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成長する目標設定のためにやってきた事

自分が目標を考える時に考えてきたことをまとめます。数年前、社内向けに似たような内容を書いた事があったのですが、社内の制度・文化に依存した箇所などを少しでも一般化できるように構成しました。「どうやって目標を立てたらいいのか分からない」「いきなり"5年後どうなりたいか"とか聞かれても思いつかない」といった場合に、なにかひとつでも参考になればと思います。

なお、すべての項目を同時に実践することを想定した物でもありません。そうするとすごいボリュームになってしまうと思いますし、中には常に通用するような物でもない項目も含まれています。

いずれも私が最低一度は実践した事のある内容ですが、私自身も毎回全部を満たしているわけではありません。自身に必要な所だけ都度適用して下さい。

はじめに: なぜ目標を立てるか認識する

この話は本題ではないのですが、これから書いていく事の前提条件として必要なため最初に記載します。

たとえばあなたが、普通にがんばれば「売上約100万円前後」を稼げる見込みだとして、どれくらいの「目標」を立てますか。

目標売上80〜90万円...達成確率が高い。ノルマ。最低これぐらいはやると外部にコミットする。達成できなかったらマズいかも。
目標売上110〜120万円...達成確率中。評価用。「できた」か「できなかった」かをハッキリさせることで、人事考課等に用いる。
目標売上200〜300万円...達成確率低。青天井。高い目標を立てることで、今までにない成果が出ることを狙う。達成できなくても責めない。

上記の分類は一例なので何でも良いのですが、このようにひとことで「目標」と言っても、その背景や手法は様々だと思います。どういう目標を立てるかは組織や文化にもよります。どれが正しかったり間違っていたりするものでもありません。

最初に「なんのために目標を立てるのか」「達成できたら/できなかったらどうなるのか」は確認しておきましょう。おそらく所属組織によってだいたい決まっていると思うので、「これから目標を立てよう!」と考えている個人が改めてゼロから考える必要は少ないとは思います。

以下本稿では、達成確率が中くらいの「人事評価用」の目標を設定し、MBOとして上司と握って運用していく物である、という想定で話を進めます。他のタイプの目標設定に於いては、一部噛み合わない所があるかもしれません。

## 目標考え始め編

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「まず5年後、10年後どうなりたいかビジョンを考えて、そこから今やるべき目標に落とし込んでいきましょう」

...なんてことは、よく言われることかもしれません。が、そんなこと言われてスムーズに「ぼくは10年後こうなりたいからそこからブレイクダウンして今年やるべき目標はこうだ!」なんてスラスラ答えられる人はこんな記事は読んでいないと思います。

まず、ビジョンを考える上でのヒントをいくつか紹介します。

何も思いつかなければ、まずマインドマップで考えを発散させる

目標をたてるにあたって何も思いつく事が無ければ、まず自分の考えている事や課題に感じている事など色々なことを大量にあぶり出して発散させ、そこから目標に設定するべき要素をピックアップしていきましょう。考えを発散させるツールとしてはマインドマップを使います。

マインドマップを作るツールは色々ありますが、最近はmiroがいい感じでしょうか。

書き方はなんでもいいのですが、たとえば「部署でトップの営業になる」とか「最強のエンジニアになる」みたいな最初に思いついたことを中心に書いて、そこから「ナレッジ」「マインド」「スキル」のように枝分けしていって、思いつくことをどんどん書いていきます。「今できること」でも「これからやりたいこと」でも「やらなくてはいけないこと」でも何でもいいので、どんどん書いていきます。

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コツとしてはとにかくたくさん書くことです。これをそのまま目標設定に使ったり誰かに見せたりするわけではないので、

・とにかく量を書く
・間違っていてもいいので、気にせず書く
・Will、Can、Mustに沿っていてもいなくてもいいので、とりあえず書く
・MECEになっていなくても重複してもいいので、とりあえず書く
・今やっていることでも全然やっていない事でもいいので、書く
・正直やりたくないこととかでもいいので、書く
・仕事とか目標に関係なさそうなことでもいいので、書く

たとえば

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(フロントエンド開発者でないと分からないかもしれませんが)Webpackの下にesbuildとwebpackerが並列で紐付いているのは情報の階層構造としてはおかしいです。が、気にせずに思いついたらどんどん書きます。大切なのは「esbuild」といった目標のネタになりそうな要素をたくさんあぶり出すことです。

マインドマップの各要素が、これから目標を設定していく上での材料になります。ここからキーワードを拾ったり文章に組み込んだりして、目標として作っていくときの助けになります。

この記事をここから先に読み進めていく時に、まずマインドマップを作ってあると実際の目標を作っていきやすいと思います。

ビジョンが無ければ「誰のようになりたいか」で手早く具体的に決める

これは特に若手・新人に有効な方法だと思います。

「5年後どうなりたいですか?」みたいなビジョンを考えることは大切ですが、どうなるか分からない未来のことをそう簡単に考えられるものでもありません。かといってビジョンをずっと考えていて手を止めていても仕方ないので、適当に立てます。そして後で軌道修正すればいいです。

それなりの精度で手早くビジョンを設定する方法は、身近にいて尊敬できる人を1人決めて、その人のマネをすることです。たとえばあなたが新卒入社だとして、「5年後にXXさんのようになりたい」というビジョンを設定して、XXさんが1年目にやっていたことをそのまま目標として設定して行動に移していきます。

やっているうちに「この人のやっている事と私の目指す方向とは、ちょっとここが違うな」と思う事があるかもしれません。「違うな」と思ったら、それが自分自身のビジョンです。その気付きを大切にして下さい。

「自分がどうなる」から、他人や所属組織へと視点を変える

「あなたは5年後にどうなりたいですか?」と言われても、特になにも思いつかないかもしれません。ですが、人によっては「一緒に働く仲間が5年後どうなっていてほしいですか?」「担当するプロダクトを5年後どうしたいですか?」「5年後はどんな組織で働きたいですか?」といったように対象を自分ではない物に変えると、ビジョンをイメージしやすくなるかもしれません。

これは「視野を広げている」という事になるので、特に自分自身のことで精一杯な若手社員が急にイメージすることは難しいかもしれません。ですがそれは、なにかキッカケがあって変わるかもしれません。

たとえば私は数年目のある時、自社の採用活動に参加して「この人と一緒に働きたい」と思える人に出会って、選考を受けていただいて、最終面接まで通過して内定が出て、そして内定を辞退される、という経験をしました。それから「内定辞退されなくない」「自分の属している組織を、もっと魅力ある物にしたい」という発想が出てきて、それ以降ビジョンもはっきり変わりました。(逆に、その経験をするまでは目標設定がすごく苦手でした...)

## 目標決定編

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数年~数十年のビジョンが決まったとして(または、決めずにスキップする時もあると思います)、およそ四半期~1年間をかけて取り組む目標を決めていきます。

目標達成した姿をできるだけ具体的にイメージできる物にする

ビジョンは抽象的なものでも機能する事がありますが、これから実際に取り組んでいく目標は具体的にイメージ可能でないとうまくいきません。「すごい人になる」では何がどうすごいのか分かりませんが、「部内で成績トップの営業になる」であれば、少なくともどういう成績を収めたのかは即座にイメージできます。もしイメージしづらい目標を立ててしまったら、変更したほうがいいと思います。

目標を達成した時やその過程で、自分がどういう行動をしているか、まわりはどうなっているか、具体的にイメージします。成績トップになるとしたら普段どういう仕事をしているか、まわりからはどう見られるか、業務外では何をしているか。自分が成績トップになれば、昇進・栄転するかもしれません。自分が目標達成した姿を、できるだけ具体的にイメージします。

これは各個人の想像力にもよります。極端な話「すごい人になる」という目標を立てたとしても、その姿が具体的にイメージできるのであれば、そのまま進めても機能する目標になるかもしれません。

中長期的なビジョンから、短期的な目標に落とし込む

もしビジョンを設定することにうまく行っていたら、そこから短期的なやるべき事がいくつか落とし込めると思います。

基本的な事かもしれませんが、色々考えていると忘れる時があります。目標を設定するタイミングでは、自分のビジョンと向き合ってみましょう。

いままでやった事をスケールさせる

新しい目標を立てたからといって、目標を立てる前までやっていた仕事を急に放棄したりせず、目標設定後も継続して行う、というケースは多いと思います。ですが通常、中長期的に設定したビジョンはそう簡単には達成できない物になっていると思いますので、今までやっていた事とまったく同じ事を継続していてはビジョンの達成に近づきません。今までやった事をスケールさせたものを新しい目標として設定しましょう。

・数字はより大きく
・影響を与える人数・規模はより多く
・難易度はより高く

たとえば「売上を10万円アップさせた」なら、次は「売上を15万円アップさせる」という目標に、「所属するチーム内で勉強会をした」なら、次は「別チームも巻き込んだ勉強会をする」という目標にします。誰かのもとでプロジェクトを完了させたならば、次は自分がリーダーとしてプロジェクトを進める番です。

また、以前立てた目標で達成できなかった箇所があるなら、無理にスケールせず「今度こそそれを達成する」という目標に設定します。その場合はもちろん「次もまた達成できなかった...」とならないよう達成できなかった理由をしっかり振り返る事が必要です。先に挙げたように「目標達成した姿をできるだけ具体的にイメージできる」物になっているか、確認しましょう。

なお「XX期にリリースする!という目標を立てたが期間が足りず遅延した」といったように時間で解決可能な原因であれば、目標としては継続して同じ物を立てても問題はありません。(チームが疲弊していないか、予算は足りているか、など別の面での振り返りやケアは必要になりますが)

長所を伸ばす、短所を克服する

これは文字通りです。もし会社内で適性検査や相互評価のサーベイなど、なんらかの客観的指標がある場合はそれを使えばいいので非常に設定しやすいです。

やらない事を決める

新しい目標を設定して、新しい事に挑戦していっても、時間は1日24時間で変わりませんので、手が足りなくなります。目標を設定して新しい事を考えていくのはわくわくしますが、あわせて今後やらない事も決めると、本当にやりたい目標の達成確度が上がると思います。もし昇進して部下ができたタイミングであれば「今まで自分がしていた仕事を部下に引き継いで自分は手を放す」ということが、そのまま目標にできるかもしれません。

また、設定した目標は高い頻度で思い出した方が機能しやすくなりますが、設定した事が多いと思い出すのも大変です。目標として目指すものの量を減らしておくと覚えやすく・思い出しやすくなる効果もあります。

やりたい事は放っておいてもたくさん出てきます。やりたい事をやるのは遊び、やらない事を決めるのが経営だと思います。

目標同士をクロスさせる

ここまで書いてある事をやったならば、目標の方針がいくつかできているのではないかと思います。それらを並べてみて、共通する問題点や「これさえできれば全部うまくいくのに...」というポイントを見つけることができたら、それを新しい目標方針にすると、重要度の高い目標になります。

たとえば私は「担当プロジェクトのリリース」「社内勉強会の開催」といった複数の目標方針を決めたあと、どれを達成するにも自分の「計画性」の無さがネックになってくるだろうと思い、「計画的に物事を進める」という行動面の目標を追加しました。

"遊び"を作る

目標を立てて実行することが世の中のすべてではありません。目標に固執しすぎて他のことをしなくなると、大切なものを見失ったりするかもしれません。目標を追うだけで100%自分のエネルギーを使ってしまうようになっていて"遊び"がないと、イノベーションを起こす余地がありません。目標としては決めきっていないけどちょっとやりたいこと、というのを残しておいても良いと思います。ちいさな勉強会でLTするとか、Blogを書くとか、なんでも良いです。

「目標を立てて→関係者と認識を合わせて→実際のアクションをして→成果を振り返る」というイテレーションを回すほどでもないけど小さなチャレンジをする余地を残しておきます。それが心理的安全性の面でも効果的に機能して、大きなイノベーションに繋がることもあるかもしれません。

どれくらい"遊び"を入れたほうが良いかは、ケースバイケースです。目標をしっかり決めて誰かに尻を叩いてもらったほうがパフォーマンスが上がる性格ならば、"遊び"は少ないほうが良い事もあります。たとえば「情意評価」のように、目標設定+人事評価のフローの中に"遊び"が組み込まれているならば、いち個人の目標設定においてわざわざ"遊び"を意識しなくてもその事を忘れないでいるだけでも良いかもしれません。適切な"遊び"の割合は人や場合によります。

今の私は、この"遊び"の割合が結構増えています。(その分、出す成果の自己管理が求められますが...)

## 目標の仕上げ 編

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だいたい目標の形が見えてきたら、仕上げとして以下の項目を見直してみるともっと良い目標になるかもしれません。また、振り返り時の指標としても機能する事があると思います。

インプットよりもアウトプットを目標にする

特に自分自身のスキルを高める事を目標に設定する場合に、この方法は効果的です。インプットだけで終わるよりもアウトプットしたほうが、一般的にスキルが高まりやすいと言われています。そしてアウトプットの方が他人から見ても観測しやすいため、目標を達成したかどうか評価しやすくなります。

アウトプットの方法などは世の中に多く情報があります。下記書籍などを参考にしてみて下さい(私は読んでいませんが)。

たとえば「リーダーシップを発揮していきたい」として、目標は「リーダーシップの本を読む」という物ではなく「リーダーシップの本を読んで勉強会を開催する」「リーダーシップの本を読んでBlogに書く」というように設定します。

SMARTフレームワークに沿っているか確認する

SMARTという、目標設定において重要な5つの要素を列挙したフレームワークがあります。

・Specific (具体的か)
・Measurable (達成かどうかを判断可能か)
・Achievable (達成可能か)
・Realistic (現実的か)
・Time-Bound (期日は決めたか)

Web上に色々な情報があるため解説は割愛します。無理にすべて当てはめる必要は無いと思いますが、これらが全て満たした状態ならば目標設定として抜けが無いものに仕上がっています。

例としてはNinja SlayerというTwitter上での小説連載を成功させた際の設定内容が分かりやすいため参考にして下さい。

目指す目標が、事実(Fact)と乖離しないように設定する

SMARTフレームワークにもある通り、目標は数値で定量化して達成度合いを測定可能にするほうが機能します。たとえば「売上を上げる」ではなく「売上を昨年対比120%にする」といった感じです。そうすると、売上が10万円上がった時にこれは喜んで良いのか、それとも全然足りないからもっと頑張らないといけないのか、判断が可能になります。

ですが、世の中のすべてが定量的に測定可能な物ばかりでもありません。そういった物を無理やり定量化することで本質を見失うこともあります。売上のように単純ではない定量化を行った時は特に目指す目標が、事実(Fact)と乖離していないかを確認しましょう。「事実」については下記の書籍などを参考にして下さい(私は読んでいませんが)。

たとえば「チームの生産性を高めたい」とします。以下は悪い例です。

目標: 「生産性は上がりましたか?」というアンケートを取り、n人以上が「はい」と答える

これは「生産性が上がった」のではなく「生産性が高いと回答した人が増えた」のが事実で、それ以上でもそれ以下でもありません。アンケートがうまく設計されていないと、アンケート結果から「本当に生産性が上がった」かどうか、事実を確認しに行くことも難しいです。

目標: 「Issueをn個解決する」

これを達成した時は「Issueを解決する個数が増えた」が事実です。もしかしたらIssueの粒度を細かくすることで、生産性を上げずとも解決個数を増やすことができるかもしれません。が、そこは定性的に確認すれば機能すると思います。目標を設定して関係者と同意しているならば、振り返る時に事実として何が解決されたのか定性的に確認は可能でしょう。

他の例として「リーダーシップを発揮することを目標に設定したい」とします。(これは難題だと思うので私も自信はありません)

目標: 「リーダーシップを発揮した行動をn回以上する」

行動の例:
・プロジェクトメンバーの進捗を確認して取りまとめ、利害関係者へのレポートを行った
・人員不足に対して他部署への応援要請を行った
・不足の事態に備えてプランBを設定した
・プロジェクト遂行上必要な業務知識の勉強会を行った

回数を設定することで、定量化して測定可能な目標にしました。が、それだけではリーダーシップの発揮とは何なのか実際よくわかりません。なので目標設定時にいくつか例示することで具体化しておきます。振り返り時に、例示された事やそうでなかった事も含めて実際どういう事をしたのか並べて書いていくことで、ちゃんとリーダーシップを発揮できたのか、定性的ではありますが「何をしたのか」という事実をベースにして振り返りできます

ここで下手に「レポートをn回行う」「勉強会をn回行う」といった無理矢理な定量化を行ってしまうと、目指したい事実と設定された目標が遠ざかっていくと思います。

目標を他人と共有する

完成した目標を他人と共有すると様々な効果があります。もちろん誤字脱字とかそういった一般的なチェックにもなりますが。

普段一緒に働くメンバーと目標を共有することで、これから目標をメンバーと一緒に目指すことができます。私は大変なプロジェクトを達成するという目標を立てていた時はその事をとにかく周りに言いふらして、少しでも協力が得られて達成確率が上がるようにしていました。

逆に普段一緒に働くメンバーではない人と共有すると、より客観的な意見が得られます。自分がその目標を追っていることが閉じた組織内だけで終わるものではなく、自分の市場価値と照らし合わせて適切な内容かどうかを確認できると思います。

自分がいなくなったら目標がどうなるか思い浮かべる

チームにおいて「自分がいなくなったら、この目標の何がうまくいかなくなるか?」「誰がどう困るか?」を思い浮かべます。「自分がこれをやらないと、このプロジェクトは難しくなる」という点があれば、それを目標として設定し達成していくことに価値があると思います。

(※【注意】一時的に、あくまで心の中だけで行って下さい)より直接的に・ドライにやる場合なら、自分よりもレベルの低い人を思い浮かべて「自分がいない代わりにXXがこの仕事をやっていたら、何がうまくいかなくなるか?」を問いかけます。

そこで挙がってきた事があれば、それが自分のやった仕事への価値です。設定された目標によってそれを維持・強化できるならば、それは価値のある目標だと思います。

なお、もし「自分がいなくなると困ることが多すぎる」場合は、業務が属人的になりすぎているかもしれません。属人性を下げて組織体制を堅牢にすることも目標になり得ると思います。
「結局どうすればいいの」と思った場合は、こちらのssmjp 2018/02「”属人化”とは何か? 整理してみよう」の資料などを参考に適切な属人性を目指してください。

他人ではなく自分にとって、目標達成にどういう価値があるか確認する

せっかく良い目標を立てても「あいつにはできたのに、なぜぼくにはできないのか...」とか「あいつもできたことだから、ぼくだけがすごいわけではない」と思ってしまうかもしれません。ですが、同じ成果でも難易度は人によって変わります。直前の項目と矛盾するようですが過度に他人と比較しないようにしましょう。

たとえば「ドラゴンクエスト」というゲームは、レベル30でもレベル50でもレベル70でも、大魔王を倒してクリアできます。「大魔王を倒して世界を平和にした」という成果は同じです。ですが、そこに至る過程は大きく異なります。勇者と賢者が揃ったバランスの良いパーティだったり、魔法使いしかいないパーティだったりするか、とかでも変わってきます。

ドラゴンクエストを低いレベルでクリアした人は、強力な武器防具のありかや大魔王の弱点を付ける呪文を知っているかもしれません。逆に高いレベルだと、大魔王との戦いを短い手数で、あまり傷つくことなく終わらせることができます。どちらも「大魔王を倒した」という成果は同じでも、そこには異なる価値があります。

同じ「プロジェクトを完了する」という成果でも、その難易度や、過程において何が必要かは、人によって変わってきます。プロジェクトにおいて、事前に綿密な計画を立てて予定通り進行するタイプの人もいれば、高いスキルで柔軟に対処していく人もいます。やった事は同じでも、発揮した価値は異なります。

同じ成果を達成しても、その価値は異なります。難易度が適切になっているか、そして自分自身がその結果を出した事にどういう価値があるかを確認しましょう。もしそれでも価値に乏しいと思ったら、別の目標を考える必要があるかもしれません。

目標はこまめに見直し、変えたかったらすぐ変える

間違った目標を立てること自体は、大した問題ではありません。間違いにすぐ気づいて軌道修正することが大切だと思います。

目標が人事評価制度等に紐付いている場合は、数ヶ月~1年ぐらいの期間で目標の見直しが行われるのではないかと思います。が、与えられた見直し期間を待たず変えたいと思ったらできるだけすぐに変えましょう。間違った目標を追っている時間は無駄ですし、その間の努力が人事制度上で評価されなくなってしまう損失が起きるかもしれません。

もし変化の少ない安定した組織でちゃんとした目標を作れば、大枠を変えなくても長期間そのままやっていけるかもしれません。それでも見直しは都度しましょう。見直して、「この目標のままでOKだな」って確認するだけでも意味があります。

参考文献

人材育成ハンドブック 新版 | ダイヤモンド社 
ソフトウェア・ファースト|日経BP

また、本稿で「私は読んでいない」と言って紹介した書籍は、実際にはflierの要約を参考にしています。

学びを結果に変える アウトプット大全 | 本の要約サイト flier(フライヤー)
FACTFULNESS / 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 | 本の要約サイト flier(フライヤー)

画像の出典: Unsplash
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