白血病の症状・発生率

白血病の症状は、その種類によって異なります。

急性白血病の症状は、幼弱な白血病細胞が血液細胞としての正常な働きを示しません。一方、きちんと働くことのできる成熟した白血球や赤血球、血小板は減少してしまいます。その結果、抵抗効力が下がるため肺炎や敗血症などの感染症を起こしやすくなります。また赤血球の減少によるだるさや息切れ、血小板減少による皮下出血や鼻出血などもみられます。
急性リンパ性白血病では、リンパ節や肝臓、脾臓の腫れが多くみられますが、急性骨髄性白血病ではあまり多くは見られません。

慢性白血病の症状は、だるさや微熱、脾臓の腫れによる腹部膨満感などが生じることもありますが、無症状の段階で診断される場合も多く見られます。


急性白血病の発生率
日本では、1年間に10万人あたり4人の割合で発症しています。急性白血病は、一般的に若い人に多いという印象がありますが、急性骨髄性白血病の場合は、小児よりも成年後に発症する方が圧倒的に多く、特に高齢者の患者さんが多くなっています。一方、急性リンパ性白血病は、小児の患者さんに多く見られます。

慢性白血病の発生率
慢性骨髄性白血病は、毎年10万あたり1〜2人の割合で発症しており、ほとんどが成人で年齢とともに発症率が高まります。小児の慢性骨髄性白血病は、小児白血病全体の5%以下とも言われています。慢性リンパ性白血病は、日本では白血病全体の1〜6%とまれな疾患です。


参照
白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫 永井 正

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