競走馬の種類について【父内国産馬と市場取引馬】~一口馬主的よもやま話
こんばんは、竜神です。今回は競走馬の種類について、過去に存在した区分を紹介したいと思います。【2174文字:読み応えがあります。】
父内国産馬と市場取引馬
馬の一つの区分として、父内国産馬と市場取引馬があります。特にこの区分に関しては、優遇措置を受ける事と密接な関係が有りました。
父内国産馬
父馬がサラブレッド系の内国産馬であり、自らも内国産馬であるサラブレッド系の競走馬
市場取引馬
国内の定められたセリ市で売買された内国産馬が中央競馬に所属した場合、市場取引馬と区分される
父内国産馬に関しては、歴史上、内国産種牡馬は生産においてさほど重要な位置を占めていませんでした。当時は外国から輸入された種牡馬の産駒が多数を占めていた事情もあり、JRAでは日本国内における血統の発展や生産振興を目的に父内国産馬を優遇してきました。具体的には父内国産馬のみが出走できる競走を設けたり(マル父限定戦)、特別競走以外の下級条件戦において父内国産馬が入着した場合に「父内国産馬奨励賞」として賞金を支給したりしてきたのです。
父内国産馬限定競走としては
愛知杯、カブトヤマ記念、中日新聞杯の3つが有りましたが、愛知杯とカブトヤマ記念(福島牝馬ステークスに名称変更)が牝馬限定重賞に、中日新聞杯が混合の重賞になったため、今では残っていません。
父内国産馬は、サンデーサイレンス、ブライアンズタイム、トニービンなどの輸入した種牡馬の仔が内国産馬になっていく過程で飽和していきました。競走の大半が父内国産馬で争われる状況では優遇する必要は無くなったのです。正式には2008年以降、父内国産馬限定競走と父内国産馬奨励賞は廃止されました。
市場取引馬は、セリ市での売買を活発化するため市場での取引馬を優遇した事に起因しています。具体的には、市場取引馬限定の競走が設けられたり、新馬戦及び未勝利戦と500万条件の一般競走(特別を除く)に出走し優勝あるいは入着した場合に交付される「市場取引馬奨励賞」として別途賞金が交付される優遇措置が有りました。
〇市のマークはもちろん覚えてるんですが、市場取引馬限定競走って正直覚えてないな…。たぶん下級条件で有ったんじゃないかと思うんですが、ご存じの方はコメントで教えてください。
この優遇措置も2008年以降撤廃されました。
〇市の馬はあんまり優秀な血統じゃない馬が多かったりはするんですが、その中からテイエムオペラオーが出てますからね…。1000万の落札で18億ですからテイエムの馬主さんは凄いものです。
以上、今回はマル父、マル市のお話でした。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
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