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やる気スイッチが入らない話😅

 これはTwitterやFacebookですでに取り上げた話ですが、今一つ思うような文章にならなかったのでこちらで書き直す事にしました😅。まずはリンク先の明治大学法学部教授・堀田秀吾氏の記事をお読みください。とても興味深い話です😄。

 これは私の授業を受けた事がある人なら「あぁ、石野竜三がやっていたのはそう言う事だったのか😧」と思い当たる節があろうかと思います😄。私は生徒さん達の〝やる気エンジン〟を始動させるためのスターター・モーターの役割をしていると言ったらイメージしやすいかも知れませんね😉。

そもそもがズレてないか⁉️😅

 私が主に教えている生徒さん達は、これまで何年か色々な所で勉強してきた人がほとんどです。初めて勉強するような人に必要な基礎的な事は誰でも教えられるので、私が初心者を教える事はほとんどありません。そう言う所から教える事にはあまり興味もないし😅。と言う訳で、私が養成所や学校で出会う生徒さん達は大抵は声優になりたくて長年にわたり一生懸命努力している真面目な人ばかりです。

 こちらも長い間見ているうちに、そう言う真面目な人達の努力が報われないのにはある種の傾向があるように思えてきました。ザックリと言うと必要な事をやらずにどうでもいい事をやっている、努力する方向がお客様のためじゃなくて自分のためになっている、今の力量でやっても効果が出ない事を一生懸命やっているetc.……そんなケースがとても多いように思うのです。中でも一番多いのがしゃべる事以外の鍛練をしないと言うケースですかね🤔。

 確かに声優と言う仕事は音声のみで表現する事を求められる表現者です。ですが表現する対象は、しゃべるだけでなく体も動けば五感・生理・意志・価値観・心を持った生身の人間(または擬人化された存在)です。声は人を構成する一要素に過ぎないのでしゃべる事だけ鍛えた所で〝人力AI音声マシン〟みたいなモノにしかなりません(なんだそれ😅)。今はきれいにしゃべるだけなら2万円ほどで商用にも使えるAI音声ソフトで充分実用に耐える時代ですから、そこと張り合うのは無謀と言えるでしょうしね😩。

ブレーキをかけたままアクセルを踏んでいる😅

 でもね、恐らく今時の若人はとても賢いし情報も沢山持っているので、そんな事は百も承知なのだろうと思うのです。だから求められているのが声優としての技術である事も当然分かっていると思うのです。技術は、一人前になるためには少なくとも1万時間の肉体訓練が必要だと言われています。これは毎日3時間の鍛練を重ねても10年近くかかる計算ですから、アニメや映画を見るとかゲームをすると言った情報のインプットだけでは到底一人前の表現者にはなれない訳ですよ😭。

 そこで、この「分かっていながら出来ていない肉体訓練」を自発的にやってもらうために、引用した記事の言葉を借りるなら「やる気エンジンを回すために」、私は生徒さん達に体を動かしながらしゃべる事を求めています。これは何も特別な事ではありません。人は大抵は無意識に喋りながらどこかしら体を動かしています。それを意識的に大きくやると言うだけの事ですからね😄。

 所が、これができない😢。声優を目指している人は特にできない😭。しゃべれても体が動かないのです。結果として芝居が大きくならない。それは人としてはとても不自然な事なのですが、しゃべる事に対する意識が強すぎて体の動きにブレーキがかかっているのです。その証拠に、声優を目指している人に舞台で演じてもらうとただ単に突っ立ってしゃべる人が実に多い。所が「その台詞を言いながら動きたくならないかい❓」と聞くと大抵は「動きたいです😢」と言う。それでも動けない😅。この状態を「自分で自分にブレーキをかけている状態」と私は呼んでいます。そこで「今すぐ、その自分で自分にかけているブレーキを外しなさい。動きながら喋りなさい」と言います。

 ブレーキを外すのは至極単純な事で、言葉の意味に合わせて大きく動きながらしゃべるだけ😄。このブレーキが外れた人は一瞬で芝居が変わります。表現が大きくなります。私の授業を受けた人達は一瞬で芝居が変わった人を沢山見ているはずですから、これは紛れもない事実です。勿論全てが上手くなる訳ではありませんし、気を抜けばすぐ元に戻ってしまうようなあやういものですがね😅。でも意識して体を動かし続ける事で身につき、それにつれてキャラクターの意志や価値観が自分の中でリアルになり、それにつれて感情も大きく動くようになり、結果として表現も大きくなるのです。何故なら、記事にある通り、人は「意識より先に体が動き始めている」生き物だからです。面白いですね🤗。


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