いまさらはまる(よくある)

あー友達が見る可能性が高いからちょっと恥ずかしいけど、書かずにはいられなかった。最近改めて「鋼の錬金術師」にはまっておりました。特にロイ・マスタングに。
※説明するのに必要があるので、以下ところどころネタバレごめん。

これもキャラ語りになるのか・・・。
自分が思うに少し違うのだけど、一晩で、原作沿いのアニメ二期を飛ばし見64話してしまったら、キャラクター解釈が大きくかわってしまったことについてまとめたい。

何かというと、ロイ・マスタングの「女好き」含む本来の性格・気性について。

考えを改めるきっかけになったのが下記の3点。

①マダム・クリスマスと中将の存在
②大総統とのやりとりと士官学校時代
③イシュヴァ―ル殲滅戦

①マダム・クリスマスと中将の存在

最終回も観たことがあったし、途中もだいたいどんなことがあったのか把握していたけれど、今回改めて存在を知ったのがマダム・クリスマス。本名クリス・マスタング。ロイ・マスタングの父方の叔母で養母。バーのママ兼オーナーとのこと。
ここで初めてマスタングの過去、というものを考えた。マスタングの過去というのは殆ど本編では描かれていない。一番古いものでもホークアイ中尉の父に師事していたあたりだろうか。
そんな中唯一の肉親として登場していたのが、このマダム・クリスマス。マスタングをロイ坊と呼び、マスタングも店のホステスたちと気安い関係を築いている姿が描かれており、これまでの女好き描写に少し違和感を感じた。
女好き、というよりは女性との親しみが深いと言うべきか・・・。

ロイ・マスタングは主要キャラクターである割に、エルリック兄弟周辺とは違い、性格形成に至る幼少期やその家族関係が殆ど謎である。そのため、現在描かれている性格に至る経緯とかその正確性を確認することが難しい。さらにグラマン中将という非常に野心家、かつマスタングに策謀方法教え込んだ上官は、隠れ蓑の一つに女好きをまとっており、この後に書く士官学校時のマスタングの様子から考えると「女好き」はだいぶ作られたものである可能性が高く感じてしまう。
もちろんハガレンの醍醐味であるギャグパートによく出てくる「女好き」設定も(ふともも派とか・・・)マスタングの性格や性癖を描いていないとは思えないが、「女好き」を誇張している、が正解のような気がしてくる。

②大総統とのやりとりと士官学校時代

今回始めてみた中に、ロイ・マスタングとヒューズ・マースの士官学校時代のOVAがあった。これがさらに本来のマスタングの性格について、疑問を呈することになった。めちゃくちゃ真面目で、どう見ても負けず嫌いな純朴?そうな青年に見えたのである。(髪が短いのもあるかな)
まぁ、単にそこで後のOVAにつながるイシュヴァ―ル青年とのエピソードなので真面目な雰囲気で描かれているのは当たり前なのだが、ホークアイ師匠回想時の「軍に入ってよい国にしたい」、「国を守りたい」と熱く語るマスタング青年の姿と被り、これが本来の性格なのかなぁ、とさらに疑念を持っつ。
また過去だけでなく、ブラッドレイとのやり取りをする現在のマスタングの言葉選びからも、あくまで最後まであがく姿を描いていて、本来の性格の片鱗が現れているようにも思えた。(細かいセリフは、手元にないので省略)

あと忘れてはいけないのが、マスタングは国家錬金術師ということである。いくらお師匠の完成させた焔の錬金術を使用しているとしても、試験を突破し毎年更新できている姿は、その根幹が科学者であることを示しているように思う。劇中に科学者的な描写がないので考察も何もないが、国家錬金術師であり続けることは、何よりも彼が科学者であることを示唆しており、これを考えるとさらに「女好き」は遠くなる(女好きがゲシュタルト崩壊してくる・・・・)。

③イシュヴァ―ル殲滅戦

私が鋼の錬金術師に一番馴染みが深かった時代は小学生~高校生の間で、今改めてこの物語を読み返すと、人の死というものの重みが変わったと感じた。大学時代の経験から、人ひとりの命は重く、人が死ぬこと・殺すことはなかなか精神にくるだろうことは、以前よりも想像がつく。
そんな中でイシュヴァ―ル殲滅戦というのは、大勢の人の命が奪われた・奪ってしまったシーンなわけで、このストーリー部分は本当に肝であるところなのだろう。
さらにOVAの中では、士官学校時代にであって交流したイシュヴァ―ル人の青年にロイが殺されそうになり、ヒューズが代わりに打ち殺すシーンが描かれていて、マスタングにとって「本当に酷い戦場だった」という一言では終わらないエピソードであったことが、よくよくわかった。
この殲滅戦が大総統を目指すきっかけになった、っていうのは本当なのだなぁと・・・。(創作物だけども)

能力があり、熱い意志がある人物が見せる姿が、特に非常時、そのままであるはずがない。
もちろんその素養はあるのだろうけど、女好き、サボり魔等がロイ・マスタングの性格紹介となるのは少し違うのではないのかと言いたくて、こんなに長く書いてしまった。恥ずかしい・・・・。


また今回見返してみて「鋼の錬金術師」という作品自体も、完璧な物語であると感じる機会となった。ストーリーにキャラクター、絶妙なシリアスとギャグの比率。27巻で終わるまとまり方含め、物凄い作品なのは間違いないし誰にでも勧められる。
今回はアニメ版のみの見返しだったので、次回は原作漫画から、懲りずにロイ・マスタング部分含め読み返したい。

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