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【浄土真宗の言葉】#88 往生一定とおぼしめさんひとは、仏の御恩をおぼしめさんに、御報恩のために御念仏こころにいれて申して、世のなか安穏なれ、仏法ひろまれとおぼしめすべし

往生一定とおぼしめさんひとは、仏の御恩をおぼしめさんに、御報恩のために御念仏こころにいれて申して、世のなか安穏なれ、仏法ひろまれとおぼしめすべし
 
 
 
【解説】
 
今回は「自分の往生が定まったという人(獲信者)は、仏恩報謝のために念仏し、世の中が安穏で仏法が広まるようにとお思いになるべきです」という内容です。
 
この文の前には
 
「往生を不定におぼしめさんひとは、まづわが身の往生をおぼしめして、御念仏候ふべし」
 
という文があります。
 
まだ未信の人は自分自身の極楽往生を思って念仏を称えてください、ということです。
 
 
ここから分かるのは「獲信した人にも獲信していない人にも、念仏となえることをおすすめされている」ということです。
 
中には「いやいや、その念仏というのは他力の念仏のことでしょう。信前の人に念仏をとなえることはおすすめされていないはず」「自力念仏→他力信心という経路は無い」と考える人もいます。
 
ですが今回のお聖教の言葉から分かるように、信前の人にも念仏をおすすめされているんですね。
 
さらにいうと、信前の念仏は三願転入を成立させるものであり、親鸞聖人はご自身が「20願の念仏→18願」という過程を通ったと明記されています。
 
なので「信前の人に念仏をとなえることはおすすめされていない」「自力念仏→他力信心という経路は無い」という主張は、親鸞聖人のお言葉そのものを否定することになるわけです。
 
 
ところで時々「念仏で救われるのではない。信心で救われるのだ」という主張を目にしますが・・・それは行と信、つまり念仏と信心の関係を誤解していることになります。
 
なぜなら「念仏で救われる」ということに疑い無いのが「信心」だからです。
 
そもそも法然聖人は念仏で救われるという「念仏為本」を打ち出されました。それを親鸞聖人が否定されるはずもありません。
 
ただしもちろん、未信のままでは極楽往生できませんから、本願疑惑心(疑蓋)を除かれた身になりなさいと繰り返し説かれています。
 
 
この念仏と信心に対する理解があいまいだと、浄土真宗のみ教えを聞き間違うことになります。
 
たいへん重要なポイントですので、よく整理しておくのがおすすめです。
 
 
 
三願転入 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/三願転入
 
 
安心論題/念仏為本 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/安心論題/念仏為本
 
 
往生一定 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/往生一定
 
 
仏 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/仏
 
 
恩 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/恩
 
 
念仏 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/念仏
 
 
おうじょう 往生 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/おうじょう
 
 
獲得 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/獲得
 
 
極楽 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/極楽
 
 
他力 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/他力
 
 
念仏 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/念仏
 
 
自力念仏 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/自力念仏
 
 
聖教 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/聖教
 
 
三願転入 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/三願転入
 
 
親鸞 親鸞聖人 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/親鸞
 
 
第二十願 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/第二十願
 
 
第十八願 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/第十八願
 
 
信心 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/信心
 
 
行信 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/行信
 
 
行信不離 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/行信不離
 
 
疑 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/疑
 
 
源空聖人 法然聖人 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/源空聖人
 
 
疑蓋 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/疑蓋
 
 
浄土真宗 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/浄土真宗
 
 
浄土真宗聖典目次 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/WikiArc:浄土真宗聖典目次
 
 
 
【今回の読み仮名】
 
往生一定‐おうじょういちじょう
仏‐ほとけ、ぶつ
御恩‐ごおん
報恩‐ほうおん
念仏‐ねんぶつ
安穏‐あんのん
仏法‐ぶっぽう
往生‐おうじょう
獲信者‐ぎゃくしんしゃ
仏恩報謝‐ぶっとんほうしゃ
不定‐ふじょう
極楽往生‐ごくらくおうじょう
他力の念仏‐たりきのねんぶつ
信前‐しんぜん
自力の念仏‐じりきのねんぶつ
お聖教‐おしょうぎょう
三願転入‐さんがんてんにゅう
親鸞聖人‐しんらんしょうにん
行信‐ぎょうしん
法然聖人‐ほうねんしょうにん
念仏為本‐ねんぶついほん
未信‐みしん
本願疑惑心‐ほんがんぎわくしん
疑蓋‐ぎがい
浄土真宗‐じょうどしんしゅう
 
 
 
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【過去投稿のアーカイブ】
 
こちらで過去の投稿(1、信疑決判 ~ 15、聖人一流の教え)をお読みになれます。
amidabuddha18.com/kotoba-archive/
 
 
 
【聞法している方へ、ご案内】
 
・『ゼロからわかる浄土真宗』
浄土真宗が基礎からわかるホームページです。
http://amidabuddha18.com/
 
 
・note『死ぬのが怖い人へ』
私の聞法の記録です。
https://note.com/ryuun18/m/mdef818dfed16
 
 
・「南無阿弥陀仏」の文字が入ったスマホ用壁紙を作りました。
縦横比は以下の2種類。
・2対1 (iPhone11/11Pro/11Pro Max, iPhone XS/XS MAXなど)
・16対9 (iPhone5/6/7/8, Androidなど)
色はウェブサイトでよく使われる12種類。
こちらでダウンロードできます。
http://amidabuddha18.com/kabegami/
 
 
・安心論題の話
http://labo.wikidharma.org/index.php/安心論題の話
 
 
・光雲な毎日(立読みページ)
http://koun18book1.blogspot.com/
 
 
・note『信心獲得したい方へ(浄土真宗の救い)』
信心に悩んでいる方は、こちらのページがおすすめです。
https://note.com/koun18/n/ndbc737a85fa4
 
 
 
南無阿弥陀仏

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