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栄光なき良コミック選書 ガッデム編

竜神は昔からコミックが好きで結構読んでるんですが、自分が気に入った作品が悉く打ち切りを食らう、と言った特殊能力があります。好きになった作品に申し訳ないなという気持ちが大きいくらいです(汗)せめてもの罪滅ぼしに作品紹介できればと考えます。今はkindleとかで読めたりもしますしね。

ガッデム

あらすじ

『ラリー』―それはどこまでも行き、そして必ず帰ること。困難を乗り越えて、生還することを目的とした『ラリー競技』に誇りをかけて挑み続ける男、轟源(トドロキゲン)。ラリーに新規参入する聖王グループに見込まれたゲンは、WTC第4戦サファリ・ラリーに挑む!企業やライバル達の思惑に身をさらしながら、ゲンは走り続ける。そしてついにレースの開始が告げられる!!(Amazon)

竜神は好きでした

好きなんです、新谷かおる(先生)ファントム無頼とエリア88にやられた口なのですが。(後はクレオパトラD.C.も好きです。)ただ、新谷かおるって結構短期で連載が終わる事も多いんですよね。コミックス5冊だとそう短くは無いですが、明らかな打ち切りぽいんでこの作品を取り上げています。

『ガッデム』では、当時珍しかったラリーレイド(WRC)を題材にした作品です。(今でも珍しいか…)初期の作品に多い、熱血だけど能力はぴか一、性格に問題あり系の主人公。そこを中心に展開していく人間ドラマと、会社組織での権力争い、なんかを書いていく安定の新谷節です。ファントム無頼とかふたり鷹等、初期の作品はこのパターンで外れが無い!と、竜神は思います(汗)
あと、自分はラリーレイドとは何ぞや?と言う事をこの作品で初めて知りました。F1くらいは知ってたんですがその程度だったので、『速くても勝てない』競技であることに衝撃を受けました。作中でもやらかしたゲンが指定時間より早くゴールしてしまいかなりのペナルティを受ける、なんてシーンもあります。

新谷かおる作品の魅力として、単純に競技の面白さを描くだけではなく、その背景にある企業活動ですとか、社内や企業間での争いをしっかり描写する事も挙げられます。この作品でも、ゲンの所属した最初のチームは、好成績を上げたにも拘らず社内の派閥争いでチームが解散させられます。また、移籍先のチームでは旧型の車種の在庫処分をするはずが、レースで勝ったために過剰な需要が起こり逆に会社を窮地に追い込んでしまうなど、単なるレース漫画ではない展開になっていきます。もちろん、レース中の描写も破天荒な行動が有ったり、ラリーの面白さを存分に伝えるものになっています。

実際のところ

話が進むにつれて、小さな会社(チーム)が強豪チームに対して立ち向かう、と言う定番にしてみんなが大好物な展開になっていきます。(倍返しだ!とは言いませんが)その中で、自社の車のコンセプトを語る際にトヨタのクラウンを名指しでDisると言う名シーンも有ったりします(もちろん、単なる悪口ではありません、当たり前ですが)。
個人的にも読んでてどんどん面白くなるのですが、ラス前で一気に風呂敷を畳んで終了になります。たぶん打ち切りだと思うんですが、勿体ない。序盤だけですがアニメ化もされているので人気が無かった訳でもないと思うのですが…。
ちなみにアニメですが、キャストがめちゃくちゃ豪華です(笑)
轟源 - 山寺宏一(スパイク)、ロヴ・ロウ - 中尾隆聖(フリーザ様)、六甲寺司 - 鈴置洋孝(ブライトさん)、エリック - 三木眞一郎(貝木泥舟)、宇津木常務 - 納谷悟朗(銭形警部)…ヤバいですよね(笑)これでOVA2本は勿体ない…。
ここまでお読み頂きありがとうございました。


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