターンの階段です。
多くはこの2パターンに分かれます。
リビング階段のメリット
私はよく『リビング階段』を採用します。
理由は階段自体がインテリアのアクセントになるからです。
アイアンと木で造るスリット階段をよく造ります。
階段の側面の鉄骨がギザギザしている『カミナリ階段』です。
このモデルハウスで造った階段です。
スリット階段と吹抜けを組み合わせた間取りです。
スリット階段にする事で階段下も有効活用できます。
お客様がよくいう『リビング階段』のメリットはお子さんが大きくなって上階に個室を持った時にリビングを経由する事で顔を合わせる機会を強制的に増やせることができる事だそうです。
ホール、廊下経由だといつ帰ってきていつ出ていったのかが分からりにくいからですね。
それと間取りのメリットとしては廊下の面積が少なくなるので狭小住宅の間取りでは面積を少しでも部屋に使う事ができます。
リビング階段のデメリット
デメリットは何より空調です。
リビング階段だと吹抜けと同じく暖気は全て上に上がってしまいます。
匂いも上階へ。
これの解消方法はリビング階段の入り口に扉を取り付ける事ですね。
でも私は階段の見え方が好きなので、せっかくリビング階段なので扉付けちゃうのは勿体ないなと個人的に思ってしまいます。
ホール階段の間取り
ホール階段のメリットは玄関からの動線の良さですね。
玄関入ってすぐ階段の間取り2つです。
3階建ての階段
3階建ては大体が1階2階の階段と2階3階の階段同じところに階段を配置します。
その方が無駄がないからです。
3階建ての場合は玄関ホール階段とリビング階段の融合になる事も多いですね。
狭小住宅木造3階建ての参考間取りです。
さいごに
『リビング階段』にするか『ホール・廊下階段』にするか。
それから形はどうするか。
それらを決めて間取りを書き始める事もあります。
階段から間取りを考えるのに参考にするために買った本です。
事例とともに図面でも紹介してくれているので分かりやすい本です。
ただ奇抜な案が多いので私が書いてるような間取りでは参考にならない物も多いですが・・・
でも見ていて楽しい本でした。
さて今日は打合せもありますがまだまだ間取り作成しなければいけません。
今日もがんばって『いってきます』
今週もありがとうございました。
左巴建築設計事務所 さわ。
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