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楽しいWORLD OF HORROR ~手招きする掲示の血にまみれた概要~

この記事にはWORLD OF HORRORのネタバレが存分に含まれています!
この記事にはホラーテイストな画像が含まれています!

Q.WORLD OF HORRORって何?
A.伊藤淳二さんとラブクラフトさんから強い影響を受けた、ローグライトADVホラーゲームだよ。
現在アーリーアクセスですが十分に遊ぶことができるボリュームですよ!

Q.この記事は?
A.メインシナリオの一つを自分なりに日本語翻訳したものです。今回、パソコン通信の話が出てきたので苦労しました。
あ、あと、面白かったらチャンネル登録と高評価よろしくお願いします。 え?

本編

古の神々が再覚醒し、狂気に陥った世界への道を模索している。病院、廃校になった教室、静かなアパート、暗い森の中で、奇妙な生物や不可解な現象が、塩川の住人たちの正気を試す。それは祟りによる混沌か、それとも我々の理解を超えた存在による謀略なのか……

プロローグ

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科学技術は年月が経つとともにどんどん発展していった。
このごろでは、ネット掲示板を介したソフトウェアは、電話回線を通じてパソコン上でやり取りすることができるようになっています。

必要なのはパソコンとモデム。それだけで、誰でも掲示板にアクセスすることができ、自分が掲示板のホストになることもできます。
一度アクセスすれば、掲示板の全てのメッセージを読むことができるし自分でメッセージを書き込むこともできます。

多くのユーザーは、ファイルを共有したり、各々好みの話題──ビデオゲームやスポーツ、アイドル文化など──についてチャットで会話をするのに使っています。

しかし、突然現れた奇妙な自殺文字列をきっかけに、掲示板は楽しいだけのモノではなくなりました。

塩川のどこかで運営されている掲示板がこの自殺現象に関係しているのではないかという噂が流れている。
自殺現象の裏には何があるのか? なにゆえこれほど多くの人が自殺に追い込まれたのだろうか……?

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仮に噂の掲示板につながる電話番号を見つけたとして、接続できるパソコンが無いことにはどうしようもない。
もしかしたら学校の図書館に使えるものがあるのではないか?


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図書館のパソコンにはモデムはなかったが、ばったりパソコン倶楽部のメンバーの一人に出くわした。
どうやら彼女はちょうどニューマシンを手に入れたばかりで、喜んで貸してくれるらしい。
彼女に感謝し、彼女の家へ向かう準備をした。


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歯を食いしばりながら、PCパーツ満載の重いダンボール箱を持って、階段を一段一段登っていく。
パソコンってクソ重いんだなあ。


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額の汗を拭う。
かなり苦労してからパソコンの準備が終わった。いくつかのテストを終え、全て機能していることを確認。
テレビではニュースキャスターが自殺率は以前上昇中だと言っている。
更に悪いことに、このイカれた流行は近隣の街にも広がり初めているらしい。一刻を争う事態だ。

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解決の糸口があればと病院へ向かった。
病院は多くの死者により混沌としていた。スタッフは疲労困憊といった様子
受付の人が机に視線を落としている間に、待受室を抜け出して奥の廊下に進んだ。

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ゴミ箱を燃やす? おいおい、お前は一体何を考えているんだ?



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二人の看護師が自殺に失敗した少女について話しているのを小耳に挟んだ。
どうやらその少女は、郊外の村にある祖父母の家で療養しいるらしい。
なにかわかるかも知れないな。
病院を出て、最寄りのバス停に向かった。

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バスが村のバス停に停まったタイミングで、運転手のもつラジオからニュースが流れた。
塩川町のとある学校のクラスに所属する生徒全員が、手をつないだ状態で電車の前に飛び込んだと。

バスから降りて村への道を探す。事態は一刻を争っている。


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少女の家を見つけると、少女の祖父母が真剣な面持ちで歓迎してくれた。
娘さんを襲った自殺現象を断ち切ろうといている者がいることに感謝しているようだ。

「彼女を大目に見てほしい」が祖父そう言って少女のベッドルームに連れて行ってくれた。
「あの子は優しい子なんだ……きっと何かが起きたんだ」


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回復中の少女は、例の掲示板の存在を裏付けるだけでなく、喜んで番号まで教えてくれた。

「言われた通りにやれば後悔しないよ!」
彼女は、祖母が苦戦して痛み止めを飲ませようとしているのをよそに、にっこりほほえんでそう言った。

「すぐ戻るので、待っててもらえます?」
不安を覚えたわたしは、祖父母に自分の電話場号をわたして急いで立ち去った。

森の自殺死体

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しばらく深い森の中を探索して、ノートを握りしめた若い学生の死体を見つけた。

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これは、残っていたいと思っている人のために書いています。

この犠牲は価値があります。
人生の意味は、人間関係によって作られます。
死を共有すれば、それがあなたを長生きさせることでしょう。
私達以外何も残らないでしょう。

ここにいるみんながあなたを待っています。
もしあなたが決意を失ったのなら、

ただ、人類の声に耳を傾けるだけでいいので


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家に戻るなり、番号をダイヤルして受話器をモデムにセットした。
コンピューターのファンが空気を吐き出す。心臓が高鳴る。システムが立ち上がる音。短い発信音。
そして、繋がった……。

・・・・・

・・・

画面に文字が浮かび上がった

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[>はい
 いいえ
……画面に文字が浮かび上がる

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嬉しいよ。じゃあ、電話をモデムから外して耳に当てて。

 電話を取る
[>ノートを思い出す
……画面に文字が浮かび上がる

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ふと、森で見つけたノートが頭に浮かんだ。
これが人類の声なのか? 
──覚悟を決めてゆっくりと耳に受話器を当てた。

言葉も声も聞こえない。

すぐに奴らは”それ””を必要としていないことに気がついた。
難しいが、自分と奴らの考えを追跡することはできる。
……画面に文字が浮かび上がる

みんな、ここにいるよ

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「私達は私達の人生を邪魔する全てから逃げた。もう重荷になるモノはない。君も私達と共に逃げることができるんだ。これが、存在としての最も純粋なカタチ。繋がりの楽園。誰もがそうなれるんだ。私達は全人類を一体化します」
(どう返事するか、よく考える必要がある……)

[>皆を救うことはできない
 苦しみこそが人間だ
 死にたくない

・・・・・

・・・

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太古の神がもうすぐ復活しようとしている。だからすでに皆を救うことはできない。そして、お前達が人類を集める時間は残されていない。パソコンにアクセスできないか人間がどれだけいるか、言う必要はないだろう。
だからお前たちが全人類に死を納得させることは不可能だ。
わたしは言った。


「なんと……それならば、私達は待たなければならないのか。残念だが、それならそれで良い。コンピューターが進歩して誰もが使えるようになったら、私達は戻ってくるよ。約束だよ?」


エピローグ

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電話の向こうの音が突然途切れた。
あなたは精神攻撃に混乱しながら、布団に倒れこみすぐに眠りについた……。

電話の鳴る音で目が覚めた。
直前のこともあってためらいがあったが、警戒して受話器を手にした。

受話器を耳に当てると、村で出会った少女の震える声が聞こえた。

「ほんとに……ほんとにありがとう! あれがわたしの頭の中に……後少しで……」
少女はワッと泣き出しながら何度も何度も感謝を口にしている。
安心からかあなたの顔に笑みが浮かんだ。

後に自殺現象が突然止まったことをあなたは知る。

それでも、あなたの心のなかには例の約束が残り続けることとなる。
彼らがあなたのために戻ってくるのに残された時間は?
あなたは深く考えるの止めた。

今のところ自殺現象は止まっているのだ。

手招きする掲示の血にまみれた概要 終

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