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夢に遊びに来る人

眠っている間に見る夢は覚えている方だった。
夢だから荒唐無稽だし、明らかに願望が反映されているなと思うようなこともあれば、何の影響でこんな夢見てるの!?と思いながら目覚めるのも常だった。

お手軽なエンターテイメントみたいなものだと思っていたが、不眠の気が出てきて服薬しないと生活が立ち行かなくなったころ、ひどい気分で目覚めることが常になった。
無理やり寝かせているからだろうか、覚醒前に脳が見せるのか、仕事の夢、それ以外の夢、なんにせよただでさえ気分がすぐれないところに追い打ちをかけるような夢。こんなもの覚えていたくない。忘れたい。
だから、夢は目が覚めたらなるべく忘れるように努めた。
おかげで最近は、起きて薬を飲んで体温を測ったころには「夢?見たけど忘れた」そんなふうに忘れてしまうようになった。頭と胸の奥の重さは取れなくても。

とはいっても、人間バイオリズムというものがある。
どうしても気が塞いでいる時や落ち込みがちな時は、変な夢もはっきりとしていて、しばらく記憶に居座っている。
覚えていたくないなと思うような夢ばかりなのが難点だが、忘れてしまった夢はもっと覚えていたくないのかもしれないのでその点での比較は無意味かもしれない。
そうなると、あー不調期に入ったなあと思うし、心身が上向いてくるころにはそういえば最近夢覚えてないな、となって落ち着いてくる。
要は薬の力を借りたところで上手く眠れていないのだろう。だから不調なのか、不調だから眠れていないのかは鶏と卵のような話だと思うが。

好不調の話に展開していておいて、それと全く関係ない話に持っていくが、年に一度?二年に一度?頻度は正確にわからないが、定期的に夢に出てくる人がいる。
完全に忘れたころにやってくる。というか、普段は完全に忘れている人だ。

小・中・高と同じ学校だった同級生の男子(今は男性か)で、一番仲が良かったのは小学校の時だった。
中学高校の頃はほとんど接点がなかったので、もう、本当に普段は忘れている。小学校の頃は仲が良かった方だとは思うが、別に二人きりで遊んでいたわけでもないし、お互い恋愛感情的なものがあったわけでもない(向こうもそうだったと思うが、本人ではないから100%とは言い切れないか)。
高校生になってから話したのは一度あったか二度あったかぐらいだったと思う。私が忘れているだけかもしれないけど。
まあ、そういう意味では、高校の同級生だってほとんど顔も名前も覚えていない中、12年間同じ学校だったから存在は覚えているよ枠とはいえ、覚えているだけ特別なのかもしれないけど。

とにかく、そのレベルなので高校卒業後どうしているかも知らないし、生活の中で思い出すことも特にないし、というような関係性なのだが、先に書いたように唐突に夢に出てくるので、起きてから「なんだまたあいつ出てきたな」と思うことで存在を思い出すのだ。
元気にしてるかな。

別に今何してるのかなあとまで気持ちが発展せず(つまりまた会ってみたいなあまでにもいかない……ごめん)、それしか感想は出ないのでこれ以上この話は深堀りできないんだけど、なんとも不思議だなと毎回思う。

もっと他に出てきてもいい同級生とか友達とかはいるはずだ。仲が良かったとか、一緒の部活だったとか。いくら友達が少なかったといってもね。
というかそういう友達は全然夢に出来ない。逆に出てこないから、よくしてくれた女友達とかもう名前があやふやになってしまっている人もいる。
ごめん。申し訳ないほんと。
(バレンタインなのでひとつ書いておくと、今でいう「友チョコ」を初めてくれた女友達の名前が判りません!!!わざわざ別のクラスから足を運んでくれたのに!!ごめん!!!)

深層心理がどうのこうのとか、夢の仕組みとか、そいういうのを調べて何やら結論めいたものを出してみる、というのもちらりと考えないわけではないけど、そんなことド素人がやったとて見当違いの何かを発見した気になるのがオチだろうし、面倒だったのでやめた。
そこまでする必要もないだろう。

今日は重い分析とか思考を巡らせるような話ではなくて、なんかさらっと書けるネタで書きたかったのでこのような話になった。

まあでも書いてみて、別に大して自分の中で重要な人だと思っていなかったのだとしても、大事には思っている人なのかもしれないな、と認識が改まった。
小学生中学年?ぐらいの頃のことだったとはいっても、「仲が良かった」「毎日笑い転げて一緒に遊んだ」という記憶は残っているわけで、その時の私にとっては大事な友達だったことは間違いない。

夢に不定期に出てきてくれるのも、「おい元気か?」と向こうも思ってくれているからかもしれないし(私の夢なんだから向こうの意思が介在する余地はないのは解っている)、私の深層心理が彼の形をとって「元気だせよ」と言っているのかもしれない。
こちらとしても、元気でいてくれたらいいなー、と思い出すきっかけになっているから、まあいいか。
そしてまた今回も、しばらくしたらすっかり彼のことは忘れて生活していくのだろうと思う。

まあ元気で楽しくやっててや。それくらいは、思ってるで。
向こうが私の存在をからっきし忘れてたら笑っちゃうね。

☆☆☆
結局昨日は更新を見送ったけど、更新しないと、それはそれで「今日も更新しなくたっていいかー、しんどいしなー」という気持ちになりやすいということが分かった。更新時間が遅いのは体調も微妙だったうえに、そういう甘えがあった。
悩ましい……何かちょうどいい方法を探っていくしかないなあ。

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