【第3話】魅惑の女子寮
「な、なんかどさくさ紛れに告白して、ごめん」
ほとんど無意識にぽろりと告白してしまった陵は、居たたまれなさをどうすることも出来ず、おしぼりで意味もなく手を拭きながら小声で言った。
「あたしのほうこそっ! 自分が陰でどう言われてるのか解らないぶん不安になって、大塚くんにすごく失礼な事した気がするし」
「しっ、失礼って? え? 俺、何かされたっけ?」
上ずった声で言いながら陵は無意識に結衣を凝視した。いつ見ても結衣の顔は愛らしくて、出来ればずっと一緒に居たいと思う。それに話した感じでは結衣は性格もいいような気がする。
「だって、あたし、今の今まで自分の事しか考えてなくて、今日大塚くん誘ったの、学校のみんなに見られちゃってるよね?」
名倉君とのこともあるし、変に曲がって噂になったりしたら……。そう言ってから結衣が俯く。あ、と口許を押さえてから陵は眉を寄せて首を傾げた。
「俺は及川さんと噂になるなら、すごく嬉しいけど?」
だが結衣は嫌かも知れない。そう考えてから陵は難しい顔をした。
「大塚くんが良いなら、良いけど……」
結衣が暗い顔をしてそう言う。陵は少し考えてから怖々と訊ねた。
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