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【浄土真宗の言葉】#84 仏智の不思議をうたがひて 自力の称念このむゆゑ 辺地懈慢にとどまりて 仏恩報ずるこころなし

仏智の不思議をうたがひて
自力の称念このむゆゑ
辺地懈慢にとどまりて
仏恩報ずるこころなし

 
 
 
【解説】
 
今回は「阿弥陀仏の本願を疑い、自力念仏をするゆえ、極楽の辺境にしか往けず、仏恩を報ずる心も無い」という内容です。
 
 
前回、自力疑心の念仏者は、極楽浄土の辺境(化土)にしか生まれられないことを説明しました。
 
今回のご和讃にはそのことに加えて「仏恩を報ずる心が無い」と説かれています。
 
この内容とは逆のご和讃もあり、
 
 弥陀の尊号となえつつ
 信楽まことにうる人は
 憶念の心つねにして
 仏恩報ずるおもいあり

 
と、獲信者は仏恩を報ずる心がある、と説かれています。
 
 
ではなぜ、未信者には仏恩を報ずる心が無いのでしょうか?
 
 
仏恩ということで思い出されるのは、現生十益の「知恩報徳の益」です。
 
極楽往生して仏に成らせていただけるご恩・・・これを獲信者は知るわけですね。
 
獲信者がそのご恩を知らせていただける理由は、仏願の生起本末を聞いて疑いが無いからです。
 
つまり「念仏となえる者を極楽往生させて仏に成らせる」という本願を、疑い無くそのまま聞けるわけですね。
  
ということは当然、極楽往生して仏に成らせていただけることに疑いが無いわけですから、その御恩にわずかでも報いようということになります。
 
 
しかし・・・もしここに疑いがあったらどうでしょうか?
 
「念仏となえる者を極楽往生させて仏に成らせる」という本願に対して、疑いがある。
 
こうなると、極楽往生して仏に成らせていただけることに疑いが有るわけですから、その御恩に報いようということもブレてきます。御恩報謝が成立しなくなってくるんですね。
 
 
繰り返しになりますが、浄土真宗においては本願疑惑心(疑蓋)を除かれたかどうかが最大のポイントになります。
 
形だけの御恩報謝ではなく、本当の意味での御恩報謝をしようと思えば、本願疑惑心を除かれた身になる必要があります。
  
またそれが親鸞聖人がおすすめされたことなのです。
 
 
 
誡疑讃
http://labo.wikidharma.org/index.php/正像末和讃#.E8.AA.A1.E7.96.91.E8.AE.83
 
 
現生十益
http://labo.wikidharma.org/index.php/現生十益
 
 
仏智… WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/仏智…
 
 
自力 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/自力
 
 
自力念仏 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/自力念仏
 
 
辺地 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/辺地
 
 
懈慢界 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/懈慢界
 
 
恩 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/恩
 
 
あみだぶつ 阿弥陀仏 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/あみだぶつ
 
 
本願 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/本願
 
 
極楽 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/極楽
 
 
自力 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/自力
 
 
疑 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/疑
 
 
念仏者 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/念仏者
 
 
浄土 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/浄土
 
 
化土 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/化土
 
 
和讃 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/和讃
 
 
至徳の尊号 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/至徳の尊号
 
 
信楽 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/信楽
 
 
おくねん 憶念 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/おくねん
 
 
獲得 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/獲得
 
 
現生十益 知恩報徳の益 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/現生十益
 
 
おうじょう 往生 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/おうじょう
 
 
仏 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/仏
 
 
仏願の生起本末 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/仏願の生起本末
 
 
浄土真宗 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/浄土真宗
 
 
疑蓋 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/疑蓋
 
 
親鸞 親鸞聖人 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/親鸞
 
 
浄土真宗聖典目次 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/WikiArc:浄土真宗聖典目次
 
 
 
【今回の読み仮名】
 
仏智の不思議‐ぶっちのふしぎ
自力の称念‐じりきのしょうねん
辺地懈慢‐へんじけまん
仏恩‐ぶっとん
阿弥陀仏の本願‐あみだぶつのほんがん
自力念仏‐じりきねんぶつ
極楽‐ごくらく
疑心‐ぎしん
念仏者‐ねんぶつしゃ
浄土‐じょうど
化土‐けど
ご和讃‐ごわさん
弥陀の尊号‐みだのそんごう
信楽‐しんぎょう
憶念の心‐おくねんのしん
獲信者‐ぎゃくしんしゃ
未信者‐みしんしゃ
現生十益‐げんしょうじゅうやく
知恩報徳の益‐ちおんほうとくのやく
往生‐おうじょう
仏‐ほとけ、ぶつ
仏願の生起本末‐ぶつがんのしょうきほんまつ
御恩報謝‐ごおんほうしゃ
浄土真宗‐じょうどしんしゅう
本願疑惑心‐ほんがんぎわくしん
親鸞聖人‐しんらんしょうにん
 
 
 
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・note『死ぬのが怖い人へ』
私の聞法の記録です。
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・2対1 (iPhone11/11Pro/11Pro Max, iPhone XS/XS MAXなど)
・16対9 (iPhone5/6/7/8, Androidなど)
色はウェブサイトでよく使われる12種類。
こちらでダウンロードできます。
http://amidabuddha18.com/kabegami/
 
 
・安心論題の話
http://labo.wikidharma.org/index.php/安心論題の話
 
 
・光雲な毎日(立読みページ)
http://koun18book1.blogspot.com/
 
 
・note『信心獲得したい方へ(浄土真宗の救い)』
信心に悩んでいる方は、こちらのページがおすすめです。
https://note.com/koun18/n/ndbc737a85fa4
 
 
 
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