楽しいWORLD OF HORROR ~学校のハサミ女の背筋が凍る物語~
この記事にはWORLD OF HORRORのネタバレが存分に含まれています!
この記事にはホラーテイストな画像が含まれています!
Q.WORLD OF HORRORって何?
A.伊藤淳二さんとラブクラフトさんから強い影響を受けた、ローグライトADVホラーゲームだよ。
ホラーが苦手なわたしはこのゲームで現代怪談が好きになったので、苦手だと思ってる人にもプレイしてもらいたいです。新しい世界、見たくない?
Q.この記事は?
A.メインシナリオの一つを自分なりに日本語翻訳したものです。今回このゲームで特にお気に入りのENEMYが出てきます。
ラーメンと同じように若干読み物風に仕立て上げています。
(2021/04/19追記)
動画版作りました。この記事の最後に貼ってあります。
本編
古の神々が再覚醒し、狂気に陥った世界への道を模索している。病院、廃校になった教室、静かなアパート、暗い森の中で、奇妙な生物や不可解な現象が、塩川の住人たちの正気を試す。それは祟りによる混沌か、それとも我々の理解を超えた存在による謀略なのか……
プロローグ
同じ学校に通う同級生が行方不明になった。噂では、恐ろしい女が墓から蘇ったらしい。
異常なほど大きな笑顔と……鋭いハサミを手にした女が。
同級生が謎めいた書き込みで埋め尽くされたノートを残して去ったことで、それが何を意図しているのか、あなたは薄々感づいていた。
「アレをあの世に送り返してやる」と彼は言っていた。
彼が消えたあと、あなたはノートを調べることにした。
そこには、邪悪な女を完全にと封じ込める儀式の詳細が記述されていた。
大丈夫、わたしなら出来る。
1
この時間になると、不気味なほど静かになる。
消えた友達はノートを残していった。
もしあの噂が真実ならば、背の高いハサミを持つ女を止めるために、こちらの次元に強制的に実体化させる儀式を行う必要があると。
儀式を成し遂げるためには、まず初めにエルドリッチサインを描き、そして聖なるろうそくに火を灯す必要がある。
そのための道具を学校内に残しておいてくれていることを願おう。
ロッカー室へ
道具を探しにロッカー室へ向かった。ずらりと並ぶロッカーの中に、謎のサインが書かれているロッカーが3つ。
[>左のロッカーを開ける
グロテスクな歯が肌を傷つけた。……これは?
[>中央のロッカーを開ける
野球バットを見つけた。後に使うことになるかもしれない……
[>右のロッカーを開ける
鍵がかかっていた。小さい鍵がアレば開けられそうなのだけど。
……小さい鍵? そういえばどこかで……?
もしやと思い、あそこで拾った鍵を差し込むと、驚くことにロッカーが開いた。中には部活動で使われるのだろうか、スポーツライフルが入っていた。
試しに手にとって見ると妙に馴染んだ。
友人が残したノート
17 消されていて読めない。
14 マルの様子がおかしい。放課後、彼女と話す必要があるだろう。儀式をやろうなんて考えなければいいけど……
18 このサインが悪魔をしばらくの間弱らせることが出来る。
15 ある教室にロウソクを隠した。明日、儀式を実行する。
窓の外になにか……?
2
なにか良くないことが校舎内で起きている気がする。
早いところ道具を見つけなければ。
3
友人のノートの別ページを見つけた。それによると祝福されたチョークは屋上に残されているらしい。
外を覗く
チラッ
プールにて……
湿った匂いのするスポーツ棟に足を踏み入れた。
プールの中央に水泳ボードが浮かんでおり、その上はバックパックが乗っていた。
あの中に探しているものがあるかも?
[>入水
濁った水中から肥満体の変態が現れ、プールから出る唯一の道を塞いだ。
突如現れた変態。図体はでかいが見た目はただの小太り中年。
メス切り刻み、油断からか反撃を受けてしまう。
最終的に変態は水の底に沈み、わたしはプールからそそくさと上がった。
胃の中で何かがうごめいている……
4
聖なるチョークが見つかった。これで、儀式のためのサインを書くことが出来る。黒板にできるかぎり正確に描き写そう。
(2つのパターンを組み合わせてサインを作る)
これで、十分だといいのだが……
わたしは正確に描き写したサインをしばらく見ていた。
これで、怪異を弱体化させることができるらしい。
しかし、わたしが、本当に望んでいるものは?
友人の救出? それとも……
[>間違えたサインを描く
5
ハサミの鳴る音が大きくなってきた。
6
聖なるロウソクは友人のバックパックの中に入っていた。
ノートの指示どおりにろうそくに火を付ける。
儀式の準備はできた。
・・・・・
・・・
・
サインと聖なるロウソクは、この恐ろしいモンスターには効かなかったようだ。描き方が間違っていたのか?
恐怖に凍りついている間にも、どんどん近づいてくる。
そいつは巨大なハサミを持ち上げ、唸り声を上げた。
「ワタし、キレい?」
[>戦闘の準備をする
わたしは黙ってライフルを構える。アレが近づいてくる。血、狂気、怪奇、死の匂い。
殺せ! 殺せ! 殺せ!
アレを殺せと脳内で大勢の誰かが叫ぶ。
「こいよ、化け物」
ハサミ女をぶちのめした!
・・・・・
・・・
・
エピローグ
都市伝説の化け物は教室の床に倒れ、虚無へと静かに溶けていった。
残ったのは大きなハサミだけ。
あなたは何故かわからないがハサミから目が離せない。
何かがあなたにささやきかける。
それが必要なんだろ? と。
あなたはゆっくりとハサミを拾い上げると、頬が裂けるのではないかと思うほど口角を上げて笑みを作った。
[>呪われたハサミを手に入れた
ハサミ女は完全に消え去った……? それとも……。
都市伝説を知った他の街の子供の手によって邪悪な存在が召喚されているとしたら……
学校のハサミ女の背筋が凍る物語 終
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