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【自民党の裏金問題】 埼玉県第8区選出の柴山昌彦議員に関する報道まとめ(1月31日〜2月8日)




● 報道概要

2023年11月に入って東京地検特捜部が派閥の担当者らを任意で事情聴取していることが報道され、その後、自民党の各派閥の多くの議員が政治資金パーティー券収入の一部を政治資金収支報告書に記載していなかった事件が明らかになってきました。2024年2月現在でも日々、さまざまな報道が続いています。

私たちが住む所沢市は、衆議院議員総選挙における埼玉県第8区(所沢市、ふじみ野市、入間郡三芳町)に含まれます。
この地域から現在選出されているのは、自民党安倍派の柴山昌彦議員です。
1月31日の報道では、安倍派から柴山議員への裏金とみられる「寄付」の金額は556万円でしたが、2月1日に県庁で開かれた記者会見で柴山議員は、556万円は2020~22年分で、不記載の還流分の合計は896万円に上ると明らかにしたとの報道が続きました。

2月2日の埼玉新聞によると、
柴山事務所では秘書の判断で、還流された資金を、いずれ清和研に納付することを前提とした「預かり金」として事務所内で保管する対応を取っていたとし、弁護士でもある柴山氏は「コンプライアンス(法令順守)を一番のよりどころ、旗印として秘書にも徹底していた。(秘書は)理不尽な対応を迫られ、苦肉の対応だったと思う。そういった対応を強いてしまった(責任の)一端は私にある」と語った。
「預かり金」はその他の活動資金と明確に区別され、これまで一円たりとも使用されることはなかったという。柴山氏は重ねて陳謝し、「なぜ派閥が(収支を)表に出したがらない議員に合わせていくのか、一構成員として、そこまで足を踏み入れることができなかった」と述べた。
「身の処し方についてもけじめをつける必要がある」と話す柴山氏は県連会長の職について、「とどまるのはふさわしくないのでは」と小谷野五雄県連幹事長(県議)に電話で意向を伝え、「党の再生にふさわしい体制を整えなければいけない」と判断を県連に委ねているとした。(埼玉新聞記事全文は
こちら

さて、これを読んで、みなさんはどう思われるでしょうか。
一円たりとも使用されることはなかった」と言われても、帳簿に記載されていなかった現金の実際の動きを知る術はありません。その実態は、闇の中です。
そもそも年度をまたいで相当額の「預かり金」を正式な帳簿に不記載なまま保管できるというルール?なのか慣習?なのかわかりませんが驚きです。
1月21日の東京新聞「裏金、実は「課税所得」…これは脱税事件では? どこまでも特権だらけの「政治屋」と国民の途方もない落差」には、「派閥から記載しなくていいと言われていたとすれば、裏金は政治資金ではないと考えざるを得ない。課税所得であり、申告しなくてはいけない。税というのは1円でもごまかしてはだめ。だから国民は怒っているのではないか」との経済学者の野口悠紀雄・一橋大名誉教授の指摘が掲載されています。

あらためてご本人のホームページのプロフィールを確認するまでもありませんが、柴山議員は東大法学部出身の弁護士です。896万円の裏金を受け取りながら、「安倍派の幹部から不記載でよいと言ったから、不記載で処理していた」という釈明は、一議員としてはもとより弁護士としていかがなものでしょうか。政治資金規正法は「お金が入ったり、出たりした場合はきちんと記載しなさい」という法律です。つまり柴山議員は、法律を守ることよりも幹部の指示を優先したことになります。その釈明は、法律をおかしたという罪の意識がないことを示しているのではないでしょうか。県連会長の職について「とどまるのはふさわしくないのでは」というレベルの問題なのでしょうか。謝罪しているというより、詭弁で言い逃れする姿勢が露骨に表れているように感じられます。国会議員、弁護士、いずれの資格も問われています。
自民党や会派の方針がどうであれ、本人自らが次の3点を実行し、事実を明らかにすべきではないでしょうか。
①裏金の1円単位まで明らかに、全容を公表すること。
②過年度の裏金収入について重加算税を払うこと。
③罪を認め、国民に対して全面的に陳謝すること。


柴山議員は2024年2月1日付の自身のブログ『政治資金に関する件につきまして』に次のように記載しています。抜粋します。
柴山事務所は平成25年まで「清和政策研究会との懇親の集い」におけるパーティー券のノルマ以上の販売超過分は清和政策研究会(以下、清和研)から寄附という形で受領のうえ収支報告書に明確に計上し、清和研側の収支報告書にも支出として計上していただいたうえで、法的にも問題のない対応をとっておりました。しかし平成26年頃、清和研側より「今後は寄附について収支報告書に計上しないので、貴事務所でも受領について同様の対応を行ってほしい」旨の話がありました。
私は弁護士でもあり、「とにかく法に触れないように」との強い思いがありましたが、かつて清和研所属の先輩議員が同様の記載をしてかえって国会で追及を受けた際、政策活動費としての処理は寄附として記載をしないのが正しいと派閥で整理していたこともあり、弊事務所としては本意ではありませんでしたが、いずれ清和研に納付することを念頭に、販売超過分の還付金を預り金として事務所内で保管する対応を取っていたとのことでした。
私自身は以後、秘書に対し清和研パーティーに関してはノルマ達成の確認はしておりましたが、販売総額や、ノルマをいくら超えたのかの報告は受けておらず、また還付分の保管を継続していたことについては今回の事態を受けて初めて認識しました。しかしながら、本来は私自身が確認し、適切な対応を指示すべきであったと猛省しております。


こちらのブログの文章の主語は、終盤の「私自身は以後」に至るまでは、あくまで「柴山事務所」であるように書かれていますが、ご本人はいつからどこまで把握されていたのか判然とせず、モヤモヤとした読後感が残ります。

別の自民党議員の話になりますが、昨年4月の江東区長選では、木村弥生候補の応援に入った柿沢未途衆院議員が区議らに現金を配ったとして、公職選挙法違反(買収など)容疑で逮捕された事件も記憶に新しいです。また、今回の一連の裏金事件の報道では、鈴木淳司前総務相(衆院愛知7区)が「地方議会も含め、政治の世界で(パーティー券の)チケットを売って、お金をバックするのはあった」「この世界で文化と言えば変だが、その認識があった」「派閥で適切に処理されたもので、派閥から交付された『活動費』との認識だった」などと語ったと報道されています。

柴山議員の場合はどうだったのでしょうか。
ホームページには以下の「信条」が書かれています。「信条」と「現実」にはいかほどの距離があるのでしょうか。
埼玉県第8区の選挙区市民として、柴山議員についての報道、そして、今後の言動に注目していきたいと思います。

柴山昌彦議員のホームページ「私の信条」より
まじめに頑張る人が報われる社会を
「政治にたいして多くの人達が不信を抱いています。
なぜでしょう?
ひとつは、世の中に理不尽なことが多すぎるからです。
額に汗して努力しても、それが報われない人がいる一方、
楽をしていい思いをする人がいる。負担はどんどん増える。

もう一つは、将来に希望がもてないからです。
そして、政治家の言葉が信用出来ないからです。
言葉が軽くてコロコロ変わる。
身をけずり、本気で物事を進める「覚悟」が見えない・・・。

私は、理不尽をなくし、希望の持てる社会を、
本気で身を賭して作っていく覚悟を持ち続けていきたいのです。

「まじめにがんばる人が報われる社会を!」
という、政治の世界に入ったときの初心を忘れることなく、
全力で追求していきたいのです。

【参考:埼玉県内の自民党他議員の「裏金」額の報道】
埼玉第9区 大塚拓
  1/31朝日報道:874万円 → 2/2東京報道:2021、22の2年分の計528万円 → 2/13報道:994万円
埼玉第14区 三ツ林裕巳 1808万円 → 2/13報道:2954万円
比例北関東 中根一幸 1/31報道:434万 → 2/2報道:1860万円


【 柴山議員の「裏金」についての各新聞報道リンク 】
  ↓  ↓  ↓ 

● 2月8日 共同報道

● 2月2日 埼玉新聞、朝日新聞、東京新聞、毎日新聞

● 2月1日 産経報道

● 1月31日 朝日報道

 → 柴山議員556万円だったが、 ↑↑↑ 2月2日には896万円の報道に

(記事まとめ:ノンノン)

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