眩しゅう

空が眩しい。これは夜明けの薄ら明るいヒヤとした光ではなく、午前10時の、明確に殺意を持った夏の日差しです。俺はここ最近日中はずっと暗がりの部屋でうとうとしているので面食らうばかりで、背中をまるくしながら駅を目指します。今日は珍しく人に会いに行くから。引っ越してもう4ヶ月以上経つのに未だに近隣の地理も駅も把握できていない。俺の住処と病院と実家と新宿、渋谷、秋葉原が細い線で繋がっているのが俺の世界の全てらしい。いつもは新宿方面を目指すけれど今日は真反対を目指しているので輪をかけて今自分がどのあたりにいるのかがわからない。見知った駅名を見かけたと思ったら母が俺を産んだ忌み地です。ということは地元が近いのかもしれない。俺はもう30分近く遅刻していて、昨晩は不安衝動のせいで2時間少ししか眠れていないのでちょっと泣きそうになりながら言い訳を考えているけれどみんな優しいからきっと許してくれるんだろうな。悲しいな。メンタルのお薬飲み忘れて来ちゃったな。今日はしらふなので病むのはだめだ。俺はほんとに単純だから少し加圧するだけであっさりと躁鬱が乱高下する。何か優しい良いものを考えましょう。猫のやらかさ 兎の眼 雲 バナナが入ったホットケーキ 浜のクラゲ ふとん ぬるいりんご 最近買ったロザリオ チェキカメラ 好きな音楽 好きな音楽を聴こうかな。

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