10/11/2020(日曜日)

朝5時に起床。メンクリで説明する際に使おうと日々の状況を文章化する過程でここ数日の一日の摂取カロリーが平均の5分の1だったことに気が付く。午前7時頃にコンビニで昨日と同じスープと野菜ジュースを買うと仲のいい店員さんにこのスープ昨日も買ってたよねを言われてそういう気の引き方もあるのかと思った。アスペは気に入ったものを毎日2週間は平気で食べ続けるのだ。帰宅してのんびりスープを啜りながら日記を書き、布団に潜って丸くなる。小学校の頃に買ったくたくたのイルカのぬいぐるみを抱き寄せる。目は瞑らないようにしたのに結局気持ちよさに負けて目を瞑ってしまった。今意識を手放したら多分すごく心地が良いのだろう。でもきっと次に目覚めるのは夜の7時とかで昼夜逆転はだめだとごろごろと寝返りを打って眠気に抗い続ける。意識が少しずつ混濁して行くのは緩やかに正気を失う過程を連想させて不気味だ。微睡んだ意識の底でカラスの声を聞いて、カラスが鳴いているのなら今は午後3時以降だ。なら流石に目覚めなくてはならない。ようやく意識を覚醒させて時計を確認すると時刻は12時18分。別に、カラスは一日中鳴く。この季節になると俺は末端冷え性だったのを思い出す。ひんやりした指で首を包むのが心地良くて、お腹にも指を滑らせるとすべすべとしていたので皮膚科から処方された薬は効いているらしかった。布団の中で丸くなって、足を抱える、そのまま土下座のポーズに移行、腕に力を入れて四つん這いになり、膝立ちで伸びをしてようやくベッドから起き上がった。姿見を覗くと髪がぼさぼさ、シャツのボタンが半分外れていて残りは全てずれていたので改めて留め直す。俺は高校の頃の制服のシャツをパジャマに使っていて、そういえば高校生の頃にえりが汚れるから制服のまま寝るなと母に叱られつつ着替える余力がなくてソファや玄関に倒れ込んでいて、午前2時あたりでようやく着替えたのだっけを思い出した。当時は体力的余裕がなくボタンを留めるという作業ができなかったので全開のシャツの上にセーターを羽織っていたけれど今は手持ち無沙汰にボタンをかけたり留めたりして弄ぶことができる。おかげでボタンがずれる。この季節は椅子もペンも素足が踏む床も全てが冷たく、数分前に暖房をつけたのでやがて指先も温まるだろう。空気が心地よく濁ってゆく。室温が体温に重なると意識が拡散されて自我と空間の境界を見失う感覚がある。窓を閉め切って外界の影響を遮断したテラリウムの中は俺の匂いで満たされていて、停滞した空気中に俺が溶け出しているのかもしれない。卵の殻の中で逆行し続けるみたいな、いつかとろとろの液体になる。冷気は俺を凝結させてくれるようで冷たい床でうつ伏せになるのが好きだ。床に置いていたアルミ製のノートパソコンは冷えて氷のようだったのでイルカのぬいぐるみを間に挟んで膝に乗せる。立ち上げてプレイリストを再生、テキストエディタを起動した。

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