【第４１話】女子の買い物

　目が覚めたら結衣の顔が間近に見えた。

　ほんとにこの娘ってば、綾ちゃんのじゃなければ私がゲットしたいくらい可愛いわよね。

　そんなことをぼんやり考えていた洋子の意識がやっとはっきりし始める。洋子は何度か瞬きをして結衣を見つめてから、慌てて周囲に目をやった。どうやら自分は自慰をしながら意識をなくしたらしい。陵の部屋に自分が転がっていたことに気付き、洋子は慌てて起きあがった。

「洋子先輩、慌てないで。バランサーの確認が先ですよね」

　結衣に静かな口調で指摘されて洋子ははっと我に返った。

「そうよね。落ち着かないと」