【浄土真宗の言葉】#86 ここに久しく願海に入りて、深く仏恩を知れり。至徳を報謝せんがために、真宗の簡要をひろうて、恒常に不可思議の徳海を称念す
ここに久しく願海に入りて、深く仏恩を知れり。至徳を報謝せんがために、真宗の簡要をひろうて、恒常に不可思議の徳海を称念す
【解説】
今回は「ここに久しく本願海に入り深く仏恩を知った。この恩に報じるため、極楽往生する教えの要となる文を集め、不可思議な功徳をそなえた念仏を称える」という内容です。
最初に「久しく願海に入りて、深く仏恩を知れり」とあります。
これは浄土真宗の教義からいえば、親鸞聖人が獲信しておられたことを示しています。
なぜかというと、現生十種の益に「知恩報徳の益」があり、獲信者だからこそ仏恩を知ることができることが説かれているからです。
また逆に「自力の念仏者は仏恩報ずるこころが無い」ということが
仏智の不思議をうたがひて
自力の称念このむゆゑ
辺地懈慢にとどまりて
仏恩報ずるこころなし
というご和讃で説かれています。
仏恩を知るのは獲信者なんですね。
さて、次に「至徳を報謝せんがために、真宗の簡要をひろうて」とあります。
阿弥陀仏のご恩に報いるため、極楽浄土に往生する真実の教えにおいて要となる文を集めた、ということです。
たとえば親鸞聖人の『教行信証』は、念仏の救いを精緻に説明した理論書です。
そこには多数の経典やお聖教から文が引用され、なぜ他力念仏(他力信心)で極楽浄土に往生できるのかが明らかにされています。
聖道門の「出家修行もせずに称名念仏だけで極楽往生できるわけがない」という批判に答えた書であり、また、自力念仏にとどまっている者を誡める書でもあります。
最後の「恒常に不可思議の徳海を称念す」とは、仏恩報謝のために念仏をとなえる、ということです。
このグループに参加されている方も、仏恩報謝のためには、まず自分自身が信心獲得して仏恩を知る身になることが大前提。
そして、その上での報謝の念仏や伝道、という順番になるわけです。
教行信証(顕浄土真実教行証文類) WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/顕浄土真実教行証文類
興福寺奏状 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/興福寺奏状#.E7.AC.AC.E4.B8.83.E3.81.AB.E5.BF.B5.E4.BB.8F.E3.82.92.E8.AA.A4.E3.82.8B.E5.A4.B1.E3.80.82
称名報恩 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/称名報恩
願海 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/願海
恩 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/恩
至徳 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/至徳
称念 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/称念
本願 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/本願
極楽 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/極楽
おうじょう 往生 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/おうじょう
念仏 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/念仏
浄土真宗 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/浄土真宗
親鸞 親鸞聖人 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/親鸞
獲得 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/獲得
現生十益 知恩報徳の益 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/現生十益
自力念仏 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/自力念仏
自力 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/自力
辺地 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/辺地
懈慢 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/懈慢
和讃 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/和讃
あみだぶつ 阿弥陀仏 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/あみだぶつ
浄土 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/浄土
顕浄土真実教行証文類 教行信証 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/顕浄土真実教行証文類
聖教 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/聖教
他力 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/他力
信心 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/信心
聖道門 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/聖道門
出家発心 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/出家発心
称名 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/称名
浄土真宗聖典目次 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/WikiArc:浄土真宗聖典目次
【今回の読み仮名】
願海‐がんかい
仏恩‐ぶっとん
至徳‐しとく
報謝‐ほうしゃ
不可思議の徳海‐ふかしぎのとくかい
称念‐しょうねん
本願海‐ほんがんかい
極楽往生‐ごくらくおうじょう
念仏‐ねんぶつ
浄土真宗‐じょうどしんしゅう
親鸞聖人‐しんらんしょうにん
獲信‐ぎゃくしん
現生十種‐げんしょうじっしゅ
知恩報徳の益‐ちおんほうとくのやく
獲信者‐ぎゃくしんしゃ
自力の念仏者‐じりきのねんぶつしゃ
仏智の不思議‐ぶっちのふしぎ
自力の称念‐じりきのしょうねん
辺地懈慢‐へんじけまん
ご和讃‐ごわさん
阿弥陀仏‐あみだぶつ
極楽浄土‐ごくらくじょうど
教行信証‐きょうぎょうしんしょう
経典‐きょうてん
お聖教‐おしょうぎょう
他力念仏‐たりきねんぶつ
他力信心‐たりきしんじん
往生‐おうじょう
聖道門‐しょうどうもん
出家‐しゅっけ
修行‐しゅぎょう
称名念仏‐しょうみょうねんぶつ
自力念仏‐じりきねんぶつ
仏恩報謝‐ぶっとんほうしゃ
信心獲得‐しんじんぎゃくとく
伝道‐でんどう
* * * * * * * * * * * * * * * *
よろしければ投稿をシェアして頂けると有り難いです。
* * * * * * * * * * * * * * * *
【過去投稿のアーカイブ】
こちらで過去の投稿(1、信疑決判 ~ 15、聖人一流の教え)をお読みになれます。
amidabuddha18.com/kotoba-archive/
【聞法している方へ、ご案内】
・『ゼロからわかる浄土真宗』
浄土真宗が基礎からわかるホームページです。
http://amidabuddha18.com/
・note『死ぬのが怖い人へ』
私の聞法の記録です。
https://note.com/ryuun18/m/mdef818dfed16
・「南無阿弥陀仏」の文字が入ったスマホ用壁紙を作りました。
縦横比は以下の2種類。
・2対1 (iPhone11/11Pro/11Pro Max, iPhone XS/XS MAXなど)
・16対9 (iPhone5/6/7/8, Androidなど)
色はウェブサイトでよく使われる12種類。
こちらでダウンロードできます。
http://amidabuddha18.com/kabegami/
・安心論題の話
http://labo.wikidharma.org/index.php/安心論題の話
・光雲な毎日(立読みページ)
http://koun18book1.blogspot.com/
・note『信心獲得したい方へ(浄土真宗の救い)』
信心に悩んでいる方は、こちらのページがおすすめです。
https://note.com/koun18/n/ndbc737a85fa4
南無阿弥陀仏