【読書感想】必ず食える1%の人になる方法

毎月10冊くらいのペースで本を読んでいますが、この藤原和博さんの「必ず食える1%の人になる方法」は、以前から気になっていました。

そこでいつか買おう買おうと思っていながら、違う本に目が行き、読めていなかったところラッキーなことにKindle Unlimitedに入っていたのに気づき無料だしとのこと(会員費に含むため)で読んでみました。

著者の藤原和博さんについて

著者の藤原和博さんは、自称教育界のさだまさしという面白い自己紹介をされるユニークな方です。経歴としては現在のリクルートで東京営業統括部長、新規事業担当部長を務めたのち、杉並区立和田中学校校長に就任されていました。民間人初の校長先生として「よのなか科」という授業も作られています。学校の先生で民間人というのはなかなかいないので、もし自分が生徒だったら楽しそうだなと思います。

稀少性があなたの価値をあげる

そして、この藤原和博さんがいうには、100人に1人なら誰でもなれるとのことです。ただし条件があり、それが一つのことに1万時間投資することだそう。この1万時間というのは実際どのくらいなのかというとおよそ5年から10年だそうなので、人生100年時代のキャリアを考えるとちょうど20代・30代・40代のそれぞれのステージで1つのスキルを極めることもできそうだなと思います。ただし1万時間を確保するためには当然なにを捨てられるのか(なにをやめるか)を考えないと有限な人生の時間の中で何かを極めるということはできないだろうなとも思います。

本書では、「経済の価値を重視するか、経済以外の価値を重視するか」と「サラリーマン志向か、独立(プロ)志向か」の2軸で4つの分類ごとのキャリアの積み方を解説されています。ここで、確かにそのマトリックスで発想したことはなかったので面白かったのですが、単純にこの4分類に分けられるほどキャリアの選択肢は少ないものではないのではないかとの疑問も生まれました。例えば、途中でキャリアの変更があることもあるでしょうし、そこまで極端に分かれずともグレーゾーンのようないいところどりをした働き方もありでしょうし、夫婦で協力してお互いのキャリアを支えることだってあるかもしれないからです。なので個人的にはここまできっぱり分けられるものでもないと思ったのですが、その他の本書の内容は他の本に書いてあることとも通ずることがあったので面白かったです。

日本人が陥りがちな思考

日本人は「事なかれ主義」かつ「前例主義」だという点を指摘されています。確かに今までやったことがないことに挑戦することを必要以上に避ける風潮はありますよね。私は大手企業にもともと務めておりその後ベンチャーに転職しているので、大きい組織であればあるほどこの傾向があることを実感しています。ただしこれからの時代は、正解主義でなく修正主義、つまり間違っていたとしても修正していけばいいだけです。藤原和博さんは別の本で、「ジグソーパズ型からレゴブロック型へ」と書いていらっしゃり、秀逸な例えだと思いました。正解は一つではないのです。

私はこの本を読んで、自分の性格として生き急いでしまう癖があるので、じっくりと腰を据えて何かに取り組むことを大切にゆっくり生きていこうと思えました。ぜひ働き方を違う視点でとらえてみたい方にオススメです。

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